この名前は君に呼ばれるためにあるのか・・・ザ・キング 6話まで


韓国ドラマ「ザ・キング:永遠の君主」5・6話視聴。

 

5話:ゴンの世界を実際に目にして驚くテウルは、宮殿へと連れてこられる。テウルを信用しきれないチョ・ヨンは、テウルから目を離さないようゴンに頼まれ尾行する。
6話:突然勃発した国際問題により、戦争の危機に直面する大韓帝国。事態の収拾にあたるゴンは、テウルに必ず戻ると約束し危険な前線へと向かう。

 

ちょっと毒を吐きますね。
6話に突然挿入された日本との戦争危機のエピソードの、必然性が感じられない。
何? これ? 信じられない。
5話視聴終了時には、やっと「ザ・キング」、エピソード展開にエンジンがかかってきたなとワクワクしていたのに。
6話の展開で不自然に起こったレアアースをめぐる日本の領海侵犯による戦争危機。
わけがわからない。
ただでさえ、パラレルワールドで2つの世界を行ったり来たりするストーリー、思わせぶりな伏線、大仰な映像で物語のテンポが悪いのに、戦争?
イ・ミンホに軍服を着せたかっただけとしか思えない。
必然性のないエピソード。そもそも皇帝が最前線へ赴くことを是としていることすら、理解不能。
大韓帝国のハリボテさがわかる。戦争を回避するようにあらゆる手法を考えていくのが政治でしょう。
イ・ゴンの果断かつ、英雄的なエピソードを見せたかったのでしょうけれども、ただ戦艦のデッキに立っていたデクノボウにしか見えなかった。
このエピソードは韓国の人が見て胸躍るエピソードなのかしら? このエピソードで心躍る人がいるならば、相当に頭がお花畑の人なのでしょう。
あまりにも短絡的で、深みがなく、退屈で、馬鹿らしいエピソード。It is way too stupid!
5話までは好感度UPの「ザ・キング」 6話の不用意な戦争エピソードで、がっかりを通り越して、この先の展開に不安を覚える。

 

 


ロマンスドラマにおいてキム・ウンスクと双璧をなすパク・ジウンの最新作「愛の不時着」と比較してみると。
「愛の不時着」6話ラストでは、視聴者のハートをリ・ジョンヒョクが射抜いた。
あのシーン、全世界の女子が心震えたシーン。リ・ジョンヒョクが尊すぎて。
ところが「ザ・キング」においては、ハートを射抜かれるどころか、あきれ返ってものが言えない。
戦争から帰ってきたゴンとテウルが勝手にいつの間にか2人だけの間でロマンスが盛り上げっているが、視聴者は置いてけぼり。
どうした? キム・ウンスク。
相変わらずヒーローとヒロインの掛け合いは洒脱で、軽妙で、センスがあるのに。
技巧に凝りすぎて、登場人物たちの気持ちが上滑りして、素直に視聴者に伝わってこない。共感できない。
「青い海の伝説」VS「トッケビ」では「トッケビ」に軍配が上がったが、「愛の不時着」VS「ザ・キング」では「愛の不時着」の方がはるかに上質なドラマでしょう。

 

 


大韓帝国に来たテウルは、イ・ゴンを少しづつ理解するようになる。
冷静に考えるとイ・ゴンのテウルに対して行った行為は、彼女の日常からの隔離。
家や仕事、シンジェからも、大韓民国からも彼女を離し、閉じ込め、平行世界という非日常の空間で彼女が大切してきたもの、現実をひとつひとつ確認させる。
イ・ゴンが意図的に計算していたとは思いませんが、テウルはある種の吊り橋効果になっていたのだと思います。
危険な場所や、心臓がドキドキする時間を共に過ごした人に恋愛感情を抱いてしまうっていうアレね。
不安定な非日常的な世界で、お金も持たず、常識も通用せず、誰一人知らない、イ・ゴンしか頼れる人がいない、イ・ゴンだけを見つめる日々。
ゴンしかいないから。
テウルがイ・ゴンを理解し、気になっていくのはわかるよね。
出逢った最初からゴンはテウルのために生きてきたと言っているくらいだし。
テウルはもう少しゴンに反発するかと思いましたが、あっさりと恋心を認めましたね、6話ラスト。
離れていた時間が恋心を育てる。

 

 


「ザ・キング」、ただでさえパラレルワールド、タイムリープとややこしいのに、さらに平行世界が重なり合う瞬間があるという。
イ・リムの陰謀も、見えてきましたね。
大韓帝国と大韓民国の人を入れ替えていくという。
これは怖い。
ある日気が付いたら、自分の周りの人の中身が入れ替わっているなんて。
だんだんイ・ゴンの周囲を入れ替えてきているのでしょう。
まだまだ謎が多い。
無駄な戦争エピソードなんかいれずに、真っ向から平行世界の謎とテウルとゴンの恋心を描いて欲しい。

 

 

 


「この名前は君に呼ばれるためにあるのか・・・」と、イ・ゴンという名前はテウルに呼ばれるためにあることに気づくゴン。
名前を呼ぶということは、皇帝であるとか、かわいそうな生い立ちの男であるとか、その人を取り巻く環境や肩書ではなく、ゴンという人間の本質を見ているということ。
何にもとらわれずに。その人だけを見つめて呼ぶということ。
惜しいなぁ。ひとつひとつのエピソードは感情を揺さぶりそうなのに、全体的なつながりが悪いのよね。
だから主演2人のケミストリーが感じられず、なんとも残念な感じ。

 

 

 


そんな中、ヨンは私のときめきです!どんな表情もいい。
ゴンに対しての忠誠、心配、懸念、あきれる、相手にしない、守りたい、不憫だ、心酔、ありとあらゆる感情がクールな面持ちを彩って、見ていて飽きない。
ヨンを見るだけで、幸せだわ。
韓国ドラマはブロマンスを描くのが上手だなぁといつも思います。
さて、来週は無粋なエピソードや間接広告で興ざめしませんように。

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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