申し訳ない、春ちゃん・・・あまちゃん131回
真実に向き合った鈴鹿ひろ美と、真実を知られてしまった春子。
二人とも少女のような、不安な、傷つきやすい面持ちで対面する。
嘘がはがされてしまった真実は、なんて苦いんだろうか。鈴鹿も春子も今にも泣きだしそうで。
太巻氏の確信犯的な行動でしょうね。
時間を延ばし、(おそらく)鈴鹿にメールをし、そしてこのスタジオで春子と鈴鹿を対面させる。
春子に春子の声を返してやるために。
鈴鹿に、例え歌が下手でも、鈴鹿ひろ美であるというだけでいいんだ、とわからせるために。
薬師丸ひろ子の演技は圧巻でしたね。
セリフは少ないですが、表情で全てを物語ってくれていました。
苦しさ、罪の意識、悲しさ、そしてどこかほっとしたような、そんな表情。
鈴鹿ひろ美の女優人生で最大の危機、歌が自分の歌声ではなかったということは、彼女のスタートから全てひっくり返すかもしれないスキャンダルを、全て静かに受け入れ、そして乗り越えていこうとする。
取り乱すことなく。
静かに、自分の罪を受け入れ、謝罪する。
「野生の証明」からずっと彼女の作品を視聴していた私も、この人、こんな女優さんなんだ、と再認識させてくれました。
まさに、女優。
太巻氏の愛でもあると感じました。
鈴鹿ひろ美と太巻氏の愛。
虚構の上(声が差し替えられる)に成り立って始まった二人の関係を、虚構を白日のもとにさらし、そして二人で歩んでいくために春子に謝罪をする。
もう一度、嘘いつわりのない世界でお互いに支え合いながら生きていくために・・・そんな気がしました。
そして、太巻氏もやっと「春ちゃん」と呼べたんだなぁ。
そのことが感慨ぶかくって。
声を戻してもらったマーメイドは、泡となって消えなくても済みました。
ずっとどこかで春子も声を奪われたことで、自分自身を否定して、認めることが出来なかった人生だったのでしょう。
自分自身を愛せない人は、世界を、他人を愛することが出来ないですものね。
だから夏ばっぱに「おかえり」「ごめん」「ありがとう」という言葉ばかり要求して、苦しんでいたのかもしれない。
嘘で始まった人生を修復することで、春子と鈴鹿ひろ美はやっと、自分の人生を受け入れることができるのだろう。
君の声は君のものだ。
君は歌は下手だけれども、そんな君でいいんだ。
こんな自分でも、やっと世界に受け入れてもらったと、思うのかもしれません。
「君の代わりは君しかいない」という「あまちゃん」のテーマですね。
「潮騒のメモリー」の映画は、それに関わる人たちの心を静かに癒していくのでしょう。
そして、ミズタク・・・
なんだかアキちゃんが「東京の勉さんだ」と言ったのが、わかるような気がしてきました。
彼は決して、この後自分から動かないんだろうな。あの、ミズハグの「・・・よし、もう大丈夫だ」というセリフが、やっぱり「あまちゃん」における彼の物語の終結を暗示しているようで、切ない。
この後は、勉さんが夏ばっぱの橋幸夫との淡い初恋を、大漁旗を振って娘を見負ったことなどを見つづけたように、じっと密かに佇んでアキちゃんを見ていくのかもしれない。
彼のアキちゃんへの言葉にしなかった思いは、その熱は、誰にも知られずにひっそりと積っていくだけなのかも。
琥珀のように。
そして彼のアキちゃんへの思いは、琥珀の中に閉じ込められた虫のように、時間をかけて閉じ込められて、ひっそりと静かに輝くのかもしれない。
その輝きを、その閉じ込められた熱情を考えると、私はいてもたってもいられなくなる。
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yucaさん、こんばんは。
この回、泣けて泣けてしかたなかったです。
「潮騒のメモリー」をアキが歌って春子が歌う。
なんかそれだけで、ジーンとしてしまって。
鈴鹿さんの謝罪で春子は救われただろうなと思うと
朝からポロポロ泣けました。
1日中、頭が痛いくらい。泣き過ぎでした。笑
とうとう「あの日」がやってきますね。
もう日付変わってるから今日の放送です。
はたして私は目をそむけずに観ていられるのでしょうか
怖いです。。。
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♪k0haさん、コメントありがとうございます♪
最近、毎回毎回「あまちゃん」観ながら泣いています。
22週では前髪クネ男ですら、笑いすぎて涙が出たくらいです。
誰かに認めてもらいたかった、春子の25年の気持ちを考えると、本当に泣けるね~
鈴鹿さんの騙され続けた25年にも泣ける。
もう、やばいくらい「あまちゃん」は私たちの涙腺を刺激しますね。
韓ドラと違って、復讐などと言いださずに、静かに自分たちの人生を受け入れる姿にも泣ける。
>はたして私は目をそむけずに観ていられるのでしょうか
今日も泣けました「ゴーストバスターズ」に。
安部ちゃんの「まめぶ」に。
小野寺ちゃんの母情報に。
泣きたいくらいつらいけれども、クドカンの「笑い」「救い」への希求を信じています。