博愛と偏愛の対立

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「魔法少女まどか☆マギカ」全12話 + 新編「叛逆の物語」視聴。
「主観と客観、主体と客体を撹拌させ、本来「一回性であるはずの人生」というパラダイムに波紋を投げ掛ける作品」であると聞き「まどマギ」を視聴しました。
今更だけどね、ものすごい物語に圧倒。
少女たちが何を祈ったかが重要なファクターであり、願いはかなえられるこの物語はハッピーエンドなのだ。
愛と正義は両立しないと考える虚淵玄氏の絶望に惹かれます。
氏にとっての愛とは、世界の破滅なんでしょうね。

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初「まどマギ」深夜に見ると怖いよ~
あれだよ、視聴していていきなりエヴァ初号機が使徒を捕食した時の衝撃に似ている。あの時も怖かった・・・
乙女チックな絵柄の奥に潜む世界の成り立ちが、一枚、また一枚と薄皮がめくっていくように露わになるときの衝撃ときたら。

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しかし、実はQBが全宇宙の大多数の幸福を担おうとしているのよね。
そのためには極私的幸福など犠牲になっても仕方がないという設定。
「猿の手」の逸話も思い出したりします。

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ほむらちゃん!
彼女の歩んだ道を考えると、泣けて泣けて仕方がない。
たび重なるループはまどかを「最強の魔法少女」に仕上げたのかもしれないけれども、ほむらちゃん自身も「最強の魔法少女」にしちゃいました。
最後にはまどかの願いを踏みにじってまで、そばにいたいというほむらの願いが強かったのね。
「まどかとの出会いをやり直し、彼女に守 られる存在から彼女を守る存在になりたい」
まどかの願いは眼中にない、ほむらちゃんの願いは最強であり、そしてその執着は悲しい。
博愛と偏愛ならば、偏愛の方が圧倒的。

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