あなたを覚えておきます・・・ヒーラー15話

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韓国ドラマ「ヒーラー」15話。

 

LOVE SO SWEET!!!
悲しいけれどもね。

 

とうとう月火ドラマの視聴率競争では最下位になっちゃったけれども、いいんです!
私は大好きです、このドラマ。
パク・ミニョンちゃんはカワユイし、ユ・ジテはいぶし銀だし、登場人物全てが好きなんです。
たとえムンシクであろうとも。
制作者側の手の中でメロメロにされている私ですが、ちょっと気になって脚本家のソン・ジナのことを調べてみました。
かの名作(私は未視聴ですが)「モレシゲ」、「太王四神記」、「信義(神医)」の脚本家さんなのね。
長年組んできたキム・ジョンハク監督との最後の作品「信義」では出演料の未払い等の事件で、ソン・ジナとしてもいささか不本意な心残りの作品になったみたいです。
そういうバックボーンを知るとね、なんだかこの「ヒーラー」がものすごく含蓄のある、奥行きの深い物語となってきます。
中でもこの15話はSWEETだけれども、いろいろな意味が込められている回ではないのかしら。
自分を置いて逝ってしまった監督への哀悼、不完全燃焼だった作品「信義」の登場人物たちへの(脚本家にとってはわが子ですものね)申し訳なさ、そういう様々な脚本家の感情が視聴していると伝わってきませんか。

また、チ・チャンウク君という俳優の底知れなさにも惹かれています。
まあ、見るからにイケメンなのでもう少しナルシスティックな演技になりがちなのに、どこかいつも居心地悪そうにたたずんでいるチ・チャンウク君。
それはジョンフになりきっているからなのか、どうなのか。思えば「奇皇后」の時のタファンも、どこか居心地が悪そうでした。
まなざしがね、いつも何かを訴えていて、それが何なのか気になります。

そして続きが、いつものごとく極私的萌えの考察です(笑)
プラスたまには真面目に考察をしてみたりします。
以下はネタバレですのでご注意を。
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もう、とにかく15話はSWEETすぎて、悶えています(笑)
あけすけなシーンにはせずに二人に何が起こったかを視聴者に連想させるどこか品のいいラブシーンです。
この後にジョンフを襲う嵐の前の静けさ、今が甘ければ甘いほど16話以降に彼を襲う絶望は深く暗いのだろうと簡単に予想はつくのだけれども。
今はしばし、この甘さに酔いしれます。

ヨンシンと想いが通じ、やっと彼女を自分の腕で思う存分抱きしめられます。
彼女をずっと見つめることが許されるジョンフ。
一分一秒でも離れたくない。
彼女の暖かさを全身で感じたいというジョンフの願いが、画面からビシビシと伝わってきます。
あれだけ寒い部屋に長い時間独りでいたジョンフが、その反動で狂おしく誰かを求めるのは当たり前のことで。よかったね、ジョンフ。
しみじみと思います。
たとえこの後に何が起ころうとも、全身で感じているヨンシンの暖かさはあなたを裏切らないと思うから。
恋だね~

 

 

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夢だと思った。
夢はあまり見ないのに、こんなに長い夢ってあるのか?
だから何かにつけて確かめてみたかったんだ。現実なのか、まさか違うのかって。
そう思いながら、ハッとするんだ。
これが現実でいいのかって。

 

 

ジョンフの過度なスキンシップも、自分のこの幸せな状態に対する怯えからきているんですよね。
だから触って確かめたいという不安の表れ。
ここら辺が脚本がウマいなぁと思います。
私ごとではありますが、ベタアマなロマンスの展開って大嫌いなんです(笑)
恋愛ドラマの醍醐味は、想いが重なり合うまでの軌跡であり奇跡であることだと思っています。
両想いになったとたん興味がなくなってドラマ視聴意欲が失速するのですけれども。
それでいくと「ヒーラー」の15話の展開はSO SWEETなんだけれども、ベタアマではないの。
ベタベタしているけれども、その奥にジョンフの不安と寂しさが渦巻いていて、視聴していると緊張してきます。
どうか少しでも長くこの幸せが長く続いて欲しいと祈っている自分がいます。
孤独だったジョンフが、少しでも安らいでほしいと願っている自分がいます。
いや、本当に脚本がウマい。
甘さの中に迫りくる苦さを感じさせていますからね。

 

 

 

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恋に夢中になりながらも、ジョンフはどこか冷静に分析していたりもします。

でもさオバサン、俺は現実と嘘が混在している。
俺の仕事っていうのは偽物になってこそ成り立つだろ。
顔を隠して、身分を偽って。
俺が外で人と会うときは、いつも嘘をついているっていうことで。
・・・でもあいつといる時は本当の自分でいないといけない。
でもさ、本当の自分?そんなものあるのかな?
俺は行くよ。本当の自分を探しに。

 

 

 

だからさ、ご都合主義の青臭い幼稚なドラマに見えるかもしれないけれども、実は掘れば深いんですよ。
心に大きな欠落を抱えた人たちが、それでも世界と関わっていこうとする物語なんですから。
ありのままの自分を受け入れていく物語なんですから。

 

 

 

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「はじめまして」
ようやく向き合うことができた二人。ジョンフはジョンフとしてヨンシンの前に立つけれども、ヨンシンはいまだ自分が何者か知らない。本当の自分を知らない。
ロマンスは両想いになったから、そこでおしまいとはならないのだ。
本当の自分を再び見つけるまで、「ヒーラー」はこの後最大のクライマックスを迎えるのでしょうね。

ところで、すがすがしい気持ちでジョンフとしてヨンシンの前に現れたのに、恋するあまりにちょっと心配性なジョンフに向かってヨンシンがヒトコト。
「ボンスに逢いたい・・・」
爆笑!!
ボンス君の時は「ヒーラーに逢いたい」って言われていたのに。
どこまで行ってもジョンフはなかなか報われない(爆)
ボンス君の時はヒーラーが恋敵で、ジョンフの時はボンス君が恋敵で。
なかなか不憫なジョンフ。
いつだって自分自身が最大の恋敵なんですね。
しかも「ヒーラーに片思いをしているの」とヨンシンに散々煽られていたのに、両想いになったとたん何気にジョンフは邪険にされていません?(笑)

 

 

 

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どれほど無念の死をとげても、新聞に名前すら載らない人は大勢います。
全ての人の話を伝えることは無理ですが、せめて一人の話をしたいと思いました。
私たちはあなたを覚えておきます。
それをお知らせするために今日の放送を行いました。
一緒に聞いてくださった皆さん、ありがとうございます。

 

 

ムンホは嘘の波の中に真実を救いあげ、そして覚えておくと静かに語る。師匠の人生を覚えておくと。
それがムンホの人間性を失うことなくやりとげる復讐の方法なのね、かつての兄ムンシク達が行った海賊放送のように。
覚えておくということは、さよならも言わずに逝ってしまった人への生きている人間からの最大のはなむけの言葉だから。
ムンホの言葉を聞きながら、脚本家ソン・ジナの逝ってしまった盟友キム監督への哀惜の言葉のようにも思えてきて、泣けて、泣けて仕方がない。
覚えておきます。
あなたと笑った日々を、言い争った日々を、悲しんだ日々を、嬉しかった日々を。
覚えておきます。
この「ヒーラー」というドラマの向こうから、ソン・ジナの叫びが聞こえてくるよう。
生きているって、切なくて。つらくて。そして、やっぱり美しいね。

 

 

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師匠を殺した相手に対しての決着をつけたジョンフ。
笑って逝ってしまった師匠にしばし想いを馳せる。
これからジョンフを待ちうける闇は、果てしなくて、暗くて、深いのだろうね。
せめて15話の間は、あなたと共にいてくれるヨンシンの暖かさを存分に感じてほしい。生きているって感じてほしい。

 

 

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とにかくメロメロに萌えるシーンと、切なくなるシーンの波状攻撃で、私のオトメゴコロのバロメーターは限界突破しましたわよ~(爆)
あ、そうそうムンシクのことも嫌いではないので、がっつり考察をしたいのだけれども、毎回ジョンフにメロメロで忘れてしまう(笑)
ジョンフはヨンシンが部屋のドアをノックすることで、それは文字通りジョンフの心の扉をノックしたことで、誰かと共に生きる喜びを見出したのだけれども。
逆にムンシクはミョンヒにドアを閉められましたね。
ここら辺の対比も象徴的に描かれています。
人は独りでは生きていくことはできない。ムンシクはいつ、その事実に気づくのでしょうか?
ミョンヒの心を手に入れたかったがために、自分が捨ててきてしまった者たちのことを、彼はいつ気づくのかしら?

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 10 )

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  1. あかり

    初コメです。
    ヒーラー私もリアルタイムで視聴
    していました

  2. yuca

    あかりさん、コメントありがとうございます。

    わ~い、はじめまして。とっても嬉しいです。
    しかも「ヒーラー」!!

    萌え萌えでメロメロになったドラマじゃありませんか?
    明日からの月火はもう「ヒーラー」を視聴することができないので、さびしいです。

    またお時間のあるときに、ブログにお立ち寄りください。
    お待ちしています。

  3. あかり

    こんにちわ^ ^
    まさかのコメント途中で切れてました(;_;)

    ヒーラーファンとして、気持ちわかってくださる方を探していて見つけてしまいついコメントしました。笑

    このドラマがこんな素敵なドラマに
    なるなんて最初は予想してませんでしたが
    ヒーラー病にかかってしまい重症です←

    ミニョンちゃんのファンなので
    ヒーラーをみるきっかけになったのですが
    まさかチャンウクさんがこんなパワーアップしてくるとは予想外です(°_°) 可愛さを残してカッコよくなった彼はもう無敵ですよね。。

  4. yuca

    あかりさん、コメントありがとうございます♪

    >まさかのコメント途中で切れてました(;_;)
    あら! ごめんなさい、使い勝手の悪いコメント送信で・・・
    私もブログをお引っ越ししたばかりなので、使い方がよく分からないのです(笑)

    >このドラマがこんな素敵なドラマに
    私、1話でリタイアしてもいいなぁと思っておりました(爆)
    しかしあれよあれよという間に、メロメロに。

    >可愛さを残してカッコよくなった彼はもう無敵ですよね。。
    無敵です。
    それなのに、年末には入隊なんて悲しすぎますよね。
    もっと活躍をみたいのに。

    パク・ミニョンちゃんもカワユイ。わたしも彼女大好きです。
    ヨンシンがこのドラマでは一番の最強からでしたよね。
    ジョンフにすげなくしたり、蹴ったり、甘えたり。
    羨ましすぎます~

    あかりさんの素敵なブログにも遊びに行きますね!

  5. あかり

    確実に私が途中でボタンを、押し間違えたんです笑

    実は私もリタイア寸前でした笑
    ジナさん作品のぺんでもチャンウクぺんでもなく、ただミニョンちゃん目当てで見たんですが、 途中からのチャンウクさんの威力は
    驚異的で、、 15話はもちろんですが、それ以前の片思いから彼は強かった笑
    まんまと敗北です。笑

    実はチャンウクさんのお顔はあまり
    タイプではないんですが、
    あの声と表情、。タイプじゃないにしても
    美男子があんな色んな面を持ったら
    そりゃ好きになるしかないです←
    私はチャンウクさんより5歳年下なんですが
    母性本能をくすぐる表情をなさるので
    可愛くて(u_u) しかも守ってくれるなんて
    まさにヒーローですね。←

    本当大したブログではないですがよかったら来てください❤︎

  6. yuca

    あかりさん、コメントありがとうございます♪

    >実は私もリタイア寸前でした笑
    やっぱり~! 1話はそんなに面白くなかったのですよね。
    私のスイッチが入ったのは3話~4話くらいからでした。
    そこから怒涛のメロメロ沼へ。

    >それ以前の片思いから彼は強かった笑
    これにつきます!
    両思いなのに微妙に片思いというすれ違いに悶えに悶えましたもの。

    >あの声と表情、。タイプじゃないにしても
    あまりにイケメンすぎて(笑)、ちょっと視聴する私も構えちゃうのですが、ただカッコいいだけではなくてへたれな感じがいいんですよね。
    イケメンなのに不器用な感じが好き♪
    まあ、しかしミニョンちゃんもかわゆくて、この2人の並びはとてもロマンチックでした。

    は~い、ブログに遊びに行きますね!

  7. なおなお

    初めまして…

    レンタルビデオで『ヒーラー』に韓国ドラマに初ハマリしたなおなおと申します❤

    お邪魔致します。

    本当にはまってしまって今、どうしたら良いか分からないほどです…

    私は40オーバーのママですが、チ・チャンウクの大ファンになってしまいました❗

    どうしましょう、この気持ち❤❤

    チャンウクの他の作品とかでオススメなどありましたら教えて下さいませ。

    宜しくお願い致します☺

  8. yuca

    なおなおさま

    初めてなのに、こんなにお返事が遅くなって申訳ありません。

    チャンウク君は、9月から新しいドラマ「the K2」が始まります。
    これが楽しみです~

  9. カサンドラ

    yucaさん、こんにちは。はじめまして。

    この作品について、私の思うことと似通っていて、うれしくてコメントさせて頂きました。もう今更に思われるかもしれませんが、この4月に「ヒーラー」を見て重症になってしまいました…。

    今も、「ヒーラー」は大切な作品となっているでしょうか?ソン・ジナさん脚本の作品は、「シンイ」「王は愛する」などあって、妙に日本人の民族性?というか、感性にマッチするところがあると感じています。

    そして、この美しいラブシーン。
    私はこのシーンは、最後まで行ったとは思ってなくて、抱き合って眠っただけ、と思ってました…。

    ジョンフは水も食事も長くとってなくて弱ってたし、ヨンシンお手製のおかゆを食べたとは言ってもすぐその気にはなれないんじゃ?とか、ヨンシンも追い出されるかどうかの瀬戸際で切羽詰まっていたし、正体を知ったばかりでさすがに早々にいたす気にはなれないのでは??と。

    ヨンシンの父親が、どこまで行ったんだ?と、口ごもりながら聞く場面を見て、あれ?とふと疑問が芽生えたのですが…yucaさんはどう思われますか?

    もしかして、すごくヤボな話をしてるのかしら…。
    だとしたら、本当にごめんなさい(>_<)ヽ
    どうしても気になってしまって、夜も眠れません…。

  10. yuca

    カサンドラさま

    コメントありがとうございます!
    はじめまして、ようこそです。

    「ヒーラー」はいまだにこのブログで人気の記事でもあります。
    ソン・ジナの脚本は、掘り下げれば深いですよね。

    >最後まで行ったとは思ってなくて、抱き合って眠っただけ、と思ってました…。
    たしかに、たしかに!
    カサンドラさんのコメントを呼んで、私ってけがれているわと反省しました(爆)

    あの時のジョンフには、人の肌のぬくもりが一番の救いになったのだと思います。
    誰も知らない部屋を探り当てたヨンシンは、ジョンフの心のカギをあけて彼の心を救ったんだよなと懐かしく思い出しました。
    だから抱き合うだけでも彼には一番の救いでしたよね。
    誰かが自分のことを必要としてくれている、それがヨンシンだったということ。

    人の肌のぬくもりでしか救われないときって、人生でありますものね。
    抱き合えばなおよし!ということで(笑)