過酷な運命に涙し自由に憧れることをお許しください・・・赤と黒　１１話まで

韓国ドラマ「赤と黒」１１話まで再視聴。
ストーリーの動きはゆっくりなのだが、登場人物の思惑がめまぐるしく交差して、
息をつめて視聴していく展開。２話連続して観終わった後、深いため息。
ムン・ジェインをゴヌクが特別視する理由がわかってきた。
ジェインは恐るべき「野性の勘」(笑）でゴヌクが欲する言葉、行動を無意識に行うのよね。
９話のカットシーンの「手料理」が１０話になって活きてくる。
ゴヌクの家に手料理を作りに行ったジェインは、「あなたを信じるよ」と言い切る。
「信じる」という行為は、相手に対するとてつもなく深い想いがあってからこそ。
無条件に「信じる」というのは、相手の存在を全て受け入れること。
捨てられた子ども、自分が誰だかわからずもがくゴヌクには、自分の存在を受け入れる、
と言うジェインは「家族」に匹敵する特別な存在なのよね。
誰も疑わなかった「シム・ゴヌクという名前は本当なの？」と鋭くゴヌクに問いかけ
そのあとの２人の会話。

「ジェイン、俺を信じるか」
「突然どうしたの」
「信じるのかよ」
「どうやって信じろって？嘘ばかりつくのに」
「・・・ああ、信じるな・・・俺なんか決して信じるな」
「・・・信じるわ。信じるってば」

ジェインは「野性の勘」でもって、ゴヌクの仮面(復讐者だったり、誘惑者だったり）を
打ち破り、彼女の前でだけゴヌクは素の顔を見せるんだな。
だからそのあとのジェインの行動は残酷すぎて、何回視聴しても正視できないよ。

非常にテラという人物が好きなのですが、彼女の前でもゴヌクは仮面をかぶっている。
彼女を抱きしめながらふと見せる、その酷薄な瞳・・・
だが、テラが映画館で「昔、ダーティ－・ダンシングを見たの。私にはそんな愛が訪れるのかしら」と
つぶやいた時のゴヌクの、ふいに胸を撃たれたような瞳を、忘れることができません。
テラには真摯に向き合って欲しいな。
テラのシーンで流れる「Lascia Ch’io pianga」の歌詞を見ると、テラの心情がわかり
思わず涙がこみ上げてきます。

Lascia ch’io pianga mia cruda sorte
過酷な運命に涙し、
e che sospiri la liberta.
自由に憧れることをお許しください。
Il duolo infranga queste ritorte
私の苦しみに対する憐れみだけによって、
de’miei martiri sol per pieta.
苦悩がこの鎖を打ち毀してくれますように。

 

 

今日のツボ♪　うたたねゴヌク。お口が開いてたりして・・・