money, money, money・・・愛なんていらねえよ10

「愛なんていらねえよ、夏」LAST10再視聴。
2002年夏TBSで放映されていた、堤幸彦監督のドラマ。主演は渡部篤郎と広末涼子。
このドラマが大好きで、大好きで、夏になると必ず視聴したくなるドラマ。放映時には低視聴率で、散々けなされていたドラマなのだけれども、どうしてこのドラマがそんなに視聴率が悪かったのか、未だにわかりません。
本当に、心に響くドラマなのにね。
「愛なんていらねえよ、夏」は日本よりむしろ韓国での評判がいいらしくって、ムン・グニョンちゃん主演の映画でリメイクされていたわね。
この映画も好きです。ただ、やっぱり2時間弱でまとめられているので、どうしても零れおちているエピソードがたくさんあって、もったいないなぁ・・・と思ったものです。
ところが、また、このドラマを韓国でリメイクするらしいのね。しかも、脚本家があの「パダムパダム」「彼らが生きる世界」「グッバイソロ」のノ・ヒギョン。ノ・ヒギョンが日本のドラマを原作に脚本を書くなんて、最初聞いた時も信じられなかったけれども。
キャスティングにはウォンビンの名前が挙がっていて、彼のドラマが何年ぶりに視聴できるのかしらん、と期待していたけれども、この「愛いら」の主人公のホスト役としてはどうなのかなぁ、と危惧していました。
ウォンビンってどんな役をやっても、ピュアな感じがあるじゃないですか。
数日前に今度はウォンビンではなくて、チョ・インソンとソン・ヘギョがキャスティングされているというニュースを見て、チョ・インソンだったら楽しみだわぁ。うさんくさい、いかがわしいホスト役に彼だったらしっくりくるような気がして。
「その冬、風が吹く」というタイトルで、来年上期に放映予定らしい。
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「愛なんていらない」と、ホストのレイジ(渡部篤郎)と盲目の令嬢、亜子(広末涼子)は言い切る。
欲望と虚飾の世界で愛を売り物にしてお金を稼いでいるレイジは、何も信じないし、誰も信じない。人とのつながりは全てお金でしか、換算しない。かといって、お金に執着しているわけでもなく、この世界にゆるやかに絶望している、そんな男。
「真冬の雪ん中のね、午前零時に捨てられたガキだからレイジ。冷凍直前のガキで、レイジ。まだヘソの緒がついているガキをね、捨てるような冷徹な人間から生まれたからレイジ」
自分のことをそう語るレイジ。
彼が不意に背負った7億3千万の借金返済のために、資産家の遺産相続人である盲目の女の子をたぶらかそうと彼女のもとに、向かう。亜子が幼少のころに生き別れた兄だと偽って。
すでにこの設定が面白いのよね～
お互いに、生きてきた環境は違うけれども、世間に絶望していることが似ている2人。

氷のように冷たいその声は
何も見ていないその瞳は
どこか俺に似ているような気がした

この2人の関係がどう変化していくのか。「愛なんていらない」というのは反語であって、誰よりも「愛」を求めている2人なのだから。

「愛なんていらねえよ、夏」が好きなのは舞台が鎌倉だから。
旧華頂宮邸が舞台となるドラマは、今では視聴できないものね。この邸宅と庭園が、このドラマに奥行きを与えているわ。

個性的な登場人物たち。この構図が、すでにこのドラマの行きつく先を暗示しているようね。
私たちは何を見ていて、何が見えないのか。
そんなことも考える。
「愛」って一体、何なのだろうか。