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ひたむきで感傷的で一途で率直で情愛深く愛らしい・・・風中の縁4話まで

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中国ドラマ「風中奇縁(大漠謠)」3話・4話視聴。
中国の時代劇はすごろくと同じでヒロインの莘月(シンユエ)の身分は、どんどんと上がっていきます。「ブーブー」のルオシーの身分も波乱万丈だったけれども、シンユエだって負けていない。

この物語でなぜ、シンユエはオオカミと暮らしていたのか。
そもそも、オオカミに負のイメージを植え付けたのはペローやグリムの策略だと、ずっと思っている私。
オオカミという孤高の動物を男性のメタファーにして、童話という形で、世の子女に貞操の大切さを説いたのが「赤ずきん」ちゃんを始めとする童話の数々なのですから。
我が家では、オオカミというものは一番哀しい動物なんだよ、と教育してきました(笑)
ニホンオオカミ・・・と聞くだけで、涙腺が緩む私。

タフで乱暴で、優しくてナイーブで、ひたむきで感傷的で、一途で率直で、情愛深く愛らしく、いくら言葉を重ねても、完全に表現することができないのがオオカミなんです。
シンユエはまさにそんなオオカミの性質を受け継いでいます。そんな女の子です。

 

 

■ 3話 ■a0192209_22221112

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莘月はあれよあれよという間に落玉坊の主人に。
九爺は彼女を甘やかしていますよね。まるで子犬のように九爺に懐く莘月がかわいい。
九爺との生活が楽しくって、人間っていいものだなぁと思う莘月。
楽しいだけじゃないことをこの後知るのよね、きっと。
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って、あれ? いつの間に莘月は笛を吹けるようになったんだ?彼女全てのスペックが高すぎです。ちょっと前まで狼たちと砂漠で暮らしていたはずなのに、書をたしなみ歌舞をプロデュースする才覚を持ち、なによりも経営というものが分かっている。
人の使い方というものをよく知っています。

 

■ 4話 ■
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やっぱりこの2人が登場しないと物語は動きませんよね。落玉坊にて「花月濃」という演目を観劇に来た二人のニアミス。
莘月の優先順位がわかりますよね、九爺の方が大切で、大切で仕方がないという。
それに気づく衛無忌。自分がないがしろにされているみたいで面白くなかったりしてすねる彼に胸が痛くなる私。
建安の都をくまなく莘月を探してきた彼の思いを考えると。
衛無忌は砂漠で出逢った神秘的な少女のことが忘れられなかったのに、その頃莘月は九爺に狼のように(?)懐いていたものね。

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「花月濃」という演目はどうやら、長公主(皇帝の姉)と万谦(皇后の弟)のロマンスを描いているらしい。
皇室のロマンスを大衆の娯楽演目にするということはかなりリスキーなことなのですが、その脚本を書いたシンユエの意図を見抜いているのは九爺と公子衛無忌。それから秦湘だけなのね。
この演目を上演することによってどうなるのか?

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ただ話題作りのための上演しているとシンユエをとがめる九爺。
シンユエの意図としては長公主のロマンスを美談にすることで落玉坊に目をかけてもらい、ひいては石舫を率いる九爺の重用なのかな。
九爺がなぜ一族が没落していくのを黙って見過ごしているのかがシンユエには分らない。
足の不自由な九爺は、おそらく一族が没落していくの会えて黙って見ているのだ。
まるで死にゆく自分、身体の不自由な自分がゆっくり死んでいくのと呼応しているかのように一族の没落を見ているのだろうな。
彼の後ろ向きな生き方は、死にゆくような生き方は、シンユエには理解できない。
またシンユエの生命力あふれる生き方は九爺には眩しすぎて、眩しすぎて、どうしようもなく惹かれるけれども、どうしようもなく恐ろしくもあるのだろうなぁ。
九爺が皇室へのタブーを破ったからといって怯えるような男ではないはず。シンユエに惹かれていく自分が、彼女と一緒に生きていきたいと願う自分が怖かったのだと思います。
だから九爺は落玉坊をシンユエにゆずり、自分と一切関係がないと言い放つ。途方にくれるシンユエ。
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シンユエがたった一つ許せないことは九爺を悪く言われること。
上手く人とコミュニケーションがとれる彼女が、唯一怒るのは九爺を侮辱されること。
自分は人から何を言われても気にしないが、九爺のためにはためらいなく闘う。
まさに狼の気質であり、インプリンティングされたひよこのようでもあり。
彼女が望んだ人間としての生き方とは、すべてが九爺が基本となっているのね。
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「花月濃」のうわさが長公主の耳に入る。自分の恋愛が民衆にどのように噂されているか気になる。
きっと観劇に行くのでしょうね。
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そうそう、ベールを脱いだ秦湘。彼女がシンユエのそばにいる狙いはなんなのでしょうか?
お話がだんだん面白くなってきました!

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 2 )

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  1. まさぶぅ

    こちらにお邪魔するようになって、深い洞察力の素晴らしい文章にただ感服しています。すっかり、はまってしまい,毎日Ostを聞き、仕事中もエンディングの音楽が、頭の中をぐるぐるしてます。ドラマにこんなはまるのは、久しぶりで、自分でも、ちょっとびっくりです。
    三角関係も、二人とも素敵だと、より一層いいですね。家に帰るとまず、衛無忌に会いたくて、風中の縁を見てしまうので、録画しているヒーラーをなかなか見れません(笑)

  2. yuca

    まさぶぅさん、コメントありがとうございます♪

    >家に帰るとまず、衛無忌に会いたくて、
    あ、わかります!
    もっともっと衛無忌がみたいですよね。

    私的には衛無忌とシンユエの娘がヒロインで九爺も出てくるこのドラマの後を描かれた「云中歌」も楽しみなのですけれどもね。
    いつ日本でしちょうできるのでしょうか。