独りでは仕事はできない・・・ミセン 2話まで

a0192209_22400028
韓国ドラマ「ミセン」2話まで視聴。

 

私たちはこういうドラマを待っていた!
まだ2話しか見ていないけれども、声を大にして、言いましょう。
「ミセン」を見ていると、胸がきゅうっと痛くなる。
息が苦しくなる。
働くって何? 生きていくって何? 僕ってどういう存在なの? こんな真摯な問いが画面の向こうから聞こえてくる。
韓国ドラマでここまで真剣に、真っ向から「働く意味」を問いかけたドラマってなかったのじゃないかしら。

 


 

■あらすじ■
チャン・グレ(シワン)は総合貿易商社ワン・インターナショナルにインターンとして初出勤。コネ入社と同僚たちから陰口をたたかれチャン・グレは、上司から嫌味まで言われた。曰く「高卒認定試験を受けたんだって? 高校は行かなかったのかな。英語はどう? 他にできる外国語は? 他に何か資格はある?」。グレが「パソコン活用資格を持ってます」と答えると、上司は「26歳にもなるのに、一体何をしてきたんだ? 本当に珍しい若者だね」と皮肉った。
自分のスペックに対する気後れに加え、会社生活は苦難の連続だった。コピー機も使えない上に、相次ぐ英語やロシア語の電話などがチャン・グレを困惑させた。そして、誰一人としてグレに関心を見せる者はいなかった・・・
「ミセン」は囲碁が人生の全てだったチャン・グレがプロ入団に失敗した後、冷酷な現実に投げこまれることで繰り広げられる物語を描くドラマだ。

 


 

 

a0192209_23211362
出生の秘密も、復讐も、記憶喪失もなく、ただ日常の仕事の風景を描くだけで、ここまで私たちの胸を熱くできるなんて、涙を流すことができるなんて。
事件なんて起きない。ただの日常の描写だけれども、生きているんだ!とこんなに強く感じさせるドラマって、そうそうないよ。
仕事とはもちろん、自分の生活を維持していく手段ではあるけれども、それだけでは人は仕事を続けていくことはできない。
だって、私たちは機械じゃないもの。
仕事を通して、自分は独りではないということを実感し、その中で自分をどう位置付けていくかを体感し、そして必要とされている、認めてもらっているという感情がモチベーションのひとつになるのだから。
生きている実感を得るからこそ、人は未来に夢を見れるのです。

囲碁のプロを目指していたグレが挫折し、総合商社にインターン入社する際に、スーツなんか持っていなくて父親のスーツを着ていく。
それだけで涙腺が崩壊よ。
サイズが合わないちょっとぶかぶかの服に包まれているグレの途方に暮れた目。
所在ない気持ち。大勢の中にいるからこそ感じてしまう孤独感。
上手く人とコミュニケーションが取れない(しかも電話は英語やロシア語でかかってくるし・・・)その疎外感。
1話から2話にかけて、グレの長い1日を一緒に体験していくうちに、グレに同調してしまう。
それはかつて自分が通ってきた道だから。グレの戸惑い、不安、寂しさ、悔しさが手に取るようにわかる。

 

 

a0192209_23214636
囲碁は盤を通して相手と向き合ってきた世界だが、ワン・インターナショナルの世界は独り対多数なのだから。
だから、より一層孤独が身にしみる。
でも、それで挫けないグレが、けなげで、けなげで、けなげで。
今にも泣きそうになりながら、それでもまっすぐと眼差しを前に向け、頭をあげて、誰かと向き合おうとする。
自分が孤独なのは自分の頑張りが足りていないのだと、つぶやきながら。
そして頑張っていても、未来の道は開かないこともあるんだ、と冷静に世界の仕組みを見抜きながら、それでもさらに努力をしようとするグレ。
人間は独りかもしれないけれど、独りではないのだ。
どこかで誰かとつながっているし、誰かは自分を応援しているのだ。「俺の部下だ」と言ってくれるのだ。
a0192209_23023579
カン・ハヌル!
優等生の役が多い彼ですが、「ミセン」でも優等生役。ただし社会に入れば優等生も今までとは勝手が違うようで・・・
そんなチャン・ペクギを演じています。
個人的に歌わないカン・ハヌルの使い方は、もったいないなぁ、彼の魅力を活かしきれていないなぁと痛切に思うのですが。
しかし「ミセン」の視聴率が3%超えたら、ある会社のロビーで歌うなんて公約をしたらしく、カン・ハヌルの生の歌声を聴けるなんて、羨ましすぎです。

 

 

a0192209_23082507

a0192209_23265489
シワン君にしろ、カン・ハヌルにしろ、カン・ソラ(「ドクター異邦人」でも好きでした!)にしろ、上司役のイ・ソンミンにしろ私の好きな役者ばかりなので、視聴のテンションも上がります。
そうそうBGMで「モンスター」のOSTが流れている!と思って調べたら、同じ監督・脚本家さんでした。
「モンスター」も自分の居場所を見つける話でしたが「ミセン」もきっと同じなんだろうな。

希望を見つける話なんだと思います。

 

 

a0192209_23084617
どん底から始まったグレの成長物語。彼がどこまで飛翔していくか。
グレの悲哀に泣きながら、でもその悲哀は生きているからこそという、希望も感じたりして。
生きていればいろいろなことはあるけれども、たかが人生されど人生なのよね。
私もワン・インターナショナルの一員となったつもりで、共に悩み、共に学び、共に成長していきたいです。

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

関連記事

  • コメント ( 8 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. YUKAETSU

    度々お邪魔しております。
    こんにちは~。
    やっとミセン見ることが出来て1話スタートしました。モンスターで見た顔がちらほらいると思ったら同じ監督さんと脚本家さんなんですね。
    これからどうなるのか!!
    私も大好きな俳優さんばかりなので、楽しみです。

    リトルプレスもとっても楽しみにしております。メールが届いてなかったので、、、確認してみます!

  2. yuca

    YUKAETSUさま

    おはようございます。
    「ミセン」いよいよ日本放映が始まりましたよね!
    そうそう「モンスター」のOSTが使われたりして、なんだか嬉しくなります。
    私も日本放映に合わせてもう1回チャンと観なおそうかと思っています。

    さて、リトルプレス!
    YUKAETSUさん、応募フォームから申し込まれましたか?
    私の方にはとどいていないので再度申し込んでいただけますか?

    こちら。

    ちゃんとお取りおきしておりますので。
    お待ちしております。

  3. YUKAETSU

    わざわざリトルプレスの手続き方法ありがとうございます。
    お忙しいのに感激です!
    ミセン ただいま5話まで見ました。
    ホントきっとどこにでもある普通のお話。だからこそ、見る人それぞれがいろんなシーンに共感できるんでしょうね。

  4. yuca

    YUKAETSUさん、コメントありがとうございます♪

    きゃあ、ごめんなさい。15日が応募締め切りだったのですよ。
    本当にごめんなさいね。

    「ミセン」いいですよね。
    >見る人それぞれがいろんなシーンに共感できるんでしょうね
    自分の働き始めたころを思い出しますよね。

  5. 研修合宿は地獄だった・FANです。

    ようやく、辿り着けました。
    確か?カナリア委員長が、素で生歌ご披露なさったドラマですよね?

    委員長の端正な顔も相当なレベルだと思うのですが。まぁ、主役の男の子のポッテリ赤い唇、綺麗な顔だわ。(例えが、ヤラシイのは、私の人間性の低さです)

    この既視感は、ナンだ?と、2話まで視聴して。。
    そうか!天海祐希の初舞台だ!こりゃ、キレイな筈だわ。(今の彼女に似ていても、充分キレイでしょうが) 

    しかし、このドラマ、週1放送だそうで・・。
    こんなにも、新入社員だった頃の圧迫感を、思い起こさせる感覚を、一週間に一度のペースって、キツイわ。
    この先、録画貯金しても・・・・・・先が長過ぎる。
    その頃、この会社は潰れていないだろうか?気になるけど、ネタバレ我慢、我慢。
    (商社の管理職の能力がアレでは、たちどころに外資に食べられまっせ) 

  6. yuca

    FANさん、どもども~♪

    研修? 富士山??(爆)
    お疲れ様、そしてお帰りなさい。
    大変ですよね。
    私も色々研修については思うところあるのですが、自粛します・・・

    さて、「ミセン」!!
    あまり感想を書いておりませんが、好きなのですよ。このドラマ。
    でもねリアルでもハードワークで、ドラマでもハードワークを見せられてアップアップ状態になり、いまだに完走できていません。
    脅迫観念みたいに私の中に居座っているドラマ。
    先を見たいのに、あまりのハードワークぶりに恐れを抱いてしまう(爆)

    >商社の管理職の能力がアレでは
    そうそう。ここら辺の描写は韓国ではリアルなのかなぁ。日本ではアウトです。
    あとね、会社側の保身の理由もよ~くわかってしまう自分の汚れっぷりにもがっかり。
    主人公のような純粋できらきらしたものを私はどこかに忘れてしまったのかなぁ。

  7. 富士の樹海だったかもの・FANです。

    もう、遥か20数年前の研修地獄、あの思い出を、富士山のように美化出来ない・・。
    2週間ですよ?逃亡という言葉を入所説明に書いてあるって、どうよ?(でも、居たけど)

    @ドラマでもハード・・・・アップアップ状態になり、いまだに完走できていません。
    はい、物凄く分かります。そして、チョット現実離れしてるんですよね、それは、ムン部長のドラマでもそうなんですが。

    もう少し、西島クンのお風呂入って無い感や、真木よう子の、クマと肌荒れ感を見習ってほしいわ。
    ミセンの僕ちゃん達は、ぴちぴち設定だけれども。
    僕ちゃんの綺麗な顔を、天海ちゃんの二十歳時代を思い出し。これです↓
    https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcQxShwlwAfrGTtuU72-ya4TNf7kwh_pU55HQpdgPskLnj8gD85Y
    これも夢の世界なのよ。と言い聞かせて居ります。

  8. yuca

    FANさん、どもども~♪

    え、え、藤さん行かれたのですか?ではなく富士山行かれたのですね。
    2週間で終わらずに歩行も、いやいや補講もあると聞きます。尊敬です。
    あれはあれで、企業には意味があるのですけれどもね。
    やっぱりFANさんは超越しているなぁ。
    私なんかひ弱ですから。研修行った瞬間にじんましんに襲われてリタイアです。

    しかし私たちの世代になると講師の立場で研修されるのかしら、FANさん。
    ますますさすがでございます。
    ドラマのことならば延々と語れるのですが、働くこと、夢や成長については私が語ると毎回うさんくさく聞こえます。
    インドアの引きこもりが、成長について語るなよと自分でツッコミをこっそり入れています・・・

    いろいろと世知辛いよね。天海さんで癒されます。