Slowing my steps・・・シンイ-信義-9話まで

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韓国ドラマ「シンイ-信義-」9話まで視聴。(今更ですが)

 

 

韓ドラファンには有名な、かの田代親世氏がブログで語っていらっしゃいます。

ここ4年の間に‘ド’が付くほど、
廃人のようにハマって繰り返し見たドラマが2本ありまして。
一本は『シンイ-信義-』で、
もう一本は華流ドラマの『泡沫の夏』だったんですね。
(中略)
なんといっても、ドラマの人物たちの
ここは本当はどう思っていたんだろう~
と考えていた部分が明快にわかって、
なるほど、深いなあ~と感じ入ったんですね。
で、これはぜひちゃんと日本語で読みたい~と思いまして
(引用:http://ameblo.jp/koisuru-hangryu/entry-11902428617.html)

 

 

「泡沫の夏」は私もドハマリしたドラマなのですが、「シンイ-信義-」に関しては2012年放映当時スルーしていました。
あの当時タイムスリップ設定ドラマがはやっていまして、「イニョン王妃の男」「屋根部屋のプリンス」に始まって「Dr.JIN」と立て続けに放映されていたのよね。
何より「シンイ-信義-」が日本で放映されているころには、「歩歩驚心」に激ハマり。
タイムスリップ設定はtoo muchな状態だったと思います。

田代氏が上記のように語っていらしゃっても、「泡沫の夏」と同じくらいに面白いの?と疑いのまなざし。
「泡沫の夏」のあまりにも不可思議な面白さは語り出すとキリがないのですが、比べて「シンイ-信義-」はエンディングが微妙(らしい)。
スタッフや出演者の賃金未払い問題が起き、監督のキム・ジョンハクの自殺とスキャンダルな様相を呈していた。
それがなぜ、3年もたってから視聴し始めたのかというと、脚本家ソン・ジナの新作「ヒーラー」があまりにも面白かったから。オトメゴコロの萌えツボをこれでもかと刺激してくるストーリー展開が気になって脚本家の前作を調べたら、「シンイ-信義-」。
ちょっと気になって視聴を始めたのです。
驚くほど「ヒーラー」と骨子が似通っていて、面白く視聴しています。
いや、むしろ「ヒーラー」が「シンイ-信義-」の進化系と言ってもいいのか。
いずれにしろ、私の視聴方法は「ヒーラー」と比較しながら視聴しているので、純粋な「シンイ-信義-」ファンではないのよと断ってみたりして。

 

 

■ アジュマ
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ヒーローを影から支える立役者としてのキム・ミギョン。毒舌を吐きながらもヒーローの活躍をフォローしていく存在。
キム・ミギョンはいいなぁ。大好きな女優さんです。ちなみに「相続者たち」でもイ・ミンホくんと競演していましたね。
彼女が登場するだけで、物語に奥行きが生じます。

 

 

■ I’ll protect you
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「ヒーラー」も「シンイ」も守る男というのが大きなテーマだと思います。それがね、カッコいいんだよね。タフで己の信念を決して負けずに生きてくのだけれども、優しいのよね。
ふてぶてしいかと思えば繊細で、世知に長けているかと思えば、みずみずしい少年らしさものぞかせる。甘い外見のうちに、意外なほどの熱情を秘めている。一人孤高を保ち、他人との関わりあいを拒絶するのは、本当は暖かい情熱に飢えていたからなのね。
誰かを守ろうとする強さを持ちながら、誰かのために泣くことも知っている。
と「ヒーラー」ではジョンフのことを書きましたが、まさに「シンイ」でのチェ・ヨンにもあてはまることだと思います。
脚本家のソン・ジナの追い求める男性像なのかもしれない。

 

 

■ 生きている意味
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「ヒーラー」のジョンフも1話当初は他人との関わりあいを拒絶する、自分だけの殻に閉じこもっていた男なのですが、ヨンも同じ。彼の心象風景が凍てついた冬であることは、その象徴。
師匠や恋人を失った時から時を止めているヨンは、どこか「ヒーラー」のムンホにも通じます。
止まった時間の中で生きてきたヨンの時計の針を進めたのはユ・ウンスで、ヨンが彼女を恋い慕うようになるのは必然でしょうね。
何もいらない、何も必要ない、ただ消えゆくように生きるしかないと思っていたヨンが、ウンスに恋焦がれることで生きていく意味を見出し、この世で自分の命より大切なものを見出し、自分の居場所を見出していく。
ほら、「ヒーラー」と相似形です。
まあ、恋愛ドラマのプロットは突き詰めていけば、自分の生きていく場所を見つけていく物語だと言えますけれどもね。

 

 

■ タファンつながり・・・
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悪役スキーの私から言えば、キチョルの悪役ぶりはまだまだです(笑) 「奇皇后」のキ・スンニャンの兄(弟?どっちだったけ)ということで、ここでもチ・チャンウク君演じるタファンを思い出してにやにや。
キチョルは悪役としてもっと突き抜けてほしいなぁ。
しかしウンスより民主主義のシステムを聞いて、高麗にそのシステムを組み入れようとしているところなどはぞくぞくします。
タイムスリップものの常として、現代からタイムスリップしてきた人間が過去の出来事に関わるうちにタイムラインが変更されていくという、メビウスの輪のような状態が「シンイ」でも起こるのかしら?

 

 

■ 視聴率
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なんて思っていたら9話のラストでウンスが1000年前に残された神医の形見の書置きが、自分のダイアリーだということに気づく。
おやおや、「シンイ」もやっと物語が動き出して面白くなるのかしら?
「シンイ」も韓国では視聴率がそんなに高くなかったのは「ヒーラー」と同じで、しかし熱狂的なマニアがついているのも似ています。
イ・ミンホ君が好きか、チ・チャンウク君が好きか、みたいなところも似通っているなぁ。
私的には「シンイ」はヒロインのキム・ヒソンがちと苦手なのですが。

 

 

■ もどかしさ
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そんな私が「シンイ」を9話まで視聴できたのは、「ヒーラー」と比較してみたいという思いはもちろんだけれども、恭愍王と魯国公主のもどかしい恋愛未満のやり取りに熱狂しています。
夫婦なのに恋愛未満だというこの2人のもどかしさ。
どうやら魯国公主は王のことをずっと好きなのに、「好き」が暴走してしまい王はプライドを毎回傷つけられるというアンビバレンツな関係。
手の中に何も持っていない王はプライドだけが生きるすべて。
ともすれば崩れ落ちそうになる王が矜持を掻き集めて、立っている姿に惚れました。
王でもない公主でもない2人だったら幸せだったのかもしれないのに、地位が二人の心の通い合いを遮っています。直情型の公主の情熱にいつ王はほだされるのか? 
ちなみに現在、王は公主のことよりもいかにヨンの忠誠心を得るかの方に注力されています(笑)
不憫な公主。主役のヨンとウンスの恋物語よりもこのお二方が気になる~

 

 

■ 信義
「信義」とは「真心をもって約束を守り、相手に対するつとめを果たすこと」 タイトルに銘打たれているからには、心がくじけそうになりながらも約束を守って行く男たちの(女たちの)物語。
約束とは、絶対に裏切らないこと。
約束によってためされるのだから。
何もかも、強さも、情熱も、自分が何ができるのか、どこまで誰かを愛せるのかを。そんな物語(なのかな?)

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 8 )

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  1. yuca

    鍵コメさま、コメントありがとうございます♪

    確か2年前くらいの年間DVDレンタル1位が「シンイ」でした。
    喰わず嫌いではないけれども、視聴せずに作品を決めつけちゃいけないなと反省しながら、楽しく「シンイ」視聴しています。

    >最終回は確かに残念
    やっぱり(爆)
    皆さま口ぐちにそうおっしゃられるので、どう残念なのか、却って気になります。
    10話まで観ましたが、だんだん不器用なヨンにメロメロになりそうな私・・・ 恋多き女だわ(爆)
    「シンイ」と最近放映が終了した「ヒーラー」が構成が非常に似通っていて、比較しながら視聴するのに夢中になっています。

    >「君にマジで恋してる」
    おおお、そうなのね!
    ラン・ジェンロンがいつにもまして濃いですよね(笑)
    「PS男」では夢中になった役者さんなので、私もこのドラマチェックしてみます!

  2. yuca

    鍵コメさま、コメントありがとうございます♪

    >君主の矜持って、こうなのよ。
    ははは、本当です。そうそうちょうど「奇皇后」と同時代の物語なんですよね。
    恭愍王の発声がかっこよくて、うっとりしています。
    やはり演技を勉強された俳優さんが演じると、引き締まって見える。
    恭愍王の背が低いのも、なんだかこっそり萌えツボに入っているんです(笑)
    おっしゃる通り、意地でも他を圧倒させようとしている王のいじらしさにほだされます。

    対して主役のヨンがね、なんともまどろっこしい奴(笑)
    生きていく意味を見出して、ヒロインにすげなくされると死地を探すだなんて・・・(笑)
    違う意味でいじらしい奴です。

    このドラマの男たちは皆、メメ男のような気がします。

  3. FANです。

    ユカさん、体調はいかがですか? 
    この時期、 花粉、決算、アレルギー。

    この言葉に、無駄な抗いを鎮めると、気のせいか?心が軽くなります。
    あくまでも、気がする、だけなのですが。

    ご自宅のTVに辿り着いておられるかしら?と、クタクタな、お疲れのユカさんを忍びつつ。

    このドラマ、ラストまで見ました・・・・・・・・・・・・・・、どうなんでしょう、・・・・・・・。
    何だったんだろ・・?何が言いたかっ・・・・・・・・・???・・・・・・・・・・

    あ、イケメンが、最後はご活躍でした。ハイ。

    ※王様のちっちゃさ、これは、後半、全く気にならなくなりました。彼の肩にのしかかる重圧が、息苦しい程、上手かったなあ・・。

    その前に、ユカさんの忙殺の息苦しさを、少しは労え、ハイ。仰る通りです。

  4. yuca

    FANさん、どもども~♪

    そうそう、決算、花粉症とこの時期は毎回辛い(爆)

    >このドラマ、ラストまで見ました・・・・・・・・・・・・・・、どうなんでしょう、・・・・・・・。
    あああ~、そうなのね!
    「信義」のラストはね、皆さま口ぐちにけなされるので、ドキドキしています(爆)
    どれだけ酷いのだろうか、と。

    18話までやっとこさたどり着いて、あと2話だと思っていたら24話だと知って、茫然としています(爆)
    ヒロインがやっぱり好きになれずに苦戦しています。
    そのヒロインをラグビーボールみたいに奪って奪われてだけの話の展開もマンネリ化。
    そんなヒロインをどこまでも守ろうとするヒーローはストイックなかっこいい男に一見思えますが、実はどこまでもエゴイスティックな男。
    守るということに自分の存在意義を見出してしまったヨンは、やっぱり心のどこかが欠けてしまった男なのでしょうか。
    そういう欠け具合は、気にいっていますけれども。

    王様、いいよね~!
    自分の足りないところを知っていて、でも目をそらさないでいる王は実はヨンよりもカッコいいと思う私は少数派でしょうね。

  5. FANです。

    あら、18話まで、行かれました? じゃ、もう、23話に飛んでも、大丈夫ですよ、はい。
    むしろ、思い切って、最終回を、ザーーーーーーっと、
    見られても大局に影響は無いと、思います。

    恐らく、主役さんの、ヒロインへの感情の揺らぎは、
    ラストまでカロリーゼロです。
    相続者の弟役に続き、どこまでも節電モードな俳優さんです。 

  6. yuca

    FANさん、コメントありがとうございます♪

    >23話に飛んでも、大丈夫ですよ、はい。
    えええ!
    そうかこのままマンネリで23話まで進むのか(爆)
    そんないきなり最終回を見ろだなんて、メフィストフェレスのような誘惑。
    抗いきれません・・・
    最終回に行っちゃおうかな(笑)

    >ラストまでカロリーゼロです。
    なるほど。ストイックの別名はカロリーゼロなのね。
    さすがFANさん、鋭いなぁ。

  7. FANです。

    また、あなたって方は、こういうところを・・・。

    ええ、そうです。
    カロリーゼロが、自慢の役者さんて、上澄み液のようで、清潔すぎて。
    淀みきった私の喉は、うるおしてくれません。

    ごめんね、ヒガシ。あなたこそ、カロリーゼロの最高峰です。

  8. yuca

    FANさん、コメントありがとうございます~♪

    >カロリーゼロ
    別の名を演技が平坦(笑)ともいいますよね。

    「信義」がもったいないのは、主役だけではなく悪役も平坦だからでしょうね。悪役がしょぼすぎる・・・
    きらめく狂気がないと惹かれません。
    24話まで医仙の奪いあいというツマラナイ、マンネリな展開が続くのかと思うと辛いなぁ。