胸が痛んで息ができない・・・THE K2 6話

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【あらすじ】
政財界のすべての機密情報を収集しているJSSの隠された空間―「クラウド・ナイン」 その空間は完璧なセキュリティシステム、防音が構築されている。ユジンが最も安心できる空間であり、側近だけが入ることを許可されている空間。JSS職は皆「クラウド・ナイン」に入ることを夢見ている。「クラウド・ナイン」を通してジェハの哀しい過去、イラクでの陰謀が暴かれていく。一方、自分に会いに来てくれない父親を捜しにいくことを決意したアンナ。ジェハがいない隙に脱出を試み、十数年前に住んでいた町をめぐり母の死の原因を探り始める・・・

 

 

5話までが物語の序章としたら、新たな展開に入ってきた6話。
「THE K2」の脚本家チャン・ヒョクリンの前作は「ヨンパリ」
気づくとなるほどです。「ヨンパリ」がSleeping Beautyのお話だったのならば「THE K2」はSnow Whiteの物語。どちらのお話もヒロインは眠りについているという。
基本的な骨組みも似ています。眠りについているお姫様を、ヒーローが助け出す。

4話までで何よりも素敵なのはキム・テヒ演じるハン・ヨジンが眠れる森の美女であるということ。
眠っているキム・テヒはやっぱり美しくって、それはそれはため息が出るくらい神秘的かつミステリアス。
ずっと眠っていた方が物語は面白いのではないかしら?

「ヨンパリ」の感想でも書いておりましたが、「THE K2」にも共通すること。アンナは籠の鳥だから、外に出たいと悲しく囀る小鳥だから美しいのです。
ジェハにとっては強烈な一目ぼれで、運命的な再会で彼の中にあるエンプティーネストシンドロームを強烈に刺激するのでしょうね。アンナの存在は。
あるいは共依存の関係か。
誰にも頭を垂れない孤高の狼が、ただ愛の前ではだまってうずくまるしかないのです。

 

 

 

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アンナの♪ Amazing Grace ♪のシーンはそれはそれは美しくて、哀しくて。
父にあったとしても言うべき言葉が見つからない彼女はただ歌うしかないのです。神の恩恵の歌を。
そしてそんなアンナを痛ましいような、切ないまなざしで見つめるジェハが印象的。
彼は守ってやりたい人をまた、再び、この世界で見出したのですから。
「アンナ、ダメだ」と心でつぶやき彼女のもとに駆け寄ろうとするジェハをまなざしひとつで止めるアンナ。
しびれる!
ジェハが「アンナ」と呼んでいることや、会話にせずとも思いが伝わる二人とか、アンナの歌に心を揺さぶられているジェハのまなざしとか。
そしてチェ・ユジンとチャン・セジュンのこの時の表情が秀逸。苦しいような、哀しいような、憤っているような、それでいてどこかしら敬虔な気持ちになっているようで。
「THE K2」は毎話美しいエピソードがあるのよね。

 

 

 

 

 

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狼に負のイメージを植え付けたのはペローやグリムの策略だと、ずっと思っている私。
狼という孤高の動物を男性のメタファーにして童話という形で、世の子女に貞操の大切さを説いたのが「赤ずきん」ちゃんを始めとする童話の数々なのですから。
我が家では、狼というものは一番哀しい動物なんだよ、と教育してきました(笑)
ニホンオオカミ・・・と聞くだけで、涙腺が緩む私。
タフで乱暴で、優しくてナイーブで、ひたむきで感傷的で、一途で率直で、情愛深く愛らしく、いくら言葉を重ねても、完全に表現することができないのが狼なんです。
まさしくキム・ジェハ。

 

チェ・ユジンは自らを「魔女」だと、「クラウド・ナイン」はなんでも応えてくれる鏡であるとジェハに自嘲します。
6話では登場人物たちの過去が解き明かされ、入り組んだ人間関係の全貌が見えてくる。
アンナは愛人の女優が生んだ子供で、夫に裏切られたユジンの手の中に残ったものは夫を大統領にするという悲願だけだったのでしょうか。
アンナの母親の死はいまだはっきりと解明はされていません。自殺か他殺か事故なのか。
全ての登場人物が継母のユジンを疑っていますが、実は真犯人は別にいるのじゃないかと。
だってユジンは狼の孤高さ、悲しみに気づくことができる女だから。ジェハの傘とハンカチのやさしさに気づくことができる女だから。
陰険であっても卑劣な女であると思いたくない。
いずれにしろ狼と魔女と白雪姫のお話なのです。

 

 

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再びあの悲劇が。
目の前で守ってやりたいと思う女が倒れるなんて。
ジェハにとってはトラウマです。ますますアンナという存在に彼は囚われていくのでしょうね。
白雪姫はリンゴで眠りについたように、アンナはイチゴで倒れるのですから。しかも父親が自分のために用意したイチゴのアイスクリームならば例え命に危険があろうとも食べようとするアンナが切ない。
アンナが目覚めたときに物語は新たな展開に進んでいくのでしょう。
何にも囚われないからこそ圧倒的な強さを誇る狼が、愛に囚われたときにどう弱くなってしまうのか。あるいはどこまで強くなることができるのか。
誰かを愛することで強くなるなんて大嘘だと思う。
そんな風になれっこない。
いつも不安でものすごく弱くなる。
でも守るためならば・・・
ジェハが生きていくために犠牲にしなければならないもの、そして何よりも彼の命を犠牲にしても失くしてはいけないもの、守っていかなければならないものとは何かを描いていってほしいです。

 

 

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コメント

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  • コメント (2)

    • メロメロ沼の同志
    • 2016年 10月 11日

    yuca様
    一度書いたコメントが消えて、かなり凹んでいます。(大泣)

    6話では言葉の壁の高さに、打ちひしがれた私、
    リアタイでは、韓国語が全く分からないので、クラウド・ナインでのユジンたちの会話が全く理解できないんですもの。
    翌朝の英語字幕で復習しないと、内容が分からなくて(泣) 

    クラウド・ナインでのユジンとジェハの言葉選びにぞくぞくしました。(違っていたらすみません)
    魔女と鏡と白雪姫、そして狼
    魔女「私を裏切らない人を裏切ったことはない」
    狼「奴隷を裏切らない主人はいない」「友を裏切らない人は確かにいる」「そうだろ?友よ」
    くうぅぅ、2人の会話が超絶カッコいい。
    男と女に友情が成立するのかどうかは分かりませんが、狼と魔女が互いを認めているのは確かですね。

    >「THE K2」は毎話美しいエピソードがあるのよね。
    >♪Amazing Grace ♪
    そうですよね。心地良いエピや映像でなくひりひりと心が痛くなるのですが、それがまた美しいです。
    俳優さんたちのどの表情を切り取っても、絵になるようなシーンでしたね。

    >アンナはイチゴで倒れるのですから。
    アンナにおとうさんが用意したイチゴアイスだと優しい嘘をいうジェハ、お父さんが用意したイチゴアイスだからと食べるアンナ
    この後のアンナの表情と言葉が切なくて切なくて…..
    「お母さんにお父さんが誰だか言ってはいけない。悪い人がお父さんを苦しめるから」「でもお父さんを苦しめる悪い人は自分(アンナ)だったんだと」

    >ジェハにとってはトラウマです。ますますアンナという存在に彼は囚われていくのでしょうね
    ジェハはラーニャを通訳に推薦したのは自分だと、そしてアンナにイチゴアイスを渡したのも…….
    図らずも守ってあげたい人を危機に陥れてしまうジェハ、今度は守り抜くことができるのか……..

    うふふっ、私は「恋は人を弱くするが、愛は人を強くする」と思っています。
    恋と愛の定義は曖昧かもしれませんけれど、
    愛するということは相手を守ることも含まれているのかもしれませんね。(てへっ!どの口が言うんだ。)

    yuca様、少し秋らしい季節になってきましたね。
    彼の作品でたくさん話ができること、とても嬉しいです。いつもありがとうございます。m(__)m

  1. 同志さま、いつもありがとうございます♪

    いやあ、同志さまとチャンウク君談義をするのは楽しいです。
    >翌朝の英語字幕で復習しないと、内容が分からなくて(泣) 
    最初から1回目の視聴は表情重視、妄想力発揮で視聴しています。翌日の字幕で物語を確認し、3回目の視聴はキャプチャー中心(爆)

    >狼「奴隷を裏切らない主人はいない」「友を裏切らない人は確かにいる」「そうだろ?友よ」
    くうぅぅ、2人の会話が超絶カッコいい。

    そうそう。魔女の「敵の敵は友」という言葉とリンクされていますよね。
    魔女も絶対狼に惹かれていますよね。
    私だったら傘をさしてもらった瞬間、速攻狼を自分のものにしたくなってたまらなくなる。あるいは猛スピードの車を代わりに運転してくれた瞬間に。
    魔女はまた報われない思いを抱くのかなぁ・・・

    「ヒーラー」と「THE K2」って骨組みが似ていますよね。
    チャンウク君が「ヒーラー」の次に同じような設定の「THE K2」を選んだのはなぜだろうかと考えてしまいます。
    「ヒーラー」では表現しきれなかったものが「THE K2」にあるということだよね。それが何なのか。
    ものすごく考えています。

    同志様はそこら辺をご存じなのかしら?

    アンナもかわゆいですよね。
    「ヒーラー」のほうが序盤は甘いけれども。
    しかしアンナとジェハの直接は言葉を交わしていないのに思いが通じるありさまとか。
    ラーメンのお湯を沸かして、袋を開けて、卵を割って、ネギまで刻んでいる(に違いない・笑)、そんな甘さにメロメロしています。

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