野生の血が騒ぐ・・・キム課長4話まで


韓国ドラマ「キム課長」(DATV版)4話まで視聴。

 

あははは~!
笑う、笑う。どうしてこんなに面白いドラマを昨年の私は見逃していたのかしら。
胸キュン要素皆無の気配を感じていたから見逃していたのかしら、私。
そもそもキム課長を見ようと思ったきっかけは、現在韓国で放映されている「ただ愛する仲」主演のジュノってどんな役者さんなのだろうかと疑問に思ったのです。
「ただ愛する仲」は1話だけ視聴したのですが、少し重くて。
何しろデパート崩壊の生き残りで、その事故により家族まで失ってしまった男女のお話ですから相当本腰を入れて視聴しないといけないと感じるわけです。
じゃあ前作の「キム課長」を観てみるか、なんて軽い気持ちで見始めました。
主演はナムグン・ミン!
その艶のある声色を聞いてるだけで、胸が勝手にときめく役者。パブロフの犬のように条件反射しちゃうの。

 

 

あらすじは・・・

ナイトクラブを経営するドクポ興業の経理を担当しているソンニョン(ナムグン・ミン)。お金に対しては超人的な嗅覚を持つソンニョンは、デンマークへ移住するため、会社の金をちょろまかしていた。一方、流通業界の大手、TQグループでは、自殺未遂で意識不明になった経理部の課長が、会社の金を横領していたという事件で大騒ぎに。しかし、同僚のハギョン(ナム・サン)は、普段の彼からは想像できないといぶかしむ。そんな中、TQグループの会長は、検事のユル(ジュノ)に、経理課長の後釜をどうするべきか相談する。すると、正義よりも勝ちにこだわるユルは、とにかく使い捨てできる人物を採用するべきだと進言する。ある日、ピンハネのことを社長に気づかれクビ寸前に陥ったソンニョンは、TQグループが経理の中途社員を募集しているのを見つける。大手企業ならもっと大きな金をかすめ取れるとふんだソンニョンは、見事合格を勝ち取る。ソンニョンが意気揚々と出社するとヘッドハンティングでTQグループの理事になったユルが、極秘の任務を任せようとソンニョンを呼び出す。

 

 

キム・ソンニョンという男


全ては会社のお金をピンハネするためとうそぶく小賢しい男という役割を自分で演じている、屈折した男がキム・ソンニョン。
真っ正直に生きるのなんて馬鹿がすることと、馬鹿正直に生き苦労した父親を否定するようなそぶりを見せているが。
斜に構えて世間を見ていて、うまく立ち回るためには嘘だって詭弁だって厭わない。
人生は演技だと割り切っている。
信念や誇りなんてなく、簡単に投げ捨てて生き残ることだけ、楽しくピンハネするだけを考えている男なのだけれども。
そんな彼が、ふとした時に見せる父親譲りの正義感、正直さがなんとも魅力。
きっと本人は、その行動に関してはただの気まぐれなんて言うかもしれないけれども。
そうそうデンマーク移住の夢だって、横領のない国に住みたいという彼の正義感の表れだよね。デンマークに行くまでは、何が何でもピンハネしていく。
横領するためと言いながら、「聖人」とはからずしもなっていくそのギャップが面白くてね。
4話のラストも「野生の血が騒ぐ・・・」みたいなことを言っていましたが、ただ単にクビになりたいだけでしょう(笑)
ソンニョンがずるく立ち回ろう、立ち回ろうとするたびに周囲から「人間ができている」と曲解されるシチュエーションが面白い。
どんな危機に陥っても、顔色一つかえず、その状況を楽しみ、俯瞰する余裕がある男。
ダンディズムに満ち溢れたソンニョンを、ナムグン・ミンがオーバーアクションになる一歩手前で嬉々として演じているのが視聴している私にも伝わってきて楽しい。
視聴の血が騒ぐわぁ。

 

 

ソ・ユルという男


悪役スキーの私のメーターが振り切れるぐらいソ・ユル理事に反応しています。
格好いい!
知的。冷静沈着。矜持。頭脳明晰。忍耐強い。弁舌さわやか、他人に自分がどう見えるかよくわかっている。
複雑な、ものすごく複雑な屈折をしている人物。しかしソンニョンよりは分かりやすいかも。
検事の生き方に、国に縛られ自分の正義さえもが上司によって捻じ曲げられる世界に辟易して、どうせクズならクズなりの頂点を目指そうとTQグループに転職。
自分以外の他人は絶対バカに見えているに違いない、このプライドの高い人は。
そんなユルですが簡単に手なずけようと思ったソンニョンが、想定外の騒動を巻き起こすものだから愕然。
簡単だと思っていたクズの世界には、いろいろなクズがいて思い通りに事が進まない。
ユルとソンニョンのやり取りが、また抱腹絶倒よ。

 

 


タイプは違う二人だけれども、世の中に対しての屈折の度合いは同じだと思うのです。
ある意味水と油の二人が、この後どのようなケミストリーを醸し出すのか。
楽しみすぎて、ワクワクです。

 

 


久しぶりにドラマでひと目で恋に堕ちた瞬間を、見せていただきました。
ユル君、ユン・ハギョンなんて小うるさい正義感の持ち主だよ(笑)
一心不乱にバッティングをする彼女の姿勢に惚れたのもわかるけれどもね。
ユル君のいじましい恋の行方も気になる~

 

 

エピローグカット





毎回、なぜか痛い目にあうソンニョン!
上質なスラップスティック・ドラマにまた出会えました。

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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