おかあさん・・・あまちゃん70・71回
これまで群像劇で登場人物たちが織りなすボケやツッコミで走ってきた「あまちゃん」
各キャラ同士の関係性で、おかしさを全面的に演出して、どちらかと言うと、個人の内面の変化に関しては書き割的な感じがしていたのですが。
例えばアキが海女になりたい、恋をした、そしてアイドルになりたい・・・なんて短絡的で唐突で彼女の心境の変化は描かれていなかったりする。わざと伏せているのかな、と思うくらいに。
しかし、70回に関しては、がっつりダイアローグで勝負しています。
春子とアキ、夏と春子・・・2組の母娘のあり方をクローズアップ、対比をしながら彼女たちの心情を重層的に描いていく。
おそらく北三陸編のクライマックスであろう70回。
その最たる瞬間が春子の言った「おかあさん・・・」という言葉の響きに表されている。
人が本当に困った時、窮地に陥った時につぶやく「おかあさん」という言葉は、まるで祈りの響きにも似ているといつも思う。救って欲しくって、助けて欲しくって、そして・・・愛して欲しい。愛を希う響きでもある。
どんなに歳をとっても、いつも、いつだって心のどこかでは「おかあさん」の子供なのだから。
あの時、夏ばっぱが東京に行きたいと相談した春子に対して向き合わなかったことから、自分は「おかあさん」に受け入れられない・・・愛されない子供である、と思ってしまった春子。
そこから彼女の心が止まったままだったのね。
春子と夏ばっぱのすれ違った親子が、和解するシーンはあまりにも日常の一瞬で、だけれども素敵なシーンでした。
硬くこわばっていた心の傷が、ゆっくりと、ゆっくりと、癒されいくであろう姿に、涙しました。
北三陸編のテーマの一つは、やっぱり「自分を見つける」なのかなぁ。
東京で傷ついた母娘の心が北三陸で癒され、そして新たな自分の目標に向かって走っていくのね。
春子が東京でどう傷つけられたのかは、東京編で解明するのでしょうね。鈴鹿ひろ美にいじめられたのかしら?春子とひろ美の間には何があるんでしょうか?
そうすんなり東京には行けないけれどもね・・・
明日の放映も切ないね~
アマちゃんが人を知り、世界に触れることで大人になっていく・・・そんなストーリーであるのだけれども、まだ本当の意味でアキは世界を知らない。
生まれたてのヒヨコで(文字通り北三陸の海で彼女は誕生したのだから)、目に入るもの全てが新鮮で興味深く楽しいだけなのよね。
これから、彼女がどれだけその柔らかな心を傷つけながら、くじけそうになりながら、泣きながら、それでも真っ直ぐなまなざしで、手に入れたいものを見つけるのか。
もっともっと傷つかなくてはいけない。
もっともっと強く願わなくてはいけない。
もっともっと誰かを愛さなくてはいけない。
もっともっと自分が自分であるために、世界と向き合わなくてはいけない。
その果てしない先で、アキが何を見つけるのか。
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yuca様、優しさに満ちた言葉をありがとうございます
うまく書けませんが、yuca様の言葉のおかげで
私は今とっても心があたたかで満ち足りています
人が紡ぐ言葉で癒されたり励まされたり・・その逆もありますが
出来るなら自分の言葉は優しいあたたかいものを紡ぎたい、そう思いました
春子と夏のシーンは言葉数は少ないけれど色々なものがじんわりと
伝わってきてよかったですよね
母親もその母親の前では娘でいられる幸せがあったり、
ずっと娘なんだけど年老いてゆく母親を見守るようになる寂しさと強さ
母親と娘の気持ちが両方分かるようになると守りたいものが増えてきて
女性は逞しく大きくなって・・お母さんは偉大ですね
アキは色々な人にじぇじぇじぇ!なんて言いつつ揉まれていき
東京でどんな姿を見せてくれるのか想像できませんが楽しみです
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♪IVYさま、コメントありがとうございます♪
>人が紡ぐ言葉で癒されたり励まされたり
ブログにコメントを書いて頂けるなんて、本当にシアワセモノだなぁ私といつも思います。
コメントは強制ではないし、私の綴る言葉の何かが誰かの心に響いた時にだけコメントを頂けるものだと思っています。
だからこそ、誰かの心に私の言葉がひっかかった時に頂けるコメントは、お褒めであれ、お叱りであれ、宝物です。
なるべくポジティブな感情を伝えたいですものね。
クドカンの作品が人気があるのは、やっぱりドラマの根底にポジティブな目線があるからなんだろうな。
今回の母娘の和解はよかったですよね。
春子は間にあってよかった。
そう思います。
そして、来週からの東京編はまた違う面白さを見せてくれるのでしょうね。