Too Late to Say I Love You・・・風中の縁27話まで

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中国ドラマ「風中奇縁(大漠謠)」27話まで視聴。
「風中の縁」というタイトルで5月から日本でもDVDで視聴することができますね!
多くの方が九爺や衛無忌の魅力に悶えてほしいな~

23話から24話までは、このドラマの山場のひとつ。固唾をのんで見守りました。
「風中奇縁」、男2人に女1人というこのプロット、物語の展開どこか覚えがあるわとずっと悩んでいましたが、思い出しました。
私の大好きな台湾ドラマ「泡沫之夏」!
まさに、「泡沫之夏」の設定をそのまま前漢時代に持ってきたかのよう。
ヒロインのシンユエは「泡沫之夏」の夏沫よりも、恋愛至上主義者ですけれどもね。

 

 

 

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ところで、「泡沫之夏」がカリーナ・ラウ監督で映画化されるという話をちょうど1年前くらいに聞きました。
その後続報がないなぁと思って調べてみると、まだキャスティングが難航しているのか。
ヒロインはモデル出身(?)の張予曦。相手役にはキム・スヒョンやEXOのクリスなどの名前が挙がっています。
クリスはどうやら前向きに検討中とか。もしかして、洛熙役なのかな。
いずれにしろ「泡沫之夏」を2時間映画にするのには無理があるのではないかと思います。
プロットは男女の三角関係という単純なものですが、実はヒロインの恋愛観がおそろしく恋愛ドラマに不向きな物語ですから。
愛よりも家族が一番大切という確固たる信念に、男たちは打ちのめされていく物語でもありました。
ヒロイン夏沫を視聴者に理解させるのに、2時間で足りるのか?
そして相手役の洛熙と欧辰がいかに魅力的であることかが、物語のキモになります。

「風中奇縁」を視聴しながら、実はあまり三角関係のドラマってないよね・・・などと思っています。
三角関係とは互いを恋い慕う気持ちが、釣り合って微妙なバランスで成り立っている関係です。
こう着状態なので、物語は何とも言えない緊張感をはらんでいて、本当に視聴していると手に汗握ったり、たまらなく苦しくなる。
最終的にヒロインがどちらを選ぶのかが、視聴者にも分らない。
ヒロインが流されるだけの白痴的な美女だと三角関係の面白さは半減。
あくまでも自分の意志で運命をつかみ取るぐらいの気概があるヒロインだといいなぁ。
「バリでの出来事」「茶母」も三角関係ドラマ。
こういう緊張感に満ちた物語が大好きです。
「愛している」と相手の存在を受け入れる瞬間を逃したら、もう二度と結ばれることがないという緊張感に満ちています。

 

 

 

■ 22話 ■
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「愛している」って気づくのが遅すぎるよ九爺。
後半になるにつれて九爺が切なすぎます。
シンユエを誰よりも愛しているし、彼女の過去を問わない、だから遠くに逃げようとかきくどく九爺。
彼が三度シンユエを拒んだ理由も明かされます。
シンユエの心も乱れに乱れるけれども、そこですかさず衛無忌(ウェイ・ウージー)がシンユエを九爺の腕の中から取り戻す。
「小月の涙は俺がぬぐう」と言って。
なんだかもう、胸キュンなんだけれども切なさマックスという、視聴している私の心もちりちりしちゃう。

九爺がシンユエを拒んだ理由は十分納得のいくものではあるけれども、拒んだ九爺の心の奥底にあるのは自分が傷つきたくないという気持ち。
シンユエの落胆する顔を見たくない、シンユエが彼から去って行くのが怖い、そんなことになったら傷ついてしまう。
自分が傷つかないように、最初からシンユエを受け入れなければいいんだ。
そんな愛に怯えている子供のようです。
シンユエも衛無忌も誰かを愛することを恐れなかった。
恐れてしまった九爺は、この三角関係から脱落してしまうのは必然か。
三角関係のドラマは、まるでチキンレースみたいね。
最初に愛に対して怯えてしまったものが、結局愛を手に入れることはできない。

 

 

 

■ 23話 ■
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未練が尽きない九爺とシンユエは共に氷の湖に落ちてしまう。
この時のCGは緊迫したシーンなのに、思わず苦笑いがこみ上げてきちゃいます。
大陸ドラマのCGの技術に関して、毎回なんだか楽しくなりますね。
落ちる寸前にシンユエは九爺の首元に噛みつくのですが、これは狼の求愛のしるし? それとも別れのあいさつ? 所有欲?
九爺の首筋にあるシンユエの噛み跡を衛無忌は目ざとく気づきます。
というか九爺は噛み跡を隠してませんから・・・

この瞬間の衛無忌のまなざしに私はやられました!
衛無忌は他人に無関心、冷酷などと紅姑が毎回言っていた理由がやっと分りました。
おそらく彼はシンユエ以外の他人には、こんなまなざしを向けているのでしょうね。
シンユエにいかに彼が心を開いているのか、大切にしているのかがその落差から分かります。
三人の関係のクライマックスのシーンです。
この物語で初めて、嫉妬を前面に出した衛無忌。

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君は・・・俺に何か言うことがあろうだろう?」シンユエを問い詰める衛無忌。
嫉妬といら立ちと、シンユエを失うかもしれない恐怖と自分の愛がシンユエに届かない絶望感。
そして、衛無忌もまた、シンユエの首筋に噛みつくのです。
狼の流儀にのっとた求愛の行動。
この瞬間、シンユエの心に衛無忌が初めて刻まれる。衛無忌は本当にタイミングを逃さない男です。
「風中奇縁」で一番セクシーなラブシーンの瞬間。
今まで視聴してきたドラマの中でも、1,2を争うくらい強烈なラブシーンです。

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九爺と衛無忌の違いは、愛してくれる家族がいるかどうかの違いのようでもあります。
天涯孤独となった九爺と、万家という家系に縛られてはいるけれども親族から愛されている衛無忌。
愛され慣れていない九爺は愛し方を知らないから、シンユエに対してのタイミングをすっかり逸してしまったのね。
愛され慣れていないがゆえに、シンユエが自分を愛しているということを信じられなかった。
寂しすぎる九爺。

 

 

 

■ 26話 ■
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首筋に衛無忌から求愛の噛み跡をつけられたお返しとでも言うべきか、宮中でシンユエは衛無忌に求愛のダンスを踊る。
嬉しそうな衛無忌に安堵しながらも、どこか独りさびしくたたずむ九爺のことを思って胸を痛める私。
シンユエは完璧に衛無忌を選びましたね。彼と共に生きていく覚悟をしました。
「歩歩驚心」でも四爺とルオシーの恋愛は、事実婚のようなビターさで、結局ルオシーはその関係に疲れて四爺のもとを離れたのですが。
「風中奇縁」でも衛無忌とシンユエの恋愛は決して、周囲から祝福を得られていないところがほろ苦い。
家柄の釣り合いというところから結婚を認められることができない二人。

 

 

 

■ 26話 オマケ ■
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こ、ここは「蘭陵王」の運命の出逢いの場所では!(爆)
本国放送時には話題騒然となったシーンですが、私的には衛無忌がシンユエの首筋に噛みついた23話のシーンの方がはるかにセンシャルだし、胸に響きます。

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 1 )

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  1. yuca

    鍵コメさま、はじめまして。

    わ~い、コメントありがとうございます。嬉しい!
    >衛無忌の冷たい視線や、茶目っ気のあるしぐさ、優しさに触れ
    「風中奇縁」のあの噛みつきラブシーンは、私は今まで観てきたドラマの中でも1位になるくらいのノックアウト度ですよね。
    衛無忌がとにかくカッコいい。

    九爺は不憫ですけれども、やっぱり衛無忌!
    衛無忌という魅力的なキャラクターに出会えて幸せなドラマです。