青春は、残酷だ・・・She 1話

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「She」1話視聴。

 

 

「青春は、残酷だ」というキャッチコピー。本当に若さって残酷です。
脚本が「リッチマン、プアウーマン」の安達奈緒子。
「リチプア」って王道の月9でしたが、とてもとても好きだったのです。登場人物の一人朝比奈さんが、とてつもなく好きでした。
知的。冷静沈着。矜持。頭脳明晰。忍耐強い。狡猾。弁舌さわやか、他人に自分がどう見えるかよくわかっている。
それでいて、複雑な、ものすごく複雑な屈折をしている人物。
こういう人物を月9でさらっと登場させるあたり、安達奈緒子には注目しているんです。
NHKの「その男、意識高い系。」も面白いし。
どう青春の残酷さを描いてくれるのかな。この時期の少女って残酷だから。残酷だから少女は美しい。

 

 

主人公不在のドラマということで、ヒロイン荻原あづさ(中条あやみ)は人の話の中で登場するだけ。クラスメートの言葉の端々に、いかに彼女が美少女で、優秀で、優しくて、ソツがなかったかが語られる。誰もが憧れ、誰もが妬み、誰もが無視できない、そんな存在。
つまり胡散臭い。
「渇き。」という映画を、この時点で連想しちゃいますよね。小松菜奈ちゃんと中条あやみちゃん、何となく似ているし。
黒髪ロングヘア美少女。

 

 

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あづさの失踪の原因を探る親友西澤涼子役は松岡茉優。

 

誰かが言っていることなんて誰かが言った時点で週間の産物だし、だったら自分で知るしかないんじゃない?
真実なんてわたしが知っていればそれでいいんだから。

ツイッターにつぶやく涼子。少年少女のSNSとの関わり方は面白いなぁと思ってみています。
ツイッターでは露悪的に、LINEでは協調的に。現実ではあいまいに。
世界と、人と関わって行く彼ら。
どれが本当の彼らの顔なのか。

どれがホントでどれがウソなのか分らない。ムカつくけどそれぐらいがいいのかもしれない。

 

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あづさが失踪した真実を知りたいと言いながら、涼子は自分が納得できる真実の物語を作りたいだけなのかもしれない。
いずれにしろ、彼女だって十分胡散臭い。

 

 

 

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江藤美百合。あづさの恋人村岡晴人(成田凌)に片思い。
自分といる方が彼は楽しそうに笑うとあづさに詰め寄るが、あづさに一蹴される。「楽なだけよ」
美百合が好きなのは晴人なのか、それとも学年1の人気の男の子を彼氏に持っている自分になりたいだけなのか。
やっぱり胡散臭い。

 

 

 

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あづさの胡散臭いクラスメートたち。
彼らが心に隠しているものが、きっと暴きだされるのでしょう。
荻原あづさというヒロインに触発されてしまった、残酷な闇が。残酷さはSNSで伝染していくのかもしれない。
こういう学園ドラマは大好き。
一人の美少女の抱える闇がクラスメイトに伝染していくという物語は、岩館 真理子の「アリスにお願い」という少女マンガの隠れた名作を思い出す。

 

なによりもこのドラマ、1話20分というのがいいです。根気のない私には(笑)
土曜日の夜のささやかな楽しみができました。
 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 14 )

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  1. ジヨン

    yucaさん こんばんは♪
    私 面白いドラマを見逃すのが嫌で 新しいドラマが始まるこの季節
    かなりの数のドラマを2話くらいまでチェックするのです
    で さきほど「She」の第1話を観終わって これはいい!視聴GOだわ~と思いました♪
    寝る前に yucaさんの所に来てみたら「She」の記事 
    何だかうれしくて~♪ 
    こういう学園ドラマ私も大好きです。

    ところで yucaさん 日本の春ドラマ 他には何か観てまいすか?

  2. yuca

    ジヨンさん、コメントありがとうございます♪

    きゃああ、ジヨンさんもチェックされたのね。
    土曜深夜枠で、どうなんだろうかと思っていましたが、なかなかチャレンジングでいいですよね。
    何しろ1話が20分、全5回というのもとっつきやすい。

    ありそうなお話の展開になるのか、どこをひねってくるのか楽しみです。

    日本の春ドラマですよね・・・
    いまだに私昨年の秋ドラマすら完走できていない(爆)
    日本ドラマを語る資格はありません(涙)

    逆にジヨンさんに毎回教えてもらっているのですよ!
    あ、「デスノート」ドラマ化には、胸がときめきました。Lが大好きなので!
    マツケンを越えるLがいるのかどうかは不安ですけれども。

  3. 匿名

    おお!ユカさんのヒットに当たっていたことを分かっていなかった。こういうタイトルだったのね。
    先週、さんまちゃんを見た後に、意味深なドラマだなあと眺めていました。昨夜、本腰入れて視聴したらば、あら?これ、ユカさんが書いておられたドラマだわ・・。気付こうよ、私。

    確かに、渇きに似た設定(今のところ、パクったと言わないでおこう)ですよね。
    霧島レイカ(お母さん役)が出て来た時点で、重たい予感がします。映画のノルウェイの森の、レイコさんのイメージで言ってるだけですが。

  4. yuca

    匿名さん、コメントありがとう~♪

    よる年波に勝てない私は1話20分ぐらいがちょうどいいような気がします。

    「She」2話視聴しましたが。
    面白いけれども、どこかデジャビュが漂いますよね。「渇き」「桐島、部活」とかね。
    このドラマのオリジナリティはツイッター連動だけなのでしょうか?
    もう少しひねって欲しいのですが、いや、ひねらないといけないと思うのですが予定調和で物語が進んでいきます。

    不在のヒロインも、回想シーンでしゃべっている姿を見ると、普通のお嬢さんで。
    難しいですよね、いくら美少女でも演技が固ければ興ざめ。いっそのことセリフがなければ幻想的でいいのになぁ。

    お母さんが虐待、援助交際、実は不在のヒロインは親友が好きだった(爆)、以外の私が思いつかないオチでお願いしたいなぁ。
    あ、でも殺人とかはなしで。

  5. 再。FANです。

    あ、ごめんなさい。匿名になってました、先の送信は、ハイ、私でした。
    そして、眉芸様日誌へ行こうと思ったらば。
    わお、いいなあ!!傲慢と偏見、ご覧になってるんですね。ああ、早く見たい!!
    相続者の後半は、兄が主役にしか思えなった。

  6. yuca

    FANさん、コメントありがとう~♪

    GWも目前。たまりにたまったDVDを消化出来るかもと楽しみです!

    「相続者たち」でもジニョクに悶えましたものね~
    雰囲気がある役者さんで、画面に出てくると目が吸い寄せられます。
    3月のドラマ視聴絶不調から徐々に抜け出している今日この頃。
    それもこれも、いつもFANさんがコメントをくださっているから。

    ありがとうございます♪

  7. FANです。

    まぁた、そんなサラッと必殺文句を・・。(殺し文句を上回る語彙)
    言っときますが、@いっそのことセリフ・・・・幻想的でいいのになぁ。

    このような、核心を突き刺さされるユカ様のプレイに、惹かれずに居られますでしょうか?
    ところで、ジニョク氏。ジレット(剃刀)のCMに出ていたって、覚えておられますか?カッコ良かったなあ・・。

    あ、わたくし、髭は生えてませんことよ。(え?そうなの!と、ユカさんの声が聞こえた・・)

  8. yuca

    FANさん、コメントありがとうございます♪

    本当に毎回、FANさんのコメントを読むたびに勇気と笑いをいただきます。

    >核心を突き刺さされるユカ様のプレイ
    いやん、私、美少女は好きなのですよ。黙っていれば。しゃべると途端に普通のこの顔がちらりと見えて興ざめなのよね。
    そんじょそこらの男子よりも美少女に対しては幻想を抱いているので(笑)

    そうそう、エヴァ・イオネスコの神がかり的な美しさ、「ピクニックatハンギングロック」という映画の幻想性を愛します。
    大人の女になることを拒む少女性は、ミステリーになりうるのよね。
    「エコール」「ミネハハ」といったロリータ映画。
    デイヴィット・ハミルトンの「ビリティス」
    「ロリータ」は、ヒロインが意識的に少女という手法を用い、大人の男性を弄んでいるのでちょっと違うかな。
    川端康成も「少女性」を書き続けた作家。
    美少女とは最大のミステリーなのですもの。

    しかし、「少女性」なんて幻想とはかなさと、ロマンチシズムを果てしなく抱いてしまいそうな言葉だけれども、その奥底に「毒」を、甘美な「毒」を感じるのは、私だけではないはず。

  9. FANです。

    あら、困った方ですわ。
    康成の少女性に、エヴァとビリティスを引っ提げて来られますか?
    此処に、谷崎センセを入場させれば、もう、正当なる変態カオスのパビリオンです。
    その出口には、漱石センセの虞美人草が、スックと毅然として、お待ちかねですわ。

    ・・って、どんな妄想に走らせるのでしょう、あなたって方は・・。(いや、独走してるって、気付いて欲しいのよ、FANさん。・・あら?幻聴?)

    で、ユカ様・・。ハミルトンのビリティスと言われて、速攻で反応する私も、わたしですが・・。
    お願いやから、柔らかい肌という、副題をコソッと隠す、いたぶりはヤメテ~。(GW突入に尽き、変態モード解禁とお見受けしております)

  10. yuca

    FANさん、コメントありがとうございます♪

    >正当なる変態カオスのパビリオンです
    え、そうなの! 私は乙女のパビリオンだと思っていた(笑)
    いけない、いけない、品行方正。コメント欄でも気をつけます。

    >ハミルトンのビリティス
    流行ったよね~ どうも私の中にトラウマとして残っているのよね。幼少期なぜかハミルトンのパズルを嗜んでいたので(爆)
    今振り返ると、十分変態ですよね。

    >GW突入に尽き、変態モード解禁
    いえいえ、だーかーら、品行方正です!

  11. FANです。

    執筆監禁状態であろう、ユカ先生。
    昨夜、このドラマが最終回でしたが、ご覧になれる訳ない・・、ですよね。

    と、いうことでやめときます。(え?何しに来たの?) ただ、ユカさんのオチの願いは、フジTVも聞かざるをえなかったみたいです。
    さすが、ユカさん、お台場を封じ込められるなんて、流石ですわ。

    勿論、ご返信は不要です。(ええ、返しようがない)

  12. yuca

    FANさん、コメントありがとうございます♪

    「She」観ました! やっぱり凡人の私が思いつくことの上をいきますよね(当たり前だ)
    まさか、「渇き」に「八日目の蝉」がアレンジされるなんて(笑)
    なんか親からの解放のような結末で、「ありがとうごめんね」って。
    いろいろ考えると、親って悲しい存在だわという結論になりそうよ。

    ツイッターと連動したかっただけなのでしょうか?

    感想をそのうちブログに書きます。

  13. 拝復・FANです。

    こらこらこら、せっかく言わずに退場したのに。言うたらアカン。って、全くこの人は・・・。

    あれ?でも、そうか!そうですね。
    @アレンジされ・・(笑)

    そう!アレンジですわね、そうそう。お母さんの演技なんて、告白のヒガシ夫人の、
    まんまぱくr・・違う、アレンジでしたものね。
    ナイス!リサイクル(再生≒エコ)ドラマ。

    このドラマ、続きはWEBで、作戦なのか?
    まさかの、映画館にて完結!作戦なのか?
    その頃、視聴したことを覚えているかしら・、わたし。

    で、 @感想をそのうちブログに書きます。

    え?もう、すでに集結されたと思いますよ。この、言葉で・・。
    @ツイッターと連動したかっただけ・・
    見事な要約と、ご感想、これ以上無いと思います。

  14. yuca

    FANさん、おはようございます♪

    「she」は1話15分弱っていうのがいいですよね。さくさくしている。
    この物語の転結がどうであれ、結構楽しんで見ることができました。
    少年少女が出てくるので。

    >ナイス!リサイクル(再生≒エコ)ドラマ。
    あははは。まさに。

    不在のヒロインというのはやはり神秘性につつまれていないとドラマの中心がぶれちゃいますよね。
    「渇き」強烈なヒロイン、ファム・ファタールを見ているので妙にいい子に着地したアヅにちょっと拍子抜け。