碧血千秋・・・琅琊榜<弐>12話まで
中国ドラマ「琅琊榜<弐>」12話まで視聴。
あらすじ
靖王の即位から数十年後。梁帝は善政を敷くも体が弱く、皇太子もまだ幼かった。
そんな梁王朝にあって長林王 蕭庭生率いる長林軍は、梁帝の信頼も厚くその名を世に轟かせてきた。
一方で皇太子の母である皇后荀氏と兄である重臣の荀白水は、長林軍の影響力が強まることを非常に危惧していた。そんなある時、蕭庭生は北の敵国大渝の不穏な動きをつかみ、北の国境への派兵を求める。重臣が一斉に反対するも梁帝はこれを認め、長林王府の世子である蕭平章が国境にある甘州城へと向かう。
その頃 琅琊山では、長林王府の次男である平旌が琅琊閣で修行に励んでいた。だが甘州城への軍資を乗せた補給船が沈没したという知らせを受けた平旌は、すぐさま兄のいる甘州城へと向かう。この事件を皮切りに、皇后、重臣たち、そして異国の方士や達人の策略により、呪詛事件、疫病事件など様々な試練が長林王府に襲い掛かる。再び巻き起こる風雲の中、平旌は父と兄の意志を継ぎ、長林軍旗を守れるのか―。
言わずと知れた「琅琊榜」の続編。梅長蘇と靖王のいない「琅琊榜」なんてと思いながら、あっという間に12話まで視聴。
噂にたがわず面白く、ほっといたらいつまでも視聴していそうなのでしぶしぶ、視聴するのをやめてブログに向き合う。
「碧血千秋」とは、千年もの忠誠心。
物語のいたるところで、梅長蘇の靖王への情義を感じ、また靖王から梅長蘇への情愛を感じる。
名前のない位牌は梅長蘇のだよね。
長林軍の設立の精神。亡き友への変わらぬ思い。
「琅琊榜」ではずっと、どうか燃え尽きないでと願っていたことを思い出す。強い悲願は梅長蘇をも焼きつくしてしまってね、己の裡に滾る炎で。
そして「<弐>」の英語タイトルは「Nirvana in Fire: The Wind Blows in Chang Lin」
前作の最後、「風はいつも吹いているのだ」と締めくくられたのだけれども、それを受けて「風雲来る長林軍」である今作。
きな臭い風が吹いてきて、今はまだ嵐の前の静けさなのか。
変わらぬ忠誠心を王と国へ長林王府が捧げていても、人々の心の中には猜疑心という悪の種が植え付けられていく。
人間の気高さと、弱さを同時に魅せられているようで息苦しくなる。
■追記(2018.10.07)■
コメントで「わたしは祁王のものかと思っていました」といただきました。
いやあ、私も悩んだのです。
でも祁王は復権(?)して蕭景琰が王家の祭壇に位牌を置いているのではないかと思ったわけです。
林殊の位牌はあるけれども、北の大地で国を守って志半ばで死んでいった梅長蘇の位牌はこの国にはないわけで。
「長林軍」の意味も蕭景琰が永遠に友を想う気持ちなので。なんとなく梅長蘇かと思ってじ~んんときておりました。
しかし。
>誰かの位牌ではなく長林軍(梁を守って死んでいった全て)の兵士、英霊の位牌ってことになるのでしょうか
そうですよね!
国を守り、大地に己の血と涙を流していったすべての英霊の位牌なんでしょうね。
白い靄がかかった物語のオープニング、次第に何かのカタチになりながらしかし最後まで輪郭は曖昧のまま、1匹の蝉が表れクレジットは終わる。
やっぱりこのオープニングに鳥肌が立つ。
前作はの1匹の蝶はそのまま「胡蝶之夢」のようでもあり。梅長蘇は蝶になってでも、誰に会いたかったのか。
そんなイメージを膨らませるオープニングが秀逸だったが。
今作は琥珀に閉じ込められた(ようにも見える)蝉は何を意味するのか。
世子さま。初めて黄暁明をカッコいいと思ったかも。
こういう何でも分かってしまう男、頭のよすぎる男、人間の表も裏も見えてしまう男というのは、生きているのがつらいんだろうなぁ。
「<弐>」では親子の情愛、兄弟の情愛がクローズアップされている。
自分よりも相手が大切だという高潔な思い。
しかし高潔すぎて、嫉妬や欲に目がくらんだ人には世子さまの諦観の気持ちを理解することができない。
まるで生きているのが少しつらいような、そんな世子さま。
世子さまの妻、小雪はあの蒙大統領の娘。(姪っ子だとご指摘いただきました!ありがとうございます)
優れた人間に対する、卑小な人間たちのいわれなき悪意は小雪をも襲い。
12話のラスト、化粧箱にまつわる長林軍への悪意が浮き彫りになっていくさまに、思わず息を飲んだ。
そしてまさか家人までもが。
悪意が別の悪意を呼び起こす、その悪意の連鎖。
悪意に、いったいどう立ち向かっていいのかと。
これから彼らを襲う様々な悪意に、嵐に、暗雲たる気持ちになってしまう。
世子さまが(実は)影ならば、次子さまは陽。
彼の素直さ、明るさ、天真爛漫さは周囲をハラハラさせながらも愛さずにはいられない天性のものを持っている。
まだまだ父と兄の庇護のもとで自由に飛び回らせてもらっていることを、彼は知らない。
嵐に直面した時に、どう変貌していくのか。
悪意にさらされても、どうか変わらないでねと願ってしまう。
兄と弟の日常をいつまでも見ていたいなぁ。
次子さまの、失われた婚約者林奚。クールビューティー。
前作はロマンス色がほとんど皆無だった記憶が・・・
真のヒロインは梅長蘇だったもんね。
今作はどうなのでしょう。いつ次子さまが、林奚が婚約者だと気付くのか。
楽しみでもあります。
戦乱はここから始まる。
yucaさま
ああ、良かったぁ~
太鼓判押しといて及第点貰えなかったらどうしようかと…(笑)
あの、一つだけ訂正が…
小雪さんは蒙大統領の娘ではなく、姪っ子です。
小雪さんから見て蒙大統領は大叔父。
かなり後になって藺晨がそれを語る場面があります。
名前のない位牌…
わたしは祁王のものかと思っていました。
靖王は庭生には祁王が父親だと教えはしなかったけれど、名もなき位牌を渡して彼を偲んで欲しいと言うことなのかと…
祁王は靖王と林殊(梅長蘇)にとっての原点でもあるから。
でも、梅嶺に散った名もなき英霊全てに云々と言ってるから…
やはり梅長蘇なの?
長林は彼の名前を戴いているわけだし。うーむ。
こう考えると誰かの位牌ではなく長林軍(梁を守って死んでいった全て)の兵士、英霊の位牌ってことになるのでしょうかね。
オープニング…
これはこの物語のテーマそのもの。
曹植の詩、まだ出て来てませんか?
琅琊榜…
壱は神劇と言われた極上のドラマだったけれど、わたしは家族の物語である弐がとても愛しくて…激ロス中です(笑)
弐だけど、弐じゃない。
これを作った脚本家、スタッフさんたち、凄いです。アッパレ!
と、あまり書くとネタバレ全開になってしまうので、この辺で。
続きを楽しみにしております。
テヤンさん
コメントありがとうございます!
>一つだけ訂正が…
わははは。ありがとうございます!
どうだったかしら?とうろ覚えで書くといけないわね。訂正しています!
>わたしは祁王のものかと思っていました。
いやあ、私も悩んだのです。
でも祁王は復権(?)して蕭景琰が王家の祭壇に位牌を置いているのではないかと思ったわけです。
林殊の位牌はあるけれども、北の大地で国を守って志半ばで死んでいった梅長蘇の位牌はこの国にはないわけで。
「長林軍」の意味も蕭景琰が永遠に友を想う気持ちなので。なんとなく梅長蘇かと思ってじ~んんときておりました。
しかし。
>誰かの位牌ではなく長林軍(梁を守って死んでいった全て)の兵士、英霊の位牌ってことになるのでしょうか
そうですよね!
国を守り、大地に己の血を流していったすべての英霊の位牌なんでしょうか。
>曹植の詩、まだ出て来てませんか?
出てきました!
これを書き終わってみた、13話で。しびれる~
>わたしは家族の物語である弐がとても愛しくて
家族の物語だからこそ、壱よりもなんだか肌感覚が近くて切なくなる。
世子さま、死なないで・・・と思いながら視聴中です。
どうして人の気持ちはすれ違い、悪意が芽生えてくるんだろうね。
yucaさま
わたし…間違えてましたf(^ー^;
小雪は蒙大統領の姪っ子ではありません。
蒙大統領は小雪から見て大叔父に当たります。
大叔父とは祖父母の兄弟になるので…
二世代上になりますよね?
そうなると小雪は蒙大統領の兄弟姉妹の子ども(おい・めい)の子どもと言うことになります。
蒙一族と言うことから甥の子どもになるのでしょうかねぇ。
細かくてすみません、気が付いてしまったので、追加のコメします。
テヤンさま
すばらしい!なんて細部までご覧になっているのか。
私のあまりにもいい加減な視聴姿勢に、恥ずかしくなります。ほんとに。
ある意味、次子さまと同じで勘でしか生きていない、勘でしかドラマを見ていないのかも。
22話まで視聴していましたが、現在停滞中。
確か、<壱>は22話あたりは誕生日で緊迫していたのですよね、駆け引きが。
今は蛇?を探すとか云々で。
きっと、私また、大事なところを見落としているのでしょうね。