俺はこの手を離さない・・・ただ愛する仲12話まで


韓国ドラマ「ただ愛する仲」(JTBC版)12話まで視聴。

 

 

相反する顔を持つ男が好きだ。
ふてぶてしいかと思えば、繊細で。
世故に長けているかと思えば、みずみずしい少年らしさをのぞかせる。
冷淡なくせに、情深く。
ひとり孤高をたもち他人との関わりを拒絶するかと思えば、誰よりも情愛に飢えている。

 

そんな男。
イ・ガンドゥ。

 

 

 


「俺は確かに行けと言った。今行かなければ、俺はこの手を離さない」

ハルモニを失くした悲しみに打ちひしがれるガンドゥに手を差し伸べるムンスに対して振り絞るような声で彼は告げる。
そうだよなぁ。
今までどんなに悲しみの中にいようとも、独りで生きてきたガンドゥに手を差し伸べるということはそういうことだ。
彼の人生を背負うということ、寄り添うということ。
悲しみを表すすべを、泣くことを自分自身に禁じたガンドゥ。
なぜなら彼はデパート崩落事故の被害者でもあり、加害者(だと思われている男)の息子でもあるから。
悲しむことができないガンドゥは、自分の体を酷使したり傷つけたり、他人の代わりに殴られ続けることでしか生きている実感を得られない。
死なないために、満身創痍になることを選ぶ、そんな生き方。
まるで泳ぐのをやめたら死んでしまうサメのように。

 

 

ハルモニを失う悲しみに押しつぶされそうになりながら、ハルモニの残した宿題をひとつひとつ片づけることでかろうじて生きている、そんな状態。
そんな身も心も、どこまでも堕ちていきそうなガンドゥに手を差し伸べるということは。
彼を、彼のすべてを引き受けるということ。
悲しみも苦しみも、喜びも、涙も笑いも。
ムンスの手を握り締めるガンドゥは、もはやムンスなしでは生きていけない。

 

 

 


ぶっきらぼうな顔、冷たい顔、怒っている顔、悲しみをこらえている顔、やるせない顔、様々な顔の中から時折のぞかせる少年のような、不安そうな、柔らかな優しいガンドゥ顔のギャップにときめく。
ムンスの手を握った後のガンドゥの顔が1話とは全く違うことに驚く。
もろく、繊細で、ナイーブで、何よりも幸せそうで。
しかし物語はここでは終わらない。
ここからさらにガンドゥを悲劇が、苦難が襲うのだろうなぁ。
なんだか病気やら、事故やら、いろいろフラグが立ちそうな気配。

 

 

 


ムンス演じるウォン・ジナは新人とのこと。
手垢のついていない新星だからこそのムンスの初々しさ、素朴さが醸し出されるのだろうな。
そんなにカワユイ女優さんだとは思わなかったのですが、ガンドゥがしきりに「小さくて可愛い」を連呼するものだから、私の目にも可愛く見えてきたという不思議。

 

 


ジュノくんのスーツ姿に胸がときめく私。
これはもう、俳優のジュノに完オチですね。
御贔屓の役者さんになりました。
移ろいやすい私の乙女心ですが、俳優のジュノの手を離さないよ。

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 4 )

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  1. ササをしょったパンダ

    yukaさん、はじめまして。
    ただ愛する仲を最近衛星劇場でアンコール放送で見ました。
    どっぷりガンドゥとムンスにはまったものです。

    yukaさんの感想を読ませてもらい、同じように感じてたものなのでうれしくて、ついついコメント書かせてもらいました。

    初放送の時に途中を録画忘れがあり一挙放送まで待ったので
    だいぶ視聴が遅くなりました。

    韓国ドラマも次々と素晴らしい作品が出る中、私の中ではこのただ愛する仲はビカイチの作品となりました。
    ジュノくんの存在は以前からしってましたが、全然気にすることもなく過ごしてました。
    こんなに演技の上手い俳優さんだとはおもいませんでした。
    ジナさんも清楚で初々しい可愛い女優さんで、まじで二人付き合って欲しいと思ったくらいです(笑)

    私はこの二人のブランコ、バス停、手繋ぎのシーンが激萌えですりきれるくらいリピして見ています。
    風邪うつしシーンもとても好きです。
    地味なしっとりした作品ですがほんとどはまりです。今、ガンドゥロスって感じです(笑)

    こんな心に残る作品はなかなか出会えないと思います。だから見れてとても幸せを感じました。
    ジュノくんジナさん、スタッフの皆さん感謝感謝です。
    yukaさんの素敵なわかりやすい感想もありがとうございます
    長々と私の気持ち書いてしまいすみません⤵

  2. yuca

    ササをしょったパンダさま、はじめまして。
    コメントありがとうございます。こんな開店休業中なブログに。

    >こんなに演技の上手い俳優さんだとはおもいませんでした。
    本当に!
    地震や豪雨、人災など本当に日常の横には「死」があるのだなと思うこのごろ、このドラマのことを考えます。
    「生き残ってしまった罪悪感」に苦しみながら、それでも誰かとつながって生きていくという残された人の新城を丁寧に描いていましたよね。
    こういうドラマに出会えるから、ドラマ視聴はやめられないのですよね。

    映像も、音楽も、演出もすべてステキなドラマでした。
    同じ気持ちを持たれた方がいらしゃって、嬉しい!

    最後までの感想を書いておりませんが、なんとかブログに感想をアップしたいなと思います。

    またお時間のある時に、遊びにきてくださいませ。
    お待ちしております。

  3. ササをしょったパンダ

    yukaさん、こんにちは。
    コメントに返信くださりありがとうございます~
    私は、まだただ愛から抜け出せず毎日あちこちのシーンを見ながら過ごしております。
    ただ愛ロス・・・ガンドゥロス??そんな感じです(笑)
    次のドラマに行けない・・・

    >最後までの感想を書いておりませんが、なんとかブログに感想をアップしたいなと思います。
    ぜひぜひ、お願いします。
    yukaさんの書かれる文章がとても好きです。この記事を読ませてもらった時にすごく共感できてうれしくて
    思わずコメント書いてしまったくらいです。
    だから、最終話までの感想を読ませていただきたいです!!

    他の記事もまた拝見させてもらいます。
    またおじゃまします~暑い毎日が続きますが夏バテされませぬようお気お付けください。

  4. yuca

    ササをしょったパンダさま、コメントありがとうございます。

    ただ愛ロス・・・わかるわぁ。私も2か月くらいぼうっとしていましたから。
    いいドラマって、余韻も深いですものね。
    全てのシーンが丁寧に作られていて、切なく、美しい。
    生き残ってしまった者たちの苦しみと、生きていることの喜びが描かれていて。
    こういうドラマはなかなか出会えません。

    決して派手なドラマではないけれども、じわじわと心に染み入る。
    日本でももっと評価されていいのになぁ。
    ジュノのファンになりましたもの。

    タイミングを見ながら、感想をアップしますね。
    ただ最後の感想を書いてしまったら、憑物が落ちたようにそのドラマのことを考えなくなるので。
    もう少し「ただ愛」の余韻に浸っていたいのです。

    夏バテ、なさらずにね!