Empty chair・・・傲慢と偏見18話まで
誰かこのワーカーホリックの検事さんたちを止めてください。
明らかに残業しすぎです。
中盤以降物語は明らかに深夜の検事室や取り調べ室を中心に展開し画面は薄暗いし、物語の展開も陰鬱だし、視聴しているこちらの心までダークになりそうです。
やっと、ハン・ビョルそしてソ・テウォン誘拐事件にケリがつき民生安定チームの面々は眠りにつくことができます。
長い、長い1日が終わる。
あまりにも目まぐるしく物語が展開し、何が何だか視聴しているこちらの頭も混乱。
ドンチの左遷、違法捜査、監察、処分、民生チームの解散、ムン・ヒマン部長が被疑者にそして・・・
クリフハンガーの連続。一件落着かと思いきや18話で急展開。
残り3話、まだまだ物語は佳境へと突き進んでいくのね。
ハン・ピョルとソ・テウォン誘拐殺人事件は検察の特捜部が関わったジュゴン汚職事件が深く関わっていて、誘拐殺人事件を追うということは検察特捜部の闇を暴くということでもある。
その闇の中から浮かび上がってきたのはムン・ヒマン。
ムン・ヒマンという野心家の検事、頭が良く、勘が冴え、手段が良く、度胸が強く、能力が優れている上、経験も多く、いつも一枚上、一歩遠くを見通す男。目的のためには手段を選らばず居丈高にでも卑屈にでもなる。
一筋縄ではいかないこの男は、真実を語らない。
自分が被疑者となって窮地に陥ったときにさえ、常に全体像を見据え、その状態をシニカルに笑う余裕すらある。
この魅力的な、複雑な陰影に富んだ男を前に、ク・ドンチは全力で立ち向かおうとし、そして赤子のようににあしらわれる。
真実を追い求めようとするク・ドンチにムン・ヒマンは語る。
お前には捕まえられない、絶対に。もし真犯人が自白して確かな証拠があっても今のお前には絶対判断できない。どんな証拠、どんな証言も信じないことにしたのだから。
何よりお前はお前を信じないのだから。
私であろうと、イ・ジョンゴンであろうと、お前はすでに逃したんだ。
捜査というものはですね、証拠を追うことのように思うでしょう。
とんでもない。
捜査というものは毎回、検事が信じることを追い求めることなのです。何も信じられないなら、何も捕まえられん。
16話のこの言葉の意味が、17話のラストのク・ドンチのモノローグでわかる。
なぜク・ドンチがこの事件を解決できないのか。
なぜク・ドンチがこの事件にのめり込むのか。
なぜク・ドンチは自分を信じられないのか。
この物語の徐々に真相がおぼろげにわかってくるのだが、ベールが一枚剥がれていくたびに、新たな真相が闇の中から浮かび上がってくる。この構成に鳥肌が。17話のラストの真相では思わず叫んでしまいました。
すっかりムン・ヒマンとク・ドンチの陰に隠れて存在感が薄いハン・ヨルムだが17話、イ・ジョンゴン局長を追い詰めるシーンは圧巻でしたね。
検察という組織に(まだ)に飲み込まれていない研修生という立場の彼女だからこそできる一撃。
一番立場が弱い者が、捨て身の覚悟で検察総長の闇を暴く。
しかし、この行為すらムン・ヒマンは見越していたのよね。
各人の性格を知り、そして自分の思い通りに動かしていくムン・ヒマン、恐るべき男です。
名誉欲にに駆られたイ局長よりはるかにわかりにくく、掴みにくい、ムン・ヒマンはいったい何を追い求めいてるのか。
この国を正そうと正義を追い求めていた若かりし頃から、力を持たねば何の意味をも持たないという現実を知り、正義を追い求めるために検察という闇の中に深く沈みこんでいく。
ムン・ヒマンの闇を探っていくうちに、ク・ドンチの闇が暴かれていくのか。
事件が入り組んでいてものすごく分かりにくいので、「傲慢と偏見」の相関図を作成しました。
登場人物たちの会話の中でしか登場しない人物もいたりして、本当にわかりにくい。
こういう理解でいいのかしら?
かつて国を、そして検察ですらコントロールをしていたジュゴンという財閥を解体したが、解体するにあたってファヨン財団に資金協力をしてもらったばかりに今度はファヨンが国を検察を牛耳ろうとしている。
検察のトップの座もファヨンの息がかかった者しか座れない。
ファヨンはタコの足のように各方面に触手を伸ばしており、誰がどの陣営なのかもわかりにくい。
過去の事件プラス検察の中の派閥抗争が絡んでくるのでわかりにくいのよね。
チャン弁護士はカン・スの誘拐殺害未遂事件の真犯人を探るために、あえてファヨン財団の弁護士に就任。
汚れ仕事に手を染めながらも真相を探り続ける。
18話まで来るとかなりの人物が失脚している。
そしてここにきてまさかのク・ドンチが白熊を殺害したという疑惑が浮上。
ドンチ父が隠ぺい工作をしたらしい。しかし真実はまだまだ隠されていて。
すべてがムン・ヒマンの手の上で転がっていくかのような印象もある。
闇を暴くと新たな闇が出てきて、まさにクリフハンガーな展開。あと3話で終わるのかしら?
このシーンは好きだな。このドラマのテーマを表している1枚だと思います。
今にも闇の中に沈みそうでいながらも、まなざしは窓の向こうに見える建物を俯瞰しようとしている。
まるで検察という組織を俯瞰しようとしているかのように。
この世界にある正義と悪を俯瞰しようとしているかのように。
「傲慢と偏見」をロマンスドラマだと思って視聴すると肩透かしを喰らいます。
脚本家の(制作者の)興味は愛なんかじゃない。
検察のトップというEmpty chairをめぐる闘いの中で、自分の中にある正義への欠落(Empty)を見つめ、それでも正しいことを追い求める男たちの物語なのだから。
何度も傷つき、死にたくなるほどのつらい経験をし、プライドを踏みにじられる。
慎重かつ大胆に立ち回らなければ、実際に命を落とす闘いなのだ。
大切なものを幾つも失い、後悔で立ち上がれなくなる。
しかし、それを知っても立ち上がり、立ち止まらずに走り続ける男たちの物語なのだ。
うーん、楽しんでおられますなぁ。
高慢と偏見、というヘンテコな(僕にとっては)タイトルを見たときから、恋愛ドラマじゃないだろうな、とは思っていましたし、2話か3話までは見たので、難しそうだなぁ、でも面白うそうだ、と思っていました。
時間があったら見たのになぁ、と思いつつ記事を読んでいます。
はうんさん、コメントありがとうございます♪
「傲慢と偏見」こんなドラマだとは思ってもみませんでした(笑)
>恋愛ドラマじゃないだろうな
さすがです!
私はすっかりジニョクに騙されてガチな恋愛ドラマだろうと思っていましたから。
実はあっという間に最終回まで観終わって、なんて書こうかと迷っています。
そのくらいインパクトのある作品でした。
ちょっとね、「サイン」を思い出しましたよ。
むむっ、「サイン」ですと!
yucaさん、それは僕に一回見てみなよはうん、と言ってるよーなもんですな(笑)
うーん、どするか、ここのところ、すこぶる視聴ペースが遅くて、新作も”消化”出来てないのです、これはちょっと考えねば。
剣と花、という作品でヨンゲソムンを演じていた、チェ・ミンスが気になっているので(ひめかさんのうけうりwかも)。
なんか、チェ・ジュニョクさんって、ちょっと屈折した感じの役が多いんですよね。九家の書の時も普通じゃなかったし、相続者の時もそうだったし。
見たいなぁ。あー見たい。
はうんさん、おはようございます♪
>yucaさん、それは僕に一回見てみなよはうん、と言ってるよーなもんですな(笑)
あくまで私が似たような感じと思っただけなのですけれどもね。
とにかくミンスシが圧巻でした。ジニョクや他の俳優さんの影が薄くなってくるんですよ、後半。
>すこぶる視聴ペースが遅くて
同じくデス。5月病?(笑)
>ちょっと屈折した感じの役が多いんですよね
あの、ちょっとびっくりしたような、あきれたような顔が大好きな私は自分でもマニアックすぎるわと思います。
漸く、パンダに辿り着きました。ナンなんだろう?
録画貯金を1話、消化したらば、ハイ!任務完了と言いたくなるような疲労感。
筋は面白いんですが、ものがたりとしては退屈なのかな?
ミンス氏の、余白が無さ過ぎる演技が疲れさせるのか?
ヒロインが、やや・お荷物(蛇足)な、せいなのか?
女の上司の、どっちつかずの態度が、じわっとイラっとさせるのか?
と、あれこれ考えて、こちらのお部屋にお邪魔たらば・・!!絶句。 そうだっ!!そうなんですよ!
@ワーカーホリックの検事さんたちを止めてください。明らかに残業しすぎです。
そうなんです、彼らはタイムカードを押してから、残業してるんでしょうか?(基本中の基本よ)
予算が貰えない部署が、光熱費を使いたい放題って、そこから見直すべきなのよ。
まさか、その個人携帯も、税金持ちじゃないでし・・
失礼しました。そんな処に浮ついているから、物語に専念出来ないのだわ。そうでした、パンダ、パンダ。
ところで、パンダに関わるチョ検事。この人確か?イケメンですね、の、社長さんですよね?
峰岸徹を彷彿とさせるので、覚えています。
多分、このドラマでも、クセものなのかな?峰岸さんなら、そうだろう (どんな基準ヤネン・わたし)
とりあえず、ドンチ、頑張ってね!報告書を家のPCで作成なんて、厳禁よ!!ましてや、申請書類を書くために残業しますなんて、以てのほかよ!!
(じゃあ、どうしろと言うのか?それは私が聞きたい・・)
FANさん、どもども~♪
なんだか今週は疲れましたよね。
スマップに始まり、五代さんが逝ってしまい、さらにつかれる「傲慢と偏見」をご覧になっているなんて。
ヘビーです。
>パンダに関わるチョ検事
ま、相変わらず嗅覚が鋭いこと!
このドラマ、本当に恋愛ドラマとして宣伝するのはやめてほしいのですけれども。
むしろワーカーホリックのドラマです。
最終話まで視聴されてちゃぶ台をひっくり返されないことを、お祈りしております。
@ちゃぶ台をひっくり返されないことを、お祈りしております。
なんて、優しい、お心遣いでしょう。 いつもながら、ありがとうございます。と、その前に、大寒波。
そりゃ、室内でも指先が凍りますよ。天気予報で、ユカさん地域の雪マークを見て、ハラハラしております。
どうぞ、こんな時はお家でカタツムリ(自宅待機を、指す)なさって下さいませ。
ナンでしたら、わたくしの、ちゃぶ台をひっくり返す価値も無かった、リタイアドラマを、お茶うけにご用意しますヨ。ええ、そりゃもう、あれやこれや沢山、有りましたです。
なんで、録画したのだろう、チェ10さん・・。(密会というタイトルに騙された)
ところで、このドラマ。
山崎豊子センセか、高村薫センセに、原作を書いて貰ってから、ドラマ化したら良かったように思えます・・。何か?勿体ないドラマだ・・。
FANさん、どもども~♪
我が家もなぜか快晴でした。買いだめしたのに、何はともあれよかったです。
でも他の地域の方は大変ですよね。
>高村薫センセに、原作を書いて貰ってから
おおお!高村センセ希望します。
しかしだんだん難解になってきているからなぁ、作風が。
「李歐」、激しくドラマ化希望。映画になっていましたっけ?
純文学なのにBLって凄いよね。高村センセの物語は、どこかほのかに香っていますもの、毎回。
しかし・・・「晴子情歌」以降、ついていっていない私をお許しください。
やっぱりね、「惚れたって言えよ・・・」が強烈ですもの。