スパスィーバ・・・ピノキオ17話まで

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韓国ドラマ「ピノキオ」17話まで視聴。

16話 裸の王様 The Emperor’s New Clothes
17話 緋文字 The Scarlet Letter

正直ここ数話の展開がしっくりこなくってね。
序盤で感じていた甘いもどかしさや、やるせなさが消えうせ、むしろもやもや感に包まれているのです。
「ピノキオ」に関しては恋愛ドラマなの仕事ドラマなの、どっちかはっきりして!という思いが湧きあがってきていたから。
主人公たちの成長ドラマではあることが主軸だろうけれども、あれもこれも欲張りすぎてどっちつかずの散漫な印象を受けたのです。
恋愛ドラマにしては主人公たちの前に立ちはだかる壁があっさりクリアされていくことに拍子抜けするし。
仕事ドラマにしてはあまりにもご都合主義の仕事の展開で、むしろ憤りさえ感じるし。
社会に出たばかりのインターンの主張を、あまりにもベテラン記者たちが受け入れすぎる。
「ミセン」のグレやソクユル、ペクギ達の新人がどれだけ苦労してきたことか。正しいことを言っても組織のルールというものに阻まれたりするのに。
そこらへんの仕事に対しての描き方が、「ピノキオ」は甘いんだよね~ 現実的ではない。

韓国ドラマでも「ミセン」というおそらく多くの方が昨年のベスト10に入れるであろう、秀逸な仕事ドラマを見た後だから、なおさら辛口になります。

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そうぶつぶつ言いながらも、イ・ジョンソク君のメガネ男子ぶりを堪能しちゃいました。

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だからね、職場で抱き合ったりする描写がね、ちょっとどうなのって思っちゃうのは、私が若くないからなの?(爆)

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いろいろぶつぶつ言いながらも17話のサブタイトルが「緋文字」
「汝らの中、罪なき者、まず石を擲て」なんて言葉も連想しちゃったりします。
恋愛と仕事の描き方のバランスが微妙だなと思っていたここ数話の展開を修正してきて、生きていくこととはという主題にがっつり取り組み始めたのか?
ピノキオ症候群という嘘をつけない病気の設定を用いて脚本家が訴えたかったのは、嘘も真実も入り混じってしまっているこの世界で「自分に恥じない生き方とは」を問うことなのかな。

「ピノキオ」のクライマックスは、実は闇へと堕ちていく兄とハミョン(ダルポ)の葛藤が最大の山場だったと思います。
あれほど緊張と不安と取り返しのつかない後悔と、悲しみに満ちた設定はなかったのに。
闇に堕ちていく凄まじさを兄ちゃんが見せてくれたのに、その後の展開は自分に恥じない生き方を問いかけるっていうのは、ちょっとドラマのテンションがトーンダウンした感がします。
千回を嘘を繰り返したら真実になるかもしれないと思い、嘘をついているときは幸せだったと述懐するダルポが悲しくて号泣した私の涙を返してください。
「嘘」っていうのは人が生きていくうえで、必要悪だと思っています。
だから千回嘘を繰り返したら真実になる・・・っていうセリフは泣けるのよね。
嘘をついて自分をごまかさないと生きていけないということが、長い人生の中ではあるかもしれないから。
嘘をつかず、自分に恥じない生き方をしていこう。それはそれで立派なテーマではありますが、あまりにも青臭い気がします。
そう感じてしまうのは、やっぱり私が若くないからなのかしらん。

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でもね、この展開ではボムジュが可哀そうなんだよね。
母親が悪役であるという設定は何を意味するのでしょうか。
このドラマでの父親の描き方は、ハミョンの父もイナの父も「恥じない生き方」をしているのに対し、母親たちはこどもを道づれに投身自殺をはかったり、自分の出世に明けくれたり、富や栄誉を追い求めたり。
「君の声が聞こえる」では父親という存在の不条理さを描いていたのですが、「ピノキオ」では母親という存在のやりきれなさを描くのかな。
なんとなく視聴していてつらいです。

 

 

■ 個性的な脇役たちがツボです ■
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「スパスィーバ!」とソチオリンピックを取材するために練習していたチャン・ヒョンギョ(ミン・ソンウク)
いい味出していて、大好きなキャラです。

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誰かが自分に親切にしてくれるとすぐに恋だと勘違いしちゃうユン・ユレ(イ・ユビ)
「ピノキオ」は脇役のエピソードが描かれていて、視聴していて癒されます。

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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