月のない夜にかがやく星のようでした・・・星から来たあなた 7・8話
韓国ドラマ「星から来たあなた」7・8話視聴。
古き良きロマコメの少女マンガをこのドラマを視聴していると思いだすんです。
「イタズラなkiss」の入江君と、琴子。「ときめきトゥナイト」の真壁くんと蘭世。
そして美内すずえの「ポリアンナの騎士」
ヒロイン・ポリアンナは、子供の頃から危険に遭遇する度に必ずその場にいて助けてくれる男性がいる。彼女は彼を運命の人と思い、次に会えるのを楽しみにするようになるが、実は彼は──
この騎士のように、「星から来たあなた」のト・ミンジュンは何度でもソンイを助ける、何度でも。
「ポリアンナの騎士」は非常に、奇妙なそしてビターな結末を迎えたのだけれども、「星から来たあなた」はどういう結末に向かっているんだろうか。
『まるで月のない夜にかがやく星のようでした』。そのことばを思ったとき、ざわざわした気持ちは、なぜか静まっていった。エドワードはそのことばを、なんども心のなかでくりかえした。『月のない夜にかがやく星のように。月のない夜にかがやく星のように』。なんどもなんども、ついには朝の最初の光が部屋にさしこむまで。
愛をみつけたうさぎ エドワード・テュレインの奇跡の旅 ケイト・ディカミロ 訳・子安亜弥
6話に登場してきた「愛をみつけたうさぎ」という本が、実はこのドラマの根底にあるんだよな。
この本のエドワードは少女が自分にくれた愛にぞんざいな陶器のうさぎだった。愛を知らないがために、愛を失い、そして自分の名前を失い、彷徨い・・・という話。
何度も名前を変えて、400年もの間彷徨ってきた、ト・ミンジュンとオーバーラップする。
そして、今、ミンジュンは夜のしじまの中で、耳をすませる。
彼女が自分を呼ぶ声を、聞くために。
彼女が自分の名前を呼ぶ声だけが、彼がこの世界に存在している理由なのだから。
彼を必要としている人が、この世界にいるということなのだから。
その声は、まるで月のない夜に輝く星のような煌めきで。
漆黒の闇の中に輝く星の、またの名を、「愛」と呼ぶのかもしれない。
「月のない夜にかがやく星」をミンジュンはみつけることができるのか、ソンイはみつけることができるのか。
7話のラストは、胸キュン♪です。
そう、まるで「ポリアンナの騎士」のようにミンジュンは、ソンイを危機から何度も救います。
なんだかね、もう、それは愛なんだよな。
自分の意志に関係なく、体が先走って彼女を助ける、という彼の姿を見ていると、愛なんだよな、と思う。
このドラマの筋立てはいくつかあるのです。
1・ミンジュンのタイムリミットが残り2カ月である=宇宙人である
2・サイコパスの存在
3・ソンイの父親がどう今後関わってくるのか
全20話なのかな?
この後、きっと試練に次ぐ試練の連続でしょう。(ロマンスですからね)
ミンジュンは思いっきりソンイを愛していますが、ソンイはまだまだ眠り姫です。
「ケミ(ケミストリー)の塊よ」と言いながら、自分の魅力を振りまくソンイですが、でも実はその意味を全く分かっていない(爆)
愛に対しては天真爛漫な眠り姫です。
まるで琴子や蘭世のように、自分が相手を振りまわしていることに気付かない。
ソンイって、「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンが演じるから許されるヒロインかもね。
がさつで、鈍感で、とんちんかんで、そのくせ妙に直感が優れていて。
そんな彼女が、ミンジュンの正体を知った時にどういう反応をするのか。興味深い。
7~8話の見どころは、やっぱりそんな彼女にぶんぶん振り回されるミンジュンでしょう(爆)
ものすご~く、すご~く、全身で拒否しているのに、100%彼女のいいなりになってしまう、不憫なミンジュン。
毎回、彼が頭を抱えて、我慢をしている顔が、もう私の萌えポイントです~
ストーリーは全然進展していないのだけれども、彼のソンイを見つめる目が、愕然としたおののきに満ちているのが、いいの。
自分が理解できない生き物がいる・・・みたいなまなざしでソンイを見つめるミンジュン。
すっかり彼女のペースで、そして独りがたまらなく寂しいと思い始めている彼。
ツンツンしたクールな仮面が剥がれると、堪らなく寂しがり屋の素顔が見えてくるミンジュンを満喫中です。
願わくば、互いが「月のない夜にかがやく星」であって欲しい。
人間は(厳密に言うとミンジュンは宇宙人だけれども)、暗闇の中では生きていけないから。
かがやく星を見つけることで、「愛」することを覚えるだけで、世界を見出し、自分の存在の意味を私たちは知ることができる。
うさぎのエドワードの旅の最後はこう締めくくられています。
むかし、小さな女の子に愛された陶器のうさぎがいた。
うさぎは船旅のとちゅうで船から落ち、漁師に助けられた。ごみの山にうめられ、犬に掘り出された。長いあいだ渡りうさぎとして旅をつづけ、少しのあいだかかしとしてはたらいた。
むかし、小さな女の子を愛したうさぎがいた。うさぎは女の子は死んでいくのを見た。うさぎはメンフィスの街角でおどった。うさぎは食堂で頭を割られたが、人形修理師がもとどおりに直してくれた。
そしてうさぎは、誰かを愛するなどというまちがいを、二度とおかさないとちかった。
むかし、春の庭で女の子とおどったうさぎがいた。女の子は旅のはじまりにうさぎを愛した女の人のむすめだった。
女の子とうさぎは手をつないで、くるくるまわった。あまりに速くまわったので、ときおり二人は飛んでいるように見えた。ときおり二人には、つばさがあるように見えた。
むかし、奇跡のような旅のはてに、家に帰る道を見つけたうさぎがいた。
ミンジュンの「家」とは故郷なのか、それともソンイなのだろうか。
■ 身もだえポイント ■
本が踊っている~
どうもミンジュンは嬉しくなったり、酔っぱらったりすると、モノを躍らせる癖があるのかも。
カワユイ。
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こんにちは。初めてコメント差し上げてます。
つい最近英語字幕でこのドラマを見始め、8話まで視聴したところです。
yucaさんの取り上げて下さる感想や情報が、私がイイナ~、もっと知りたいと思う点と似ているので、感謝しつつブログを楽しませてもらっています。
特に、うさぎのエドワードのエピソードのことは知らなかったので、原作を読みたくなって購入するつもりです。
まだ8話で、ミンジュンのふりまわされぷっりに笑笑の場面も多いですが、彼が自分の孤独に気づいて、どんどん変わってきているのが伝わってきて、これからせつない展開もあるんだろうな・・・、サイコパスとの決着はどうなるんだろう?と結末が楽しみです。yucaさんのこのブログも、視聴にあわせて楽しみに読ませていただきます(^^)
とりあえず、素敵なブログにお礼まで。
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♪tamaさん、はじめまして♪
きゃああ、コメントありがとうございます。
こんなネットの最果てのブログにようこそです。
>うさぎのエドワードのエピソードのこと
本自体もとっても感動する、いい本なのですが、この本を知っていると「ピョルクデ」の面白さがさらに増します。
>ミンジュンのふりまわされぷっりに
やっぱり、ここが重要ですよね、ロマコメでは。
まだまだ8話ということで、あ~んなことや、こ~んなことが起こります(笑)
7~8話にかけての展開も大好きだなぁ。
ネタバレになるからあまり語れませんが、思いっきり楽しんでくださいませ。
俳優さんたち、ストーリー、ファッションと何回視聴しても楽しめるんですよね。
こちらこそ、素敵なコメントありがとうございます。
視聴し終わったあとは、ぜひぜひ渾身の力作(爆)のファッションチェックもどうぞ。