共に行こう、黄金の帝国へ・・・黄金の帝国7話まで

bg_main3-rs
韓国ドラマ「黄金の帝国」7話まで視聴。

 

 

実は、私にとって非常に視聴するのに勇気が必要なドラマなんです「黄金の帝国」は。
私の韓国ドラマの視聴の水先案内人だった敬愛するブロガーさんが、このドラマを視聴され、こっぴどく酷評されたのちに、韓国という国に三行半を突き付け、それまでのブログ感想をすべて削除し、忽然とネットの海から姿を消してしまった。
そんな作品のイメージがあるんです(笑)
そこまでの破壊力があるのか、「黄金の帝国」には。
それまでかなり親韓だった方だったので、何が起こったのか?
そして「黄金の帝国」を視聴するには、もしかすると韓国ドラマとお別れをする覚悟を持たなくちゃいけない。
そんなイメージを持っていました(爆)

 

 

反日(抗日)ドラマの「カクシタル」だったら、そういう状態になるのもわかるのです。しかし「黄金の帝国」は経済ドラマで、少なくとも7話までは反日の「は」の字も感じられないのだけれどもね。

 

 

余談ですが、かの「カクシタル」ですら日本で普通に視聴することができますものね。
なんとも・・・
しかし、「カクシタル」を視聴したという感想はなかなか見ませんね、さすがに。俳優さんたちのファンぐらいかしら?
作品として楽しんでいらっしゃる方は、日本ではあまりお見かけしないと思うのですが・・・

 

もしかしたら「黄金の帝国」の終盤のあまりのグタグタぶりに(まだ視聴していないので想像です)、韓国ドラマに見切りをつけたのか。
世情がそうしたのか。ブロガーさんの心の中は計りかねますが、きらりと光る考察を毎回書かれていたのでファンとしては寂しいんですよね。
だからなんとなくリベンジの気持ちで「黄金の帝国」視聴始めました。(前置きが長い・爆)

 

 

 

goldteaser0
経済ドラマ、同族会社ドラマというものは、なんだか救われないなぁ、という感想です。
裏切りに次ぐ裏切りの連続で、ずっと心がひりひりしているのです。
「マイダス」と同じような設定ですが、どちらかと言えば「マイダス」は扱われる経営手法についてもお子様チックで夢物語なところがありましたが、その点「黄金の帝国」はそこらへんの手法についても面白い。
コンプライアンスを全く無視した、違法な手法、粉飾決算、詐欺、恐喝なんでもありですが。
主人公の一人チャン・テジュ(コ・ス)。清廉な検事を目指していたはずが、マネーゲームという魔物に取りつかれ堕ちていく男。
世界を動かしているのは、今や大国ではなく、宗教でもなく、マネーゲームであることは周知のことですが、実はマネーゲームというのは生と死の象徴だと思っています。
「金」に苦しんだ両親を見て育ったテジュは、「金」に振り回されない人生を送るために莫大な「金」を稼ぐことを決意する。その時点で「金」に囚われているのだけれどもね。
マネーを操るということは、くすんだ日常がきらきらと輝きだすということ。
調子のいい時は自分が全知全能の神になったかのような錯覚を、負けている時は死にゆく昂奮を味わえる。
その輝きを見たいがために、家族を置き去りにし泣かせ、過去を振り返らずに、全てを投げ打って死にゆく恍惚と昂ぶりにうっとりする。それが「金」を操るということ。
生と死を両方一瞬に味わえるということは、市井の生活ではなかなかないからなぁ。
テジュはお金が欲しいというよりは、マネーを操ることによって生と死の恍惚を味わいたい、破滅願望がある男なんです。
彼が清廉な青年から変貌したきっかけも父の手術代を得るために、半死の状態に陥る。
死の淵から生還し手にした「金」は、果てしない恍惚を彼に与えたのでしょう。
彼の行く末は1話冒頭で提示されているように、堕ちていくしかないのだろうね。
破滅願望がある男に魅せられたら大変です。
常にオール・オア・ナッシングの生き方を他人にも求めます。
ミンジェやソヨンもテジュに魅せられてしまったがために、彼の堕ちていく過程の道連れになってしまったのかもしれない。
テジュのような男はタチが悪い。
人生の一瞬の恍惚しか求めない男だから。恍惚を求めるためには、なんだってする男。

 

 

 

ed99a9eab888ec9d98-eca09ceab5ad-e13-130812-hdtv-xvid-hanrel-avi_snapshot_00-46-47_2013-08-15_01-02-31
ソン・ヒョンジュ演じるチェ・ミンジェが好きでね~(笑)
才能もあり、同族の一員なのに、ソンジングループの傍流にしかなれない悔しさ。
片や才能もなく先見の明もないソンジングループのぼんくら長男ウォンジェと自分を比較して、目と鼻の先に黄金の帝国があるのに何度も自分の無力さを思い知らされる。
ミンジェは何度もプライドを周囲の人から踏みにじられ、自分の大切なもの、弟や妻ですら捨て去り黄金の帝国のために身を捧げているのに、いまだ報われない。
誇り高い彼がプライドを踏みにじられるたびに目に涙を浮かべるのですが、私の胸も痛い。
その彼がさらに這い上がるためには、権力闘争のためには、卑小な人間にこびへつらうし、嫌いな人間にも笑いかける。
そのたびにミンジェの矜持が、粉々に砕ける音を、確かに私は聞く。
彼の瞳からは、ミンジェの溢れだす悲痛な感情が、今にもこぼれ出しそうで、視聴している私は、胸が、胸が、とても痛くなる。
そこまでして彼が得たいものは、肉親を捨て、妻を捨て、プライドを捨て、信頼を捨て、安穏を捨て、彼が黄金の帝国で得るものは何なのでしょうかね。

 

 

 

Korean-drama-Empire-of-Gold-episode-3
氷の女王チェ・ソヨン(イ・ヨウォン)
黄金の帝国を守るために生きていかなくてはいけない女。夢や愛や安穏を諦めた女。
父親にとって「いい娘」でありたいという願望が強すぎて、幸せな人生から離れていくのだろうなぁ。
ソヨンの生き方をみていると、またもや胸がキリキリ痛む。
自分が守ろうとした黄金の帝国が、実は空っぽだったと知る時が来るのかしら?

 

 

面白いのだけれども、裏切りに次ぐ裏切りで、視聴していてかなり辛いので視聴スピードもゆっくり。

こんな私ですが彼らと一緒に黄金の帝国の行きつく先を見てみたい。そう思う。

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

関連記事

  • コメント ( 3 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. ゆみっち

    ツイッターでフォローさせて頂いてます
    いつも拝見しております!
    ご挨拶が遅れてすいませんm(__)m

    このドラマ、反日ドラマ⁈ と聞いただけで
    不安な私はパスしちゃいました^^;
    なんで、ちょぴりドキドキしながら今
    yuca様 読みました(笑
    俳優さん達は魅力的で気には
    なっていたドラマ…

    yuca様のblogから楽しみまーす
    よろしくお願いします>_<

  2. yuca

    ゆみっちさん、コメントありがとうございます♪

    ツイではお世話になります!ブログでも引き続きお世話になります。
    え、そうなの?
    「黄金の帝国」は反日ドラマなのですか?
    知らなかった・・・
    「カクシタル」はもろ反日ドラマで、韓国ドラマをよく視聴されている方でもリタイアしてらっしゃるほど。
    欧米のブロガーさんは反日云々は関係ないので、かなり「カクシタル」に関しては好評なのですけれども、やっぱり反日ドラマは見る気になりませんよね。

    「黄金の帝国」はいまだ、反日ポ区はないけれどもこれからなのかな?
    俳優さんたちは魅力的ですが、なんともテーマが重すぎるドラマです。
    愛も恋も何にもない。
    そんなドラマですが、私なりの感想が書ければいいなぁ。

    これからもよろしくお願いします♪

  3. yuca

    鍵コメさま、コメントありがとうございます♪

    はじめまして。こんなネットの最果ての地へいらしてくださって、感激です。

    私の書き方が悪かったですね、「黄金の帝国」は反日ドラマではないと思います。
    経済ドラマで、非常に分りにくいし、裏切りに次ぐ裏切りで心がひりひりします。
    でも面白く見ていますよ。

    お、「パンチ」もこの脚本家さんなのね。
    なるほどです。「パンチ」は評判よかったですよね~