愛と寂しさは切り離せない・・・幸せが聴こえる12話まで

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台湾ドラマ「幸せが聴こえる」12話まで視聴。

 

 

小さな石をひとつ池の中に投げ込んでもさざ波を立てて終わる。
でもその小さな石がたくさん池の底につもっていけば、いつか池の水はあふれる。
その小さな石の名前を、幸せ、というのかもしれない。
幸せが積み重なって主人公たちの心の中にある愛があふれ出しそうになる12話まで。
誰かを好きになる、誰かを愛するということは、こういうささやかな幸せの積み重ねで、そしてある日気づくのだろう。
あなたが、好きだと。

 

ファン・ジャンチェンと婚約者のリャン・ルオハンは、結婚式の下見の帰りに事故にあい、ジャンチェンは視力を失い、ルオハンは帰らぬ人に…。それから2年…、ジャンチェンは仕事柄、目が見えないことを隠して生活を送っていた。そんなある日、亡くなったルオハンにそっくりな女性チェン・ユーシーがヘルパーとしてやってくる。声はルオハンにそっくりでも性格は真逆のユーシー。最初は反発しあうも、二人は次第に打ち解け合っていくが…。

 

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ブロ友さま方が絶賛されている「幸せが聴こえる」、あっという間に12話まで視聴しました。

なんなのー、このドラマ!
視聴しているうちに私の中に優しさが広がっていくこの感じがたまりません。
優しさが移っていくドラマ。誰かを大切に思うということが、こんなにも心に染み入ることなんだということを思い出させてくれます。
ドラマの筋立て的には何ら目新しいものはないのに。
むしろ古典的と言っていい、事故、病、双子、そしてすれ違いという愚直なまでの王道のストーリー展開が心地いい。

 

 

 

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ファン・ジャンチェンがいいのですよ。
事故で婚約者を失ってしまった贖罪からじっと闇の中にうずくまり、他人に心を開こうとしなくなった男。
あの日からとにかく呼吸をするだけで、食べて、寝て、生きていくだけで精いっぱいだった男。
夢も希望も愛もすべて失って、失ってしまったものばかりを懐かしんでいた男。
そんな男が、がさつで率直でそして不器用なユーシーを介護人として共に生活をするうちに、誰かを思いやる心を取り戻していく。
誰かを喜ばせたい、誰かの笑い声が聞きたい、誰かのために何かをしてあげたい、そんな感情がジャンチェンの中に芽生えていく。
凍てついていた心が、ずけずけと彼の気持ちに踏みこんでくるおせっかいユーシーのおかげで次第に溶けていく。
その過程が、たまらなく優しく、たまらなく美しい。
ユーシーの喜ぶ顔が見たい、彼女の幸せを願いたい。
ジャンチェンのその変化が私の心を揺さぶり、なんだか彼を見ているとこみ上げてくるものがある。
ユーシーの喜ぶ顔、喜ぶ雰囲気を感じ取ってはにっこりし、そんな自分をユーシーに気づかれまいとあわててなんでもないことのように無表情になるジャンチェンが好き。
ドラマを見始めた時は、ジャンチェン演じる王傳一は老けたなぁ(←失礼な私!)とばかり感じていてなかなかドラマの世界観にのめり込めなかったのですが7話ぐらいからあっという間にハマってきました。
誰も近寄せないないためにトゲトゲと自分を武装してきた男の、棘が次第になくなり、それはそれは柔らかい顔で笑うようになるのよね。
ちょっとジジむさいけれども(←失礼な私!!)、その優しい落ち着きがいい。
蛇足ですがあの前髪のセットの仕方がジジむささを醸し出しているのだと思うのですよね・・・
前髪フェチの私としては、1-2話ころの前髪が好きだったのに。

 

流星群を見せる優しさ、ロープウェイの臨時便、綿あめ、映画、チュッパチャップ、数え上げたらきりがないほどジャンチェンの優しさを見せてくれます。
ただ優しいだけかと思うと大違い。
まさに「If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.」であり、守るべき人やモノのためにはきちんと戦う男。
幸せを失ってしまった男が見せる優しさに、毎回涙します。

 

 

 

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ヒロインのユーシーを演じるのはキミ・レン。一人二役なのですが、ルオハンとユーシーを演じ分けていますよね。
王道ロマンスの定石として、ガサツなヒロインが凍てついたヒーローの心を溶かしていくというのがあります。
ユーシーの演技も序盤はがさつで、おせっかいで、鈍感、かなりハイテンションな演技で視聴していると「もうちょっと落ち着いてちょうだい・・・」などと思っていました。
話数がが進んでくるにつれ、ハイテンション演技がやや収まり、彼女の素直さや優しさ、それが故に他人に利用されてしまう哀しさも見えてくる。
ユーシーもジャンチェンも、互いの幸せを願う思いやりが体中からあふれてきて、そしてそれが愛という感情なのかもしれないと気づく寸前。
彼らの心の中は、愛であふれ出しそうになっている、そんなしっとりしたケミストリーを12話までで感じています。

 

 

 

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ユーシーの彼、ボーイエンがゲス男ぶりでね。
ひどい奴ならばひどい奴で通せば、悪役スキーの私の心を揺さぶると思うのですがそこまで悪い奴ではないのか。
ユーシーの優先順位は低いくせに、いざユーシーが自分から離れようとすると動揺する。
彼のユーシーへの想いは愛ではなく、自分の都合のいい人間がいなくなることへの怯えだと思うのですけれどもね。
もっともっとと思うタイプの人なのかもしれません。
もっと自分は仕事で評価されていいはずだ、もっと恋人から愛されていいはずだ、もっと人から認められていいはずだと。
なまじ才覚があり、如才なく人と付き合うことができ、その場しのぎの言いわけは上手いから、自分はそつなく何でもこなせると思っちゃうのでしょうね。
誰かを愛したい男ではなく、とにかく愛が欲しい男なのです。もらった愛を自分のためだけに使う、利己的な男。
黄色いマフラーが悲しい。

 

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

  • コメント ( 2 )

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  1. パレアナ姉

    yucaさ~~ん、見始められましたか!
    いや~~ん、うれしい!良いドラマですよねぇ。
    ほんとに優しさが広がっていきますよね。
    記事を拝見して、二人のいろんな事を思い出しました。
    そしてyucaさんのレビューの言葉の優しいこと!心に染み入りますね~自分のガサツさを反省しています(笑)
    老けたハジメちゃん(笑)ですが~ユーシーを見つめる眼差しに、やっぱりめろめろになってる私です。。。。って、今、下のツブヤキに気づきました。
    テイタイチュウなのね~それはもしや…ドキドキ。
    私も残すところ2話です~ドキドキ。

  2. yuca

    姉さん、コメントありがとうございます~♪

    きゃああ、ようこそ遊びに来てくださいました!
    そうそう、姉さんやmeiさん絶賛のドラマですからね、外せないですよ。

    >老けたハジメちゃん(笑)
    うん。老け具合がちょっと早い気がします。
    あ、テイタイチュウなのはね「昼デレラ」と同時視聴していたので、「昼デレラ」の方が面白かったもんで・・・その。
    私のいけない癖で、両想いになったらとたんにテンションが下がるのですよ~
    しかし、姉さんの記事をチラ見しましてね、そのあとあんなことやそんなことになるのかと驚愕。
    急いで視聴追っかけますぅ!