愛は痛い・・・ミスティ6話まで
韓国ドラマ「ミスティ」6話まで視聴。
7年もの間、夜9時のニュース番組のアンカーの座を死守しているナンバーワン・キャスターのヘラン(キム・ナムジュ)。持って生まれた美貌と輝くような知性を兼ね備え、成功してやるという執念だけで疾走してきたヘランだったが、ある日殺人事件の有力容疑者として警察に召還されてしまう。そして、ヘランの夫(チ・ジニ)が彼女の弁護人となるのだが…。
視聴していてつらいなぁ。愛が失われていく様子が、丁寧に描写されていくから。
愛の始まりは、あんなに言葉をつくして相手に語り掛けるのに。
愛の終わりには、言葉すら出ない。
日に日にすれ違う心と、すれ違うことで芽生える相手への不信感。
どうせ言ってもわかってもらえないと、言いたい言葉を飲み込んでいくと。
最後には何を言っていいかもわからなくなる。
言葉が失われていくのに比例して、愛も色あせていく。
いや、そもそも、愛があったと思うのは幻想なのだろうか。
言葉がなくなると、同じ空間にいることさえ苦痛になる。
ヒロインのコ・ヘランはクールビューティー。
おそらく少女時代に貧乏ゆえの理不尽な目にあい、たくさんのものを失い、持てる美貌と才能を駆使して手に掴めるだけのものをつかもうとする女。
嘘だって平気でつく。自分の欲しいものを手に入れるためなら。自分を守るためなら。
「恐ろしい女」と口々にささやかれるが、彼女はその歩みを止めない。
「ミスティ」というドラマ、殺人事件が起こり誰が犯人かをさぐっていくドラマなのではあるのだが、面白いのはヒロインが信頼できない語り手(Unreliable narrator)であるということ。
ヘランが殺していないと思いたいのだが、彼女が刑事や夫カン・テウクに嘘をつく様子が1話から描写され視聴者は不安になる。
もしかして、ヘランが殺しているのではないかと。
カン・テウクとヘランのシーンはもどかしい。
ヘランを信じたいテウクの感情に共鳴しながらも、ヘランの不実を知っているから。
真実を語ればこんなに事件は複雑にならないのに、ヘランは嘘をつき真実を隠してく。息をするように自然に。
事件はますます複雑に。
愛が失われつつあったのに、テウクはかつて自分がヘランにささげた愛のために彼女を守ろうとする。「君を最後まで守る」と。
ヘランに疑心を抱きながらも、彼女を無実にしようと。
まるで中世の騎士のように、無私の愛をささげようとして。
ヘランとテウクの夫婦のすれ違いも胸が痛いし、互いを信じたいとあがく二人の姿にも胸が痛い。
そもそもこの二人の最初のデートでは階段を降りるテウクと階段を登るヘランが描かれた。
彼らの置かれている境遇そのもので。名家の御曹司テウクと貧しい家のヘラン。
韓国ドラマでは定番の男女の組み合わせなのに、シンデレラストーリーの甘くない現実を「ミスティ」では描く。
同じ目線を持つことが難しい二人。
愛は痛い。
イ・ジェヨン。申し訳ないですが死んでほっとしました・・・
空っぽな男。死んでからも登場人物たちを振り回す男。
彼自身はヘランに振り回された人生だったのでしょうね。
手に入れたものよりも、手に入れられなかったものを追い求めて。
簡単にジェヨンに捨てられてしまった妻、ソ・ウンジェの反撃が7話から始まるのか。
ハ・ジョンウはコ・ヘランと合わせ鏡でしょう。かつてのコ・ヘランかもしれない。
ジェヨンはジョンウにヘランの面影を見ていたのでしょうね。そんな気がします。
ジョンウとヘランの闘いが、6話までで一番息を飲むシーンですね。
経験と若さの戦い。繰り返されてきた女たちの戦いは、なんとも息苦しい。
「ミスティ」はOSTも秀逸。
yucaさん、こんばんは♪
先ずは、イ・ジェヨンが死んでほっとした…と言うところで吹いてしまいましたー(^^ゞ
まあ、確かにどうしようもない男でしたけど。
そこまで言っちゃうんだー
と思いつつ、わたしもやっぱりそこはどうでも良くて…(笑)
ドラマのOSTが秀逸!
それに激しく同意したくてコメしました♪
購入しようか悩んだのですが…お値段が少しねー
結局、その時は諦めたのですけど…
yucaさんのレビューを読んで…再び、心に火が点いちゃったかもしれません(笑)
テヤンさん、コメントありがとうございます。
「ミスティ」11話まできましたが、視聴するのに気力がいります~
すれ違いの愛は、大好きなのですが。
もういいじゃん、「好きって言っちゃえば」なんてドラマに向かって叫んでいます。
どうしてこう話がややこしくなるのか。
ジェヨンは事故死だったなんて結末だったら、顎が落ちるかもしれません。
OSTいいよね~、ヘビロテ中です。