しびれ芸者の花ひらく・・・あさが来た78話まで
「あさが来た」78話まで視聴。
面白いですよね~! 感想を書こう、書こうと思っていて、でも先を視聴したくって気づいたら78話まで。
ふゆのことでやきもきしていた前回の感想からそれはそれは様々なことがありまして、はつもあさも大阪のお父さんも大きく変化しています。
あさは千代を授かったので結婚していた時から抱いていた若奥様、妻としての役目というもやもや感は解消されたかと思いきや。
また新たなもやもやとした悩みを抱えて。
「ええか、あんたは欲張りや。あんたはよそのお嫁さんと違て、男はんとおんなじように外で仕事をするという道を選びはりましたわなぁ。そやのに家を守るおなごとまんまおんなじようにお母ちゃんやりたいやなんてわがままだす。何かを選んだら諦めなあかん事かてあります。たとえさみしい思うことがあっても、母親のくせして仕事ばかりしてて後ろ指さされる事があっても、我が子に背中を見せるつもりで胸張って気張らなあきまへん!それがあんたが選びはった道の歩き方やおまへんのか!?
そやのになぁ、今頃になってブツブツブツブツ繰り言なんか言うて・・・
ええか、あささん。
男やったら覚悟決めなはれ!」
「はい、お母様!・・・・・・あ・・・お母様、うちおなごだす」
「あれま!」
意外にもよのの男前(笑)発言からあさに社会に進出する女性の心構えが説かれる。
いい事言うよねよのさんと思っていたら「男やったら覚悟決めなはれ!」というオチで、視聴者の心を和ませる。
「あさが来た」というドラマは女性の社会進出という、下手をすれば重くなりがちなジェンダー論を扱いながらも、ふっと私たちを笑わせてくれる緩急の付け方が見事だよね。
脚本家の大森美香の作品では「不機嫌なジーン」がものすごく好きなのですけれど、月9で放映された割に働く女性の恋愛模様をものすごくビターに描いていた印象があります。
愛する新次郎、心の友五代さん、理解ある家族たち、店の者たち、大切な子供、そして自分と言う存在をカタチづくる仕事、すべてを持っているあさ。
ものすごく幸せな環境に置かれているあさなのに、脚本家が大森美香なのでいつかビターなことになるのではないのかと視聴しながらハラハラと思っています。
幸せなドラマなはずなのに、この世界の奥底にどこか不安が潜んでいるような、そんな印象を毎話受けていて心が狂おしくなる。
はからずしも、よのが語った「何かを選んだら諦めなあかん事かてあります」
それが子育てと仕事のことだけなのか。もっと他に何かあるのではないか、なんて勘ぐっちゃいます。
「あさが来た」とはファースト・ペンギンたちの物語なのです。
あさも新次郎も五代さんも、皆、この時代のファースト・ペンギンたち。
ペンギンは、鳥やけども、空は飛べない。しかし、大きな海を、素早く泳ぐことができる。そやけど、海の中は、危険がいっぱいや。どんな敵や、困難が待ち受けてるかも分からへん。そんな時に、海に、群れの中から一番先に飛び込む、勇気あるペンギンのことを『ファースト・ペンギン』というんです。
ファースト・ペンギンたちの物語である、そしてドラマ中でしばしばワンカットで挿入される坑道のカナリアたちの物語でもあるわけです。
前へ前へと突き進むあさを見ながら、彼女が哀しみに押しつぶされはしまいか、息が苦しくならないのかと思ってしまう。
女性の社会進出というバイタリティだけクローズアップされがちですが、何よりも新次郎の主夫(?)としてのあり方もこの時代のファースト・ペンギンでしょう。
五代友厚もこの時代のファースト・ペンギン。
そして13週では大久保利通という時代のファースト・ペンギンが銃弾に倒れる。
彼はこれ以上急進してはいけないという時代の闇によって坑道のカナリアにされてしまったのでしょうね。
志半ばで倒れてしまったファースト・ペンギンに献杯。
薩摩や政府にいたころにはやりがいもありましたけど目を覆いたくなるようなものもたくさん見てきました。
それでも・・・そんな中であささんに会えた。私はあなたに会えてなかったら・・・
五代さんのあさへの告白はいつも届かない。
あさのファースト・ペンギンゆえの孤独で果てしない虚空の意味を知っており、その虚空を埋めようとするのではなく、見守り、共に並走することで虚空の先の光を追い求めようとする五代さん。
彼のあさへの想いはいつも虚空の中に消えてしまう。
あさといると笑顔になるという言葉は、彼の中からふっと出てきたセリフだけれども、何よりも彼の本心が吐露されていて切ない。
大久保利通が暗殺されたあの夜、おそらくドラマではただ一度、彼の本心があさの前にさらけ出された、まごうことない瞬間。
特別な夜だった。
あさもあの瞬間、大阪に帰ることと五代さんと共にいることを天秤にかけ五代さんのそばにいることを選ぶ。
ふたりの互いへの愛、友愛はずっとこの後も平行線をたどることになるのだろうけれども、あの瞬間確かにふたりの気持ちは限りなく近づいた。
新次郎も五代さんもあさのファースト・ペンギンとしての資質を愛しているのよね。
新次郎はあさは自分にとって珍しいフタコブラクダを見ているようなものだと、確か語ったような気がする。
時代の激動の中、「びっくりぽんやわ」とすべてを受け入れ、そしてまっすぐなまなざしを未来に向けるあさを愛している。
彼女が驚くことで、あさの驚く姿を見ることで、自分の中にあるかたくなな心が溶けて、そして共に新鮮な驚きを持って世界を見ることができるのだろう。
新しい世界を見せてくれるあさだからこそ、あさのすべてを受け入れ、支え、陰ひなたで守り、背の高さ以外は全て負けてしまっている(笑)五代さんにやきもきしながらも、あさを愛するのだろう。
「あさが来た」では何が凄いかって、やっぱりあの時代に新次郎みたいな、女のすべてをそっくり含め、認める愛し方ができる男がいたということ。
脇役もすべて愛おしいよね。
亀助のふゆへの片思いも愛おしいし、うめと雁助の不器用な恋模様も気になります。
さて来年の「あさが来た」は、登場人物たちがどんなしびれ芸者の花を開かせるのでしょうか。
朝ドラの「あさが来た」五代様の前髪がパラリと落ちてなんか昼ドラになつてきてませんか、、、、
背が高い以外五代様にかてない、、、、んー
視聴率が高い訳ー奥様方のハートを掴んだ。
「まれ」には無かった物ばかり。
Eikoさま、コメントありがとうございます♪
>五代様の前髪がパラリと落ちてなんか昼ドラになつてきてませんか、、、、
ま、まさか朝からよろめきドラマになるか、みたいな緊張感が漂いましたよね。
あの危うい感じの演出は、すごかったです。
そして五代さんの恋心を、うっちゃりでかわしたあさはさすがでございます。
私は五代さんより新次郎さんですけれどもね。新次郎さんは自分が凄いことを分かっておらずに、朝が凄いと思い込んでいるところなんかステキ。
>「まれ」には無かった物ばかり。
そうなのね~(爆)
※注;以下のコメントは、1/6(水)の回をご覧になってからお目通し下さいませ。
うっっわぁぁぁぁっぁ、苦手な世界が全開だ。
健気さをアピールしつつ、やんわりとヒロインを追いつめるフユ。
憧れの女性に、おはつ様だけでなく、梅を持ってくるマイルドな厭味。
思い出したように、オあさサマを持ち上げる、その白々しさ。
(フユちゃんに、そんな計算は無いんだろうが、そう見えるのよ。ナイス!女優さん)
そして、物凄く後付けで、自分を持ち出した厭味には、気付けたのね?ヒロイン。
フユ> (憧れの対象として) あ!!オあさサマかて、勿論だす・・
アサ> ふぇ?・・はぁ、おおきに、思い出してくれて。
・・・・いいわぁ、いいぞ!波瑠ちゃん!!
如何にも付けたしって、バレバレやん!ってな、ケッて、表情!
好きよぉ・・、思い出すわぁ・・。
貴女がAスタジオと言う番組で、MCアシスタントをやっていた頃。
興味が無いゲストの時は、思いっきり空虚な顔で苦笑いをかみ殺してたよね、思い出すわぁ。
いいぞ、その素顔、もっと出して行こう!!
只の無神経な傍若無人のヒロイン像では、多分、きっと。後半キツイぞ!!頑張れぇ~。
(天真爛漫と言ってあげなくて、ごめんねヒロイン)
ああ、しかしどっちも、苦手な種類のオンナだわ。しんどいわぁ・・
早く出て来て~、大番頭はん・・。
朝から、勿体ぶったオンナのネチネチ合戦は勘弁してくれNHK・・。
紅白での無理やりな捻じ込みだけで、気持ちが萎えそうだったのに。
※しかし、紅白に、終わった朝ドラを復活させるのなら、まだしも。
放送中の朝ドラを割り込ませるって、どうよ?
「まれ」が気の毒過ぎる・・まぁそりゃ、あのドラマじゃ盛り上がらへんけどサ。
あ、そうそう忘れてました、頑張ってね、ゴダイ様。
Civilizationを、痺れ芸者って聞き取ったアサも凄いけど。
それを受けとめられた、ユカさん、凄いわ・・。
私、あのくだりを思いっきり、スルーしていました。
しびれ芸者と言ってたのね、分からなかった・・。(ゴダイ様が出ると早送りしてしまう・・)
FANさん、どもども~♪
目をつぶって返信を書いています。
土曜日に一気視聴するから、日曜日にこのコメントに関してはお返事するね!