twisted romance・・・アルハンブラ宮殿の思い出12話


韓国ドラマ「アルハンブラ宮殿の思い出」12話まで視聴。

 

ロマンスがある?このドラマに、とずっと問いかけておりますが。
ロマンスはあるんです。
めちゃめちゃディープな、苦しい、打ちのめされるようなロマンスが。
しかし、このロマンス、ずっと背景でしか語られていなくて全容がはっきりしなかった。
このねじれたロマンスと比べるとジヌとヒジュのロマンスは、まるで穏やかな小春日和のようなロマンス。
とうとう、ねじれたロマンスの一端が12話で垣間見れた。

 

 


ジヌとスジンとヒョンソク。
ジヌとヒョンソクは学生時代からの親友で、会社を立ち上げ、同じビジョンを追って会社を大きくしていく。
家族の縁が薄く、互いが親友を超えた兄弟のような存在だった2人の男が。
いつしかすれ違い。
離反していく。

 

ヒョンソクは父に愛されるジヌになりたくて。
だからジヌにほったらかしにされているスジンを寝取る。
ジヌにほったらかしにされているスジンに自分の姿を重ね合わせ、スジンを通してジヌに関わりたくって。
ヒョンソクのスジンへの愛は同病相哀れむであり、身を焦がすような愛ではない。
ジヌを裏切っているという背徳感と、高揚感がヒョンソクとスジンの関係を深めていく。
離婚の半年前からヒョンソクとスジンは不倫関係に陥って。
スジンを手に入れてしまった後は、スジンへの執着は薄くなり今度はジヌの再婚相手にジヌの行動を根掘り葉掘り聞いていく。

 

 


スジンとジヌが浮気をしているのではないかと疑心暗鬼になり、酒におぼれる。
まあ。
「アルハンブラ宮殿の思い出」の根底に流れているのは、このねじれたブロマンスな訳です。
ヒョンソクのジヌへの執着。

 

愛なんか欲しくない。
共に歩いていけないのならば。
彼の心をめちゃくちゃに破壊して、血を流し、憎まれたい。
憎まれて、探されて、捜されて。
憎しみや恐怖で気が狂うほど自分のことを思い出してほしい。
誰かを愛するなんて許さない。何かに心を奪われるなんて許さない。
まして自分を忘れるなんて許さない。
ヒョンソクのその思いは。その行動は。
まるで求愛。

 

すべての物語のスタート。ゲームのスタート。
結局ね、死んでもなお、ヒョンソクはジヌを追いかけているわけだし。

 

 


そこにヒョンソクよりジヌを選んだのに、ジヌが自分の思い通りに動かなくなって(ゲームにのめり込んでしまって)、はらいせにジヌを追い詰めようとするヒョンソク父が物語を複雑にしていく。

 

 


死んでもなおジヌに執着するヒョンソク。
浮気をしていた元妻スジン。
お金目当てにジヌに執着する2番目の妻。
ジヌがかわいさ余って憎さ100倍の教授。
ジヌをめぐる人間関係は、ディープで入り乱れていて、まるでマクチャンドラマ。
「アルハンブラ宮殿の思い出」はジヌがどれだけ、はたから愛されているかという物語でもあります。

 

 

これに比べると、ヒジュの愛は本当に春の日のように穏やかで。
で、12話のラストに登場したエンマはどういう意味でしょうか。
現実にゲームがとうとう侵食してきた?
ここら辺で泣く顔以外の顔を見せないと、ヒロインなのにヒジュは強烈なわき役たちに押されちゃうよ~なんて考えながらの12話でした。

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。