優しい後悔・・・優しい男　12話

父さん、
ある日　一人の女が僕に歩いてきました

僕にできる最も残酷な言葉で傷つけ
全力で突き放したその人が

ふたたび僕の方へと歩いてきました
彼女は僕と本当によく似ています
僕は彼女の中に、僕自身を見つけるのです

僕の心にある同じ傷が、彼女の心にもあります
僕の心のたくさん流れた涙が、彼女の心にも流れているのです

僕が傷つけ、僕が与えた涙です
この人に出逢うべきではありませんでした
この人を僕のような男の人生に巻き込むべきではありませんでした

後悔しています
父さん
生まれて、初めて

後悔しています