君の泣き顔を見るまでは・・・黄金の帝国20話まで

18.18
韓国ドラマ「黄金の帝国」20話まで視聴。

 

 

チャン・テジュ、ナップンナムジャすぎる。でもどうしようもなく惹かれる。
とうとうテジュが黄金の帝国のトップの座を手に入れました。
演じるコ・スはインタビューの中で次のように語っている。

 

チャン・テジュはあまりにも野望だけを追いかけているため、一般的な恋という単語は頭の中になさそうな気がします。ユン・ソリも同僚の情であり、帰る場所がある家のような存在であり、恋ではないと思います。正直、チャン・テジュは恋をする余裕のない人物です。チェ・ソユンとも取引だと何度も話をしていますし。チェ・ソユンがチャン・テジュに恋することはあっても、チャン・テジュはまったくないと思います。
(引用:http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=1978017)

 

「黄金の帝国」では愛や恋などで自分の心をさらけ出す人間などいない。結婚は約束であり取引。
甘いシーンなど一切(ほとんど)ない。息を止めて、ソンジン・グループの権力闘争を見ていくだけなのだけれども。
騙し騙され、裏切り裏切られ、絶望と焦燥の中で生きていく彼らを見ていくだけ。
どこに向かっているのか。
なにを求めているのか。
そんな中、テジュとソユンの契約結婚をしたこの2人のやりとりに、慣れあいではないけれども思わず互いを信じてしまった感情の揺らぎが見てとれて、この二人の醸し出すケミストリーが好きなんです。

 

 

 

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愛だの恋だの一切そんな甘ったるい感情はない。だって喰うか喰われるかの2人だから。
彼らの間にあるのは取引だけ。
そう言いながら戦っていくうちに、心が通じるものを互いに感じているのよね。
ソユンはそんな感情を「友だと錯覚した」とも言っているけれども。
互いを通して、愛、家、金、親、子、すべて失ってしまうかもしれないけれども、唯一失っていけないもの「私」を見出しているのだと思う。
互いに相通じるものを感じて、こんなに離れた境遇の二人なのに、あまりにもわかりあい、魂が近い存在で。
相手のことを出し抜くためには誰よりも相手のことを理解しなくてはいけない。
何を望み、どう戦うのか。
24時間相手のやり方を考えていくのは、相手のことを考えていくのは、恋ではないかもしれないけれども、まるで恋にものすごく近いそんな感情。

 

 

 

 

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テジュとソユンのこの複雑な関係性に、すっかり私は夢中です。
劇中でソユンが確かエーリッヒ・フロムの言葉を引用し「私は愛する能力がない」と自嘲していました。
テジュもソユンも愛し方を知らない人間なのです。愛する能力が欠如している人間。むしろ愛したら負けだと思っている人間。

 

そんな人たちが、相手と全身全霊で関わろうとするならば、愛ではなくむしろ憎しみや裏切りで関わりあいになるしかない。
愛にしろ憎しみにしろ、誰かと繋がって行くこの世で一番強い感情なのだから。

 

 

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実はテジュが今までの共闘関係から打って変わってソユンに攻撃を仕掛け始めたのは、ソユンがソンジェという大切な存在のためには自分の目的(ソンジン・グループの掌握)さえも諦めると知ったからではないかしら。
テジュはソユンに裏切られたと強く憤るのです。
共に同じゴールを目指していた、パートナーなのに。
自分を置いて他の方を向いてしまった。他の家族を大切にしようとした。
テジュは気づいていません。
あくまで彼はソンジン・グループを手に入れるために自分は行動しているのだと思っていますが、彼が一瞬、ソユンがソンジェを守ろうとしたときに途方に暮れたようなまなざしを、見せたとまどいが私の脳裏から離れません。

 

 

 

2恋よりも愛よりも強い感情で結び付いたテジュとソユン。彼らは同類でもあるし、光と影でもあるし、とっても複雑な関係。
この世でたった二つの孤独な魂の持主なのに。
権力闘争でしか相手と繋がることはできないと信じている二人が愛おしくて、哀しい。
ソンジン・グループの大株主になったテジュはソユンに離婚を切り出します。

 

何度も書きますが、「黄金の帝国」で描かれるのは愛だの恋だのそんな関係ではないんです。
「愛している」とか「あなたのため思って」とかくだらない弁解はしない。
必要だから、欲しいから、手に入れたいから、手に入れないと自分は生きられないから。
例え自分がすべてを失っても、戦わずにはいられない。
血の一滴、細胞の一つから、果てしなく湧きたつ思い、まるで本能に突き動かされているように。
なんだかそれは愛ではないけれども、愛の変形のように思います。

テジュは言います。「すべてを奪う、君の泣き顔を見たいから」
相手を泣かせたいというほどに、強く強く相手に執着する思いは・・・それは・・・

 

 

蛇足ですが同じようにミンジェはテジュに「お前のすべてを奪う」と宣言しています。ミンジェのテジュへの執着は、どこかブロマンスの匂いがします。

 

 

 

1
テジュが殺人を犯していることは、彼の足かせになるのよね。
彼はソユンと共に闘って生きていくことは許されない。
ユン・ソリはテジュの戻っていける場所でもあるかもしれないし、逆にテジュの足かせかもしれませんね。
彼が彼女に向ける感情はどこか同志愛に近いもの、家族愛に近しい感じを受けるのですけれども。20年たってもいまでに呼び方は「先輩」ですしね。
ソリは無条件の愛情をテジュに捧げているのにね。

 

 

 

3
テジュ、ソユン、ミンジェの最後の闘いが始まります。

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 2 )

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  1. はる

    yucaさん、こんばんは

    うわーーと、悔しがる
    キャスティングも私好み
    愛する能力が欠如してる2人の
    神経戦
    凄くソソられるですけどぉー

    機会があれば見たいと思います(^^)

  2. yuca

    はるさん、コメントありがとう~♪

    >愛する能力が欠如してる2人の神経戦

    ものすごくスピーディーでどんでん返しに次ぐどんでん返し。
    しかし、恋愛ドラマ大好きな方が見るとどこにロマンスがあるのよと物足りなくなると思います。

    しかし私の眼にはがっつりな恋愛ドラマに見えるから、あら不思議(笑)
    コ・スのルックスからばりばりのロマンスを期待すると裏切られます。
    だって裏切りのドラマですからね(爆)

    ハマる人はハマり、ダメな人はダメな両極なドラマだと思いますよ。