愛はさだめ、さだめは死

誰かを好きになって強くなるなんて、大ウソだと思う。そんな風になれっこないし、いつも不安でものすごく弱くなる。
恋に堕ちて二人は結ばれてメデタシメデタシ。けれども物語はここでハッピーエンドになるわけではない。「至高の幸福」を手に入れた瞬間、男の心には今度はそれを失うのではないかという疑いがきざす。ことに幸福に慣れていない男にとっては。
幼いころ愛されないで育った人間ほど、長じてからの愛を切実に求めている。だが愛は愛され慣れている人のもとに惜しみなく注がれる。「愛は寂しがり屋。仲間が大勢いるところにしか集まらない」のだ。男もまた、その問いに直面する。愛と自分をさえぎる防波堤・・・「私が愛されてもいいのだろうか」「私に幸福になる資格があるのだろうか」 もっとも愛されるべき親にすら愛されないで育ったこの私に。

 

それを突き崩すための長い、長い戦いが始まる。

 

 

2015年6月17日 ブログ開設5周年記念としてリトルプレス「NOT LOVE, but affection」を制作して配布いたしました。
今年はブログ開設10年目。アーカイブとして当時のリトルプレスの記事をアップしていきます。
「奇皇后」はこのブログの中でいまだに2番目に閲覧数が多いドラマでもあります。
タファンがスンニャンを愛したのはさだめだったのでしょうし、そのさだめが彼のあのラストシーンにつながる。


 

NOT LOVE, but affection 5p

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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