Happy Birthday・・・愛なんていらねえよ7
「愛なんていらねえよ、夏」LAST7再視聴。
凍てついた暗闇の中に佇んでいた亜子が、徐々にレイジに心を開いてくる４話。ベタな展開だけれども、あまりにも登場人物の心の動きが繊細で、作品のクオリティが高いのよね。
さて、今回、印象的な亜子の微笑みが３回あるのよね。
今まで笑わなかった亜子が笑うようになってきたのが、印象的。
１回目はレイジに「似たもの兄妹だからね」と言われてこみ上げてくる微笑み。
２回目は五十嵐（鈴木一真)とのデート後、彼を見送る際の微笑み。
さて、この微笑の意味は、劇中では何の説明もされない。視聴者の想像に委ねている。
こんなところも、このドラマすごいのよね。説明しすぎないという点が。視聴しながら私たちは、どういう意味なんだろう、とレイジと同じようにぐるぐると悩んでいくのよね。
五十嵐に惹かれているのか、亜子は？それとも・・・
この時の、亜子を見守るレイジの顔のクローズアップは、わざとブレブレでカメラは撮っていて、そのままレイジの動揺がこちらに伝わってくる。
ここでレイジは最大のジレンマに陥る訳です。
兄と名乗ったからには、女としては亜子を愛することができない。兄として接しなくてはいけない。
または、亜子からお金を巻き上げなくては、自分は殺されてしまう。
このジレンマを彼はどうするのか？
３回目の亜子の微笑は、初めてたった一人で、買い物に出かけた際(top画像)。
「お兄ちゃんへの誕生日プレゼントなんです」と店員に言いながら、微笑む。
あの時のレイジの、胸を衝かれたような、苦しさと悲しさと、憤りと愛おしさが入り混じった顔が、私は大好きです。この一連のシーンは、絶品です。
亜子がそこまでのことをレイジにするのは、彼が兄だからなのだろうか。
「気持ち悪いだけだよ。家族ってだけでよ、そこに無償の愛があるって、信じてる甘っちょろいあいつがさ。
…もう世の中、そういう奴ばっかりつのがさ。
…だったらよ、泣きやまないからって、赤ん坊殺す今どきの母親はなんだっつんだよねえ。
いい加減に目ぇ覚ませよぉ。
もう今日はいいや。どっかでビール飲もぅ」
と、毒づきながら、レイジの視線は亜子から離れない。
亜子が見せてくれたその愛情は、何にもまして嬉しい。
だが、自分が望んでも手に入らなかった家族としての無償の愛を亜子は彼に見せてくれるが、それはレイジが兄だからなのか。
レイジが他人だったら、亜子はそこまでの情愛を果たして見せるのだろうか。
ユカさんってば、まあ・・。
このドラマも、引っ提げて来られましたのね。
どれだけ、あなた様を崇拝すれば良いのでしょう？
あら？崇拝しているなら、これ以上、寄り道させるな、はい、仰る通り。
心して、受け賜ります、そこは、本当に心からお詫び申し上げます。
が、でも、でも！ですね。
これは、もう、もうもう。ドラマ好きの必須というか、定番と言うか、
これは、外せませんよね。
近年、
・・、ていうか、ドラマとか、そもそも、ＴＶを見ない人なんです。
と、ご自分を、分類される方が居られます。が、その分類の人にこそ、
是非、このドラマをトイレ休憩無しで、ガッツリ見て頂きたいです。
確実に、トイレに行くことも、行きたかったことも、忘れま・・、
あ、あら、お下劣な例えでしたね、失礼しました・・。
好きな俳優さんが居なくても、このドラマは、見ごたえ抜群だと思います。
全員が、善人になりそうな自分と葛藤している悪人ぶり。
偽善はどこまで演じ切れるのか？ 恋愛が澄み切っていくにつれ、
曖昧な考えでは許さない、絶品ドラマだと思います。
特に、この回での、一枚目のキャプ。
悪人になり切れない、と、自分に呆れるレイジの横で、
一瞬にして、この計画の破たんを悟る、ナル。
かつて、此処ばっかり再生して、終末のビデオ機を壊しました。
ところで、
TVを見ない分類の方は、以外にもTVは所有されてます。
で、ニュースだけは見ていると力説されます。
そして、好きな芸能人の、過去のドラマは、えらく、ご存じです・
ナンなんだろう？ 節電か？
ニュースしか映らないTVが、どっかに売られてるのかな・・。
※ ドラマを味わえないって、勿体ないわ。節電対策にも、あんまりなって無いよ。
FANさん、「愛いら」にコメントありがとう～！！
そうそう、火事場の泥棒みたいに金目なものだけをせっせと取ってきています（爆）
いいよね～、このドラマ。
＞ドラマ好きの必須というか、定番と言うか、
そうなの？嬉しいなぁ。
こんなに最高なドラマなのに、視聴率のせいで冷遇されていますよね。
「美しい罠」と「愛なんていらねえよ、夏」が私が唯一所有している日本ドラマのDVDです。
夏が来ると必ず再視聴しています。
＞偽善はどこまで演じ切れるのか？ 恋愛が澄み切っていくにつれ、
＞曖昧な考えでは許さない、絶品ドラマだと思います。
「愛いら」について語ると長くなりますよ～、私。
「目に見えないものは信じない」と嘘の波で泳いでいた男が、嘘が真実に負けた瞬間。
嘘と真実が逆転する瞬間を、このドラマは、なんとホタルを使って抒情豊かに描きだすんでしょうね。
オープニングからラストに至るまで、こんなにワンカットワンカット大切なドラマをあまり知りません。
同じくらい作り込まれているのが「ロンググッドバイ」だよね。
＞此処ばっかり再生して、終末のビデオ機を壊しました。
うん、この回は私も繰り返し繰り返し視聴しています。
何よりもね、レイジのこもったようなしゃべり方が嘘をつく声だと知った瞬間に打ちのめされました。
彼が本心で叫ぶ時は声色が違うのよね。
目に見えない「愛」を見せてくれたドラマでもあり、本当に私の宝物です。
もちろん奈留も大好きでね、彼の変貌ぶりに鳥肌が立ちます。
＞好きな芸能人の、過去のドラマは、えらく、ご存じです
最近のドラマでは「愛いら」のような作品はなかなかないからかなぁ。
このドラマは少しでも多くの方に味わってほしい。
韓ドラでリメイクされた作品がありますが、あまりにも砂糖菓子をまぶしたようなあまっちょろい仕上がりになっていてびっくりしました。
どうしてあんな風にリメイクをしたのかがわからない。
前のブログでも両作品を比較して、かなり韓ドラの方をけちょんけちょんにけなしたのですが（爆）、それでも「その冬、風が吹く」の方が「愛いら」より人気があるなんて信じられないのよね～
いやあ、本当にFANさんとは好きなものがいっぱい重なっていて嬉しいです。