君に向けての愛の言葉は・・・ロボットじゃない24話まで


韓国ドラマ「ロボットじゃない」21~24話まで(MBC版)視聴。

 

 

別れは、どうしてあんなに悲しいのだろうか。
きっと二度と今のこの人とは逢えないという、未来を予測し、恐れて悲しくなるのだろうな。
距離と時間が離れていればいるほど、相手も変わり自分も変わる。
今のこの人とは、似ているようで違う人になる。
今には永遠に戻れないと感じて、哀しくなるのだろうな。
圧倒的な不可逆性に、私たちは押しつぶされそうになり、たまらなく、強烈に悲しくなる。

 

 



20話から24話は今までのスピード感から打って変って、静かな悲しみの中においてのかすかな希望をゆっくりと描き出していく。
ミンギュは再び、ジアに出会う。
ミンギュはジアを見つけ出す。
彼が語っていた「たとえどんな姿でも再び会えたら、君を見つける」という言葉の通りに。
アジ3にそっくりなジアを見つけ、たまらなく胸が苦しくなり追いかける。

ユ・スンホ君がすごいのは、前回まではエモーショナルな演技全開で、今回はまた違うエモーショナルなまなざしの演技を見せてくれること。
婚約者候補のリエルに対しての全然関心がない、つまらなそうなまなざし。
ジアと再会した時の、震えるまなざし。
アジ3の面影を探してしまう、熱望のまなざし。
動いているジアへの、興奮と嬉しさを隠しきれないまなざし。
何よりも愛おしそうな、優しいまなざし。
色々なまなざしを見せてくれて、脱帽です。
アジ3を探していながらも、新たな関係性をジアと築こうとする。
物語前半のとげとげしい三段棒のミンギュと違う姿、柔らかなミンギュを演じています。

 

OSTの ♪心の言葉♪ ではミンギュとジアの心情がメロディアスに歌われていくのだけれども。

아무리 외쳐봐도
너에겐 들리지 않나 봐
매일 속으로만
눈빛으로만
말해야 했었던
널 향한 사랑의 말이야
いくら叫んでみても
君には聞こえなくて
日々の中で
まなざしだけで
語らなければいけなかった
君に向けての愛の言葉は

 

本当に歌詞通りのまなざしで語る愛を堪能する24話まで。

 

 


アジ3との思い出を、嬉しそうに語るミンギュに対して複雑なジア。
アジ3に嫉妬したりして、奇妙な三角関係がここで提示されて私たちをくすりとさせる。
何とも可愛らしくてね。

 

「ロボットじゃない」は視聴率は非常に低くて、水木ドラマでは圧倒的に「黒騎士」(キム・レウォンとシン・セギョン主演)に負けていますが。
「ヒーラー」が同じく視聴率ではキム・レウォンの「パンチ」に負けていたことを思い出します。
キム・レウォン強いなぁ・・・
しかし「ヒーラー」にしろ「ロボットじゃない」にしろ私は視聴率では振るわなかったほうのドラマが好きなのよ。
ギミックは非常に子供っぽい「ロボットじゃない」です。
しかし、非常に素敵なテーマを描こうとしているドラマに思えます。

 

この世界でたったひとりの人がいるだけで、私たちは生きていける。
その人からもらった愛は、心の中でたったひとつの輝く星となって生き続ける。
その星は私たちの生きる力になる。
傷つくことを恐れないで。
誰かと触れ合うことを恐れないで。
愛することを恐れないで。
そんなメッセージを私は感じています。

 

ミンギュとアジ3だけではなく、ホン博士とジアの関係も不可逆性、リエルへのミンギュの想いも不可逆性。そんなことを描き出している。
もう失ってしまった愛は取り戻すことはできない。
だから今、心臓が激しく打つのならば、自分の感情に素直に従って走り出せばいいのだ。
愛に向かって。
ミンギュがアジ3に感じた胸の鼓動、ジアに感じる胸の鼓動は、プログラミングではなくまぎれもなく真実。
胸の痛みは愛なのだから。
走り出せばいい。

 

 


走馬燈のようによみがえるアジ3との思い出。
アジ3の向こうに今度は、ジアの面影を見出す。
ロボットと人間が逆転する瞬間。

 

 

 


またまたクリフハンガーな終わり方。
ヤマアラシのジレンマに陥るミンギュ。
オットケ~!

 

 


「ロボットじゃない」感想+考察

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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