滾ル・・・コードネームミラージュ8話まで
「コードネームミラージュ」8話まで視聴。
社会に蔓延る凶悪犯罪に脅かされる国、日本。 表立った諜報機関が存在しない日本において、国内外を問わず凶悪犯罪集団にとって、仕事のしやすい、ヌルい国と見透かされている。 そんな状況を打破すべく、警察庁内に組織された部隊が「K13」だった。 「K13」の活動はごく限られて人間たちにしか知られておらず、メンバー達は記録上では、この世に存在しない。 「コードネーム:ミラージュ」と呼ばれるトップエージェントを筆頭に、「K13」に所属するメンバーは、凶悪犯罪にあたるだけでなく、政治的・社会的に表立って解決することのできない犯罪をも、秘密裏に処理する使命を背負わされていた。 一方で、アメリカの「FBI」のような警察機関の設立を目指し、日本の警察組織の徹底強化を図る「警察権拡大法案」の成立を目論む人間たち。 様々な思惑が蠢く日本。 やがて「K13」をも巻き込む、巨大な陰謀が明らかになっていく!!
ドラマを見ていて久しぶりに血が滾ル、漲ル、萌えル、考えル。
ものすごい張りぼて設定をスタイリッシュかつスピーディーに魅せル。
善と悪が入り混じル。
モーツアルトの「夜の女王(魔笛)」をBGMに、復讐するのは誰なのか。
ミラージュ / 森山 真一。
コミュニケーション不全症候群のスナイパー。
このドラマがここまで私を惹きつけるのは閉じた世界を描くからなのかもしれない。
登場人物たちは皆、大きな欠落を抱え靄の中にいるみたい。
誰かと関わるのが怖くて、ミラージュが人と向き合うことができるのは唯一命のやり取りをするときだけなんて悲しすぎる主人公。
相棒のAI搭載車両ロビンが最高。彼女とドブネズミの恋のさや当てにミラージュは図らずしも巻き込まれ、感情を覚えていくのかもしれない。
「リュビームィ、ミラージュ」
ロシア語でロビンから「愛しき人」と言われ照れてるミラージュに胸が痛くなる。
この世に存在しないミラージュの心の痛みが伝わってくるから。
超人的なハッキングスキルを持つドブネズミは、持ち前の根性でミラージュにアタック。
しかし彼女も閉じた世界に生きるしかない人間。
外の世界との交流を一切禁じられ拘置されているのだから。
彼女が誰かと通じることができるのはネットを通してだけなのだから。
御崎 蔵人。
彼が指し示す行く末はどんな結末を迎えるのだろうか。
ミラージュの上司。
この物語では悪は白、善は黒という色分け。
超法規的な存在「k13」はしかし限りなく悪に近い存在でもあるのだと思う。
自分たちが考える正義に沿わない人間を抹殺していくのだから。
左文字 外記。
外記に蔵人。「コードネームミラージュ」は名前にも意味があるのだろうな。
アメコミの影響や、特撮物などへのオマージュを感じる。
考察本が欲しいくらい。
御先とは違い、清濁併せのむ左文字。
鯨岡 憐次郎。
「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」る男。
悪役好きの私にとっては、彼を見たいがために「コードネームミラージュ」を見ていると言っても過言ではない。
六本木の不動産王と言う、ビッグなのかちっぽけなのかわからない悪役(笑)
彼が求めるものが何なのかが全然つかめないのですが。
そもそも「コードネームミラージュ」は物語の舞台をこれっぽちも説明しない。
だからこそ見方によっては、全てが張りぼてみたいに見えてくるのだけれども。
そんなことはどうでもよくなるくらい、鯨岡がいい。
霧原直也を思い出してしまうから。すべてを失った直也は鯨岡みたいになったのかもしれないと思うから。
世界に復讐することでしか、誰かと関われない男。
自分の前に立ちはだかるミラージュに歓喜する鯨岡。
互いに向き合う時にだけ生の実感を感じるのかもしれない。
合わせ鏡のふたり。
おひさしぶりです。くり、です。
その節はお世話になりました。
って、いつのことだ、もっとずっと久しぶりなコメントになるようです。
…いや、コメントさえ初だったかも…
私、このドラマは知らなかったのですが、
「ものすごい張りぼて設定」は嫌いではないし、
(SFもしくはスペースオペラ?で子供の頃慣れちゃったせいか。
たまに、生活反応・時効停止はミステリーの常識だろ、とか、
新月が日食を起こすのは常識ではないのか?とか、
思うことありますけど。…ずれてます?)
『空飛ぶ広報室』の藤枝も気に入っていたし、
見てみようと思います。楽しみです。
「その節」は、
『世界の中心で愛を叫んだけもの』を探して、
うちの本の山を掘り返し、古いSFを読み返しました。
ついでに at the Heart of the World だけじゃなくて
on the Edge of Forever のほうも引っ張り出しました。
学生の頃、友人が、スタートレックのエピソードの中で一番好き、と言っていた、
『永遠の淵に立つ都市』 タイムトラベルもの、ですね。
脚本がハーラン・エリスンなのです。読んだのは日本語のノベライズですけど。
世界の中心と、この世の果てということで。
そんなこんなで楽しかったのです。
ありがとうございます。 私は、活字のほうが先なのです。
yucaさんの書かれるものも好きです。楽しみです。
kuriさま
こんな開店休業中なブログに遊びに来てくださってありがとうございます!コメントいただいてびっくりです。
いろいろとふがいなさのあまりに消え去りたいのですが、「コードネームミラージュ」のことが書きたくて久しぶりに復活しました~
私も浴びるようにSFばかりを読んでいました。
計算された綿密な世界観を一気に覆すカタストロフィが味わいたくて。
昔は海外SFばかりでしたが、最近は国内SFもすごい作品が出てきていますよね。
面白い~
「コードネームミラージュ」の脚本家もSF畑(? ゲーム畑?)の方なのでカタストロフィが味わえるんじゃないかと思っています。
>yucaさんの書かれるものも好きです。楽しみです。
ありがとうございます。恐縮します!