水口琢磨
「あまちゃん」割と皆さま大絶賛されていますよね。
うん、面白かった。
文句なしに面白かった。
ただ、どうもバランスの悪さを感じてしまうのですよ。
ドラマ終盤になると、俳優さんが他の仕事と掛け持ちでいつの間にかどうにも「あまちゃん」撮影とスケジュールが合わなくなる。
そうするといつの間にか、「あまちゃん」からその登場人物がフェードアウトしている。
そういう点が、この1カ月目についてしまって、どうにももどかしかったんです。
我々の(爆)フレディ花巻さんなんかが、いい例ですよね。
キャスト的には、震災前の東京編の132回なんかはオールスターキャストでそりゃあ、圧巻でした。
「あまちゃん」の愛すべき登場人物たちが総出演の回。
ところが、震災後、キャスト的にぽろぽろと抜け落ちた歯状態で、最終回なのにカタルシスが得られなかったんです。
本当に、「いでも気づかねえのに、いねえど気づくもんだなあ・・・」です。
いないとその人の不在ばかりが気になってしまう。
そのキャラが、俳優さんのスケジュールの都合で出演されない場合、キャラの「あまちゃん」における立ち位置が変化してしまう。
願わくば、俳優さんの出演の制限がない、クドカンの筆の赴くままの「あまちゃん」が見たかったなぁ。
代表的な例が、水口琢磨くんでしょう。
もう、そりゃあ、私はこのキャラクターを愛しましたよ。
テンションの低い彼が時折見せる、熱情にすっかりメロメロでした。
彼はアキちゃんに執着しながらも、実はアキちゃんを自分のモノにしようとは思っていない。
アキちゃんをあるがまま受け入れているような気がします。
アキちゃんが種市センパイを好きであろうとも、構わない。
ただ自分が把握できていない事があったり、アキちゃんと自分が登っていく途中で邪魔が入るようだったら容赦しない。
ミズタクにとってはアキちゃんが「アイドル」ではありますが、彼女が恋愛しても失望はしない。
なぜなら、彼女が自分を愛することを求めているのではなくて、彼女と共に同じ目標に向かって突き進んでいく、彼女が誰よりも自分を必要としている、ということにこだわるのかな。
恋愛よりも深い関係を求めていると、私は思います。
アキちゃんが自分の元から去ろうとしたら、追って追いすがって、かき口説くのです。
北三陸にコート一枚で駆けつけたあの時のように、ハートフルをやめたあの時のように。
東京を捨てて、北三陸に走っていったあの時のように。
アキちゃんが彼の人生にいないと寂しくって仕方がない男なんです。
でもそれが分かっていない。
恋愛感情も求めていない。
そんなところが始末におえないなぁ・・・なんて、感じています。
そんな自分が分かっていないミズタクにメロメロです。
ところが、北三陸に帰ってからの彼ときたら、なんだかぼーっとリアスのカウンターに座って琥珀を磨いている。
琥珀を磨くことによって、アイドルを磨くことが二の次になっているのかもしれない。
なんだか小さな自己満足の気配がミズタクから漂ってきます。
マネージャーとしての名刺は持っているけれども、ユイちゃんの方が潮騒のメモリーズのプロデユース能力はミズタクよりはるかに上である。
北三陸に戻った彼は「アイドル熱高め」というよりは「「琥珀熱高め」な男でした。
ミズタクが全てを捨て去って、琥珀のために戻ってきたかのような描かれ方で。
心ここにあらず、的なミズタクにひとりそっと心を痛めておりました。
マネージャーとしての仕事をしているようには見えません。
彼はずっと、岩手の知名度向上のために琥珀を掘っているようにしか見えませんでした。
最終回でも彼は潮騒のメモリーズのビデオ録画中、ふと外に意識を向けます。
岩手の人々が走っている姿の方が、潮騒のメモリーズよりも彼の心を惹きつけたのです。
(それは演出上、岩手の方を一人でも多く撮りたいという意図があったのは承知していますが)
彼の心が、実は、琥珀(岩手)>アイドル になった瞬間です。
しかし、しかしですね、コメント欄でご教示頂いたわけですよ。
ミズタク、なかなか手強い岩手と戦っていたわけですから、今の姿はひょっとして岩手に負けたミズタクなのでは、と思ったりしています。
なるほどです!
ものすごく腑に落ちました。
闘って負ける相手ならば、相手に同化して相手の力を自分のモノにするというのも戦略ですものね。
アキちゃんを東京に留めるために、ひそかに岩手と闘っていたミズタク。
しかし、岩手にはとうていかないそうにありません。
それならば、闘いをあきらめ、岩手に行き好きなものに囲まれていた方が幸せですもの。
水口はぼんやりと岩手を漂っているかのようで、コハク色のシャツを着用し、岩手に同化したかのように見せかける。
そんなミズタクを岩手は受け入れたのです。
そうまでして、岩手に同化しようとするならば、ご褒美をあげようと(笑)
そして、あの恐竜の化石の大発見につながったのかもしれません。
でも、ふと考えます。
松田龍平くんが、もし終盤の撮影でがっつり出られるスケジュールだったら、終盤の物語はもう少し違っていたのではないかと。
ないものねだりですね。
まあ、ミズタクが満足そうなので、それはそれで嬉しいのですけれどもね。
ミズタクについて語って、語って、語りつくしました。
ミズタクと言えば、勉さんとのBLチックな関係も巷では取りざたされていますが(爆)、このブログではあえて王道に考察していますので(笑)
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yucaさん こんばんは♪
終わってしまいましたね~。。
私はミズタクの事はけっこうポジティブに捉えていて^^;、勉さんの跡を継ぐ希望の光になったんだと思いましたよ。 (笑)
琥珀採掘は地味かもしれませんが、実は夢のあるすごい事なんじゃないかな~と。
復興の力添えにもなりますしね~^^
「あまちゃん」記事でたくさん楽しませてもらってありがとうございました♪
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♪ どんぐりσさん、コメントありがとうございます♪
終わっちゃいましたね~、「あまちゃん」
あまロス状態な私です。
>勉さんの跡を継ぐ希望の光になったんだと思いましたよ。
むしろ勉さんを超越しましたよね。
あの勉さんに「琥珀なんか・・・」と言わせたミズタク、すごいです!
私は東京でスーツを着て、何が自分にとって大事か、全然気づいていなかったミズタクが好きだったのかもしれません。
岩手に来たら、幸せそうだもんね~
>でたくさん楽しませてもらってありがとうございました♪
いえいえ、こちらこそ、勝手な憶測で書きなぐった記事を読んでくださって、本当に光栄です。
次はどんなドラマでご一緒できるかしら?
楽しみです。
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yucaさん、こんにちは!
上記事に続くメッセージの連投、失礼しますm(__)m
この記事のミズタクコラージュ画像にぐっと来ました☆
私が数か月間愛したミズタクの姿がいっぱい…!今はもう会えない、片思いの人の写真を眺めているようです(笑)
私のパソコンの壁紙にさせていただいて良いですか?
個人的に楽しむ以外には絶対使用しませんので!!
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♪はづきすさん、どもども~♪
>私のパソコンの壁紙にさせていただいて良いですか?
どうぞ、どうぞ、ご自由に!
ついでにどのシーンのミズタクだったか、思いだして楽しんでくださいませ(爆)
ところで、カープの前田智、引退試合ですね。
もう、号泣です・・・
彼の背中を見るだけで泣けてくる。
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yucaさん、壁紙その後報告をしたくて来てしまいました。
始め「並べて表示」にして画面いっぱいにミズタクを敷き詰めたところ、ちょっとやりすぎでした…(笑) 今は「中央に表示」に落ち着きました。
毎日「これはあの場面…」「これは分からない、悔しい~」など、ひとり遊んでます。ありがとうございます(^-^*)
そして前田智話!私のひとりごとツイートを拾って下さって嬉しいです!!
10年くらい前かな、前田-江藤-金本 の時代にカープ大好きで大好きで、幸いにも友人が同じ時期にはまってたので、一週間に一度は市民球状に足を運んでいた、熱かった思い出があります!江藤や金本がよその球団に移る中、一人カープに残ってくれた前田…
最近は野球から離れてたけど、前田引退の報道を初めて聞いたときは自分でも意外なほど落ち込んで…広島にとってかけがえのない人が去ってしまった、と残念な気持ちでいっぱいです。yucaさんと思いを共有できて救われた気持ちです。ありがとうございました。
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♪はづきすさん、コメントありがとうございます♪
>ちょっとやりすぎでした…
爆笑!! でも、わかります、その気持ち。
しかもミズタクって無表情なので、どの場面のキャプチャーなのか分からなくなるという…(爆)
>そして前田智話!
わかります!
昔、市民球場でホームランの距離を測るという訳のわからないアルバイトをしておりまして、前田の時はいつも多めに測定したい、私でした(笑)
本当にケガがなければ、もしかして前田は移籍していたのかもしれませんね。金本みたいに・・・
でも、だからこそ、いつも前田の背中を見ているとなんだか泣きたくなったものです。
そして、今シーズン。
もう、泣けて、泣けて仕方がありません。
どこまで悲運なのだろうか。
せめてCSの晴れ舞台に立たせてあげたっかった・・・
どこまでもストイックで、孤高で、誇り高い選手です。
前田がカープにいてくれたことが本当に心の支えでした。
先週は、あまロスと前田ロスで墜ち込んだ1週間でした。
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お久しぶりです。お元気ですか?
「ちりとて」や韓ドラの日々をお過ごしなんですね(^.^)私「ちりとて」大好きでしたよ。なんといっても後ろ向きなヒロインが好きでした!朝ドラ特有の明るくめげないヒロインでないところ、落語のコラボ、そして和久井映見の母…良かったです。
ところで私はミズタク…というか、もともと松田龍平が気になる役者の一人でして。
「まほろ駅前多田便利軒」の「行天(ぎょうてん)」が大好きなんですよ。
ゆるゆるなんです。
好き嫌いが別れてしまう役とは思いますが、未視聴でしたら、一度ぜひ(^-^)/
TV東京視聴可能地域でしたら、水曜の深夜「まほろ駅前番外地」再放送中です。
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♪ soraさん、ごぶさたしております♪
コメントありがとうございます!
>私「ちりとて」大好きでしたよ
糸子さんが好きでね、彼女を見ると笑って泣けてくる。
お母さんってすごいなぁ、って。
行天、好きですよ、私も。
三浦しをん大御所は、言わずと知れたBLの大家(笑)で、ひそかに敬愛しているのですが。
BLよりももっと深い何かが、主人公の多田と行天の間には流れていて。
「愛」とか「恋」とか、そんな浮ついた言葉では言い表されない、深いものが流れていて。
「…暗闇で迷えるひとを導く光は、どうして洋の東西を問わず赤いのかな。
赤は血の色だからだ、行天。生者のなかを流れ、脈打ち、力と熱へと駆り立てる源だからだ。
俺たちは闇をくぐり抜け、それぞれに、それなりに、幸せに近づきつつあるんだろうか。
そうだったらいい。そうなったらいい。
まあ、俺たちを導くのは、しょせん、生臭い血の色なんだけどな」という文章が心に残っています。
暗闇にうずくまり、過去の血にまみれ、胸にぽっかり大きな穴があいたこの2人が、少しでも長く寄りそって生きていければいいな、と思います。