Some of them want to use you・・・ハートレスシティ10話まで

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韓国ドラマ「ハートレスシティ ~無情都市~」10話まで視聴。

 

 

きゃああ、なんてクリフハンガーな場面で「続く」なのでしょうか。
このドラマ、引きが半端ないです。
8話のラストもすごかったけれども、10話のラストには驚愕。
かつ、このドラマ暴力シーンがかなりあり、登場人物たちは満身創痍なのですが、彼らの回復力も驚異的(笑)
え、あんなに血を流していたのに、もうケロっとしているし、しかも元気に乱闘しているという(爆)

 

さて、一枚一枚秘密のベールがはがれてきて、黒幕に近づいていっているのでしょうか。
えてしてこういうドラマは身近な人が黒幕だったりするのが、お約束だったりしますが「無情都市」はどうなんでしょうか。
それぞれの登場人物が秘密を抱えている上に、人間関係も入り組んでいます。
「出口のない世界」でもがき苦しんでいる彼らに、光がさすことはあるのだろうか?

ようやく9話あたりからラブラインも動き出してきて。
このラブラインの構図が、韓国ドラマにしては非常に面白いなぁ、と思います。

 

 

 

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シヒョン(チョン・ギョンホ)とスミン(ナム・ギュリ)は急接近して、お互いが何ものかも知らないまま一夜を過ごす。
おそらくこの時の二人の関係は、恋愛未満。

 
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スミンは、明らかに姉の恋人であるチ・ヒョンミン(イ・ジェユン)に報われない恋心を抱いています。
姉が死んでしまった今、彼と自分を結び付けるのは、姉を殺した相手への復讐ということだけ。
それがなければ接することもない。
だからこそ、アンダーカバーという役目を引き受ける。
彼女の心はヒョンミンへの恋心と、死んでしまった姉への罪悪感がせめぎ合っている。
罪悪感があるからこそ、ヒョンミンへ積極的なアプローチはできない。
ただアンダーカバーとして彼の指示を受ける自分を見ていてほしい、守ってほしい、それが二人のつながりだと思っている。
ヒョンミンはそんなスミンの心を知りながら、だからこそ彼女を利用するのです、復讐のために。

決して自分の報われない恋心に応えてくれないヒョンミンにいら立ちを感じ、寂しさを感じているスミン。
アンダーカバーとしての生き方を選んだ彼女は、果てしなく孤独であり、本来単純明快な彼女が嘘の世界で生きていくということは計り知れないストレスなのでしょう。
変わっていく自分、堕ちていく自分に対しての恐怖感もあるのかな。

そんなスミンにシヒョンは言うのです。
「全然変わっていない」と。
ヒョンミンはスミンにアンダーカバーとして変わることを求め、シヒョンは彼女の本質が変わっていないことを見抜く。
この言葉は嬉しかったでしょうね、スミン。

 

 

 

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スミンの寂しさと、シヒョンのアンダーカバーとしての孤独が触れ合った瞬間、二人は抱き合うのです。
互いの名前も境遇も知らないまま、寂しさが呼応しあって、互いの肌のぬくもりで慰めあう、そんな関係。
韓国ドラマではあまり見ないパターンの、恋の堕ち方じゃないかしら。
肉体から始まる恋だって、あるんです。
カラダの関係から始まって、そこから純愛になるという。その逆転した過程が色っぽいと思うし、ある種の純愛ですよね。

 
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母を殺した麻薬を根絶するためにアンダーカバーとなったシヒョン。
ですがこの世界で生きているうちに、守りたいものが増えてきてしまい・・・
生きていくうえでのしがらみが、まるで真綿でくるむように、シヒョンを包んでいきます。
イ・ジンスクにキム・ヒョンス。
彼らのためには、自分の命をかけても惜しくないシヒョン。
かりそめの居場所だったのに、いつしか彼の両手は守りたい2人がいて、手いっぱいです。
これから先、スミンの存在もシヒョンの中で大きくなるに違いない。
守りたいものがあるということは、それだけ弱点が増えてくるということで。
「この世界で上り詰めるものは人間ではなくなる」と言われる世界で、ますます出口のない状態に追い込まれていくシヒョン。
シヒョンが最後まで守りたい人は誰なんでしょうね。
と、書きながらたぶんスミンなんだろうな、とも思います。

恋とは選択です。その瞬間その瞬間選んだ相手に自分の心が傾いているということで。
その意味ではすでにジンスクといるよりもスミンの電話に応えようとしたシヒョン。選択していますよね。
スミンもいつかヒョンミンとシヒョンの間で悩み苦しみ、そして選択するのでしょう。
「無情都市」は自分が守りたいものは何なのか、命をかけても守りたいものは誰なのか、を知っていくドラマなのかもしれないね。

 
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ジンスクは明らかにシヒョンを、女として愛しています。
切ないよね~
女として愛されたいのに、シヒョンは姉としてしか見ていないなんて。
ここにも報われない愛があります。

このドラマ、さまざまな報われない愛を描いているし、さまざまな三角関係を描いている。三つ巴ともいうけれども。
シヒョンとジンスクとヒョンス。
シヒョンとジンスクとスミン。
ジンスクとサファリ(チェ・ムソン)とミン・ホンギ(ソン・チャンミン)。
スミンとギョンミ(コ・ナウン)とヒョンミン。
あるいは、警察と検察とカンペ。

幾重にも三角関係(三つ巴)が展開され、重層的な人間関係を織りなしているのよね。

 

 

 

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そもそもの発端は、あの飾り窓の街角から始まっているのかも。
利用し利用され、痛めつけ、痛めつけられたりすることしか、この世界で生きていくすべはないのか。
そんな出口のない世界。
〝博士”、〝博士の息子”としか自分を呼ばせなかったシヒョンが、名前を使わないことでこの世界で人として生きておらず、ただアンダーカバーとしての職務を遂行していたシヒョンが。
スミンに言った、「シヒョンという名だ」というセリフが、私の心に深く深く響く。
アンダーカバーの仮面を脱ぎ去って、シヒョンという一人の男として「無情都市」の世界に現れた瞬間だから。
肉体から始まった愛かもしれないが、その愛がどう変化していくのか。

 
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今にも倒れそうな、息も苦しそうなシヒョンが、どうかどうかひと時安らげて、彼が彼らしく生きていける瞬間があればいいなぁ、とそっと願う。

 

 

 

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これも典型的な三角関係(三つ巴)だわね。
で、続くなのね・・・

 

 

BGM : SWEET DREAMS ( Emily Browning)

 

 


 

■ 7話 「最初の試練」 ■
ヒョンミンは拘置所でジンスクを襲わせた人物が誰かをさぐるため、監視カメラの映像を入手する。その過程でジンスクは、裏で操っていたのがヒョンスだと知ってしまう。シヒョンはジンスクとヒョンスの潰し合いを焚きつけた人物がいることをほのめかし、争いをやめるよう2人を説得する。一方スミンはジンスクの下でホステスとして働くことにするが、最初の客はヒョンミンだった。そしてスミンは、ヒョンミンの心をつかむようジンスクから指示される。

■ 8話 「亀裂」 ■
自分の命を狙ったのはヒョンスだと知ったジンスクはヒョンスの事務所に殴り込みをかけるが、それをシヒョンが仲裁する。そんな中、ジンスクはサファリがこの一件に絡んでいると気づく。サファリはジンスクの信頼を得ようと、取引相手のナンマンを差し出す約束をする。ヒョンスはナンマンを、そしてシヒョンはヒョンスを助けに行くが、折しも「釜山」のボス、チョ会長の息子であるチョ理事にシヒョンを始末するよう命じられていたサファリに捕まってしまう。

■ 9話 「縮まらない距離」 ■
ジンスクはサファリと麻薬を取引する約束をする。ところが、サファリはジンスクを利用してシヒョンを始末しようと計画していた。一方、ヒョンミンは天秤の背後には「釜山」の組織があることを確信し、天秤がいる拘置所を訪ねる。またアン検事とジンスク、博士の息子が繋がっているのではないかとも疑い始める。そんな中、退屈していたスミンはシヒョンに電話をかける。そして、約束の場所で待つスミンの前にシヒョンが現れる。

■ 10話 「危険な取引」 ■
サファリと麻薬の取引に同意したジンスク。しかし、ジンスクは自分の代わりに取引現場にスミンを行かせることにする。スミンから情報を得たヒョンミンは単独で取引現場を押さえようとするが、特捜部は検察の管理下に置かれることになり、アン検事によって作戦を邪魔されてしまう。ジンスクが取引場所に来なかったため、サファリはスミンを殺すよう命じる。しかしそこにシヒョンが現れ、スミンは何を逃れるのだが・・・

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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