星降る夜にきかせてよ・・・ロボットじゃない27・28話


韓国ドラマ「ロボットじゃない」27・28話(MBC版)視聴。

 

 

なんて優しいドラマなのでしょうね。
愛から憎しみに変わる瞬間を見せてくれたミンギュの心を癒したのは、降り注ぐ満天の星空の下でのジアの真実の言葉。
星降る夜の下、 ひとつひとつの言葉がミンギュの心に降り注ぎ、静かに彼の心を癒していく。

 

私たちはたったひとりの人を探し求めて、誰かにとってのたったひとりになりたい。
私の人生のたったひとつの生きがいとなり、たったひとつの星となりますように。
もしかするとあなたはもうすでに誰かにとっての、たったひとりかもしれない。

 

ジアの言葉はミンギュの心の中できらきらと光り、そしてたったひとつの星に変わっていく。
そんなミンギュを時にコミカルに、時に静かに、時に荒々しく、そして何よりもジアへの愛を全身で表しながらユ・スンホ君は演じていきます。
優しいなぁ、美しいなぁとうっとり。
「ロボットじゃない」の前半のドタバタぶりから、愛に苦しみ、そして愛に癒されていく流れにすっかり私は夢中です。
本国での視聴率はSBS「リターン」は7.8%、9.0%、KBS「黒騎士」は8.3%、MBC「ロボットじゃない」は2.5%、3.2%と惨憺たるありさまですが。
私の中では記憶に残る作品になりそうです。

 

 


「ロボットじゃない」を見ていると、同じように大好きだったドラマ「星から来たあなた」を思い出したりしています。
「ピョルクデ」も触れ合うことができない、交じり合うことができない男女のお話であり、互いの流れる時間が違う男女のお話でもありました。
ミンギュはアジ3と流れる時間が違うことに苦しんだし、ジアと触れ合うことができないことにも苦しむ。
ジアとの触れ合いは、もしかするとミンギュの死につながるかもしれないという緊張感が漂います。
「ピョルクデ」は「愛をみつけたうさぎ」という本がエッセンスを加えていましたし、「ロボットじゃない」は「ビロードのうさぎ」(マージェリィ・W. ビアンコ)がエッセンスとしてドラマに奥行きを加えています。

 

 


「愛してる」という言葉なんかよりも、はるかにミンギュの心を雄弁に表すキス。
死をかけたキス。
ジアの想いよりもミンギュの想いの方がはるかに深くて強い。
その覚悟に静かに私は心を動かされるのです。
泣けてくるのです。

 

 

色々韓国ドラマを見てきているので、ドラマ展開のお作法というのも知っています。
最悪な出会いから、相手の孤独な心に自分の孤独な心が共鳴する。そして誤解や恋愛の障壁が現れる。
障壁は元カノだったり、親だったり、病気だったり、身分違いだったり(種族違いというパターンがピョルクデ)、いろいろありますが。
そして仲直り。
男女の愛の軌跡が重なり合うことが、何とも言えず奇跡的で私はラブロマンスを視聴するのです。
しかし韓国ドラマで唯一苦手なのが、仲直りをしたとたんバカップルになってしまうこと。
周囲の目も仕事もほったらかしてバカップルになってしまうと途端に視聴意欲が失せていくのが私の悪い癖。
放置中の、あるいは途中挫折のドラマのほとんどがバカップルぶりに耐えられなくなったからです。

「ロボットじゃない」はその点、思いが通い合ったあとも品がいい。
決してバカップルにならないところが。
残り2話(30分バージョンだったら4話)、最後まで緊張感を緩めずに見せてほしいと切に願っています。

 

 

 


「家に帰ろう」
アジ3の言葉にも心が痛くなる。
そうだよ。
みんな、家に帰ろう。
たったひとつの輝く星を胸に掲げて家に帰ろう。

 

残り2話。
皆が家に帰るのを見守ります。
ミンギュが、ジアが、アジ3が、サンタマリアチームが。
ジア兄が、リエルが、そして闇に迷いそうなユチョルが。
皆がたったひとつの星を見つけて、自分が帰る場所を見つけて。

 


感想+考察

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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