そばにいる僕じゃダメかな?・・・ヒーラー10話まで

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韓国ドラマ「ヒーラー」9・10話視聴。

あ~、もうあっちにコロコロ、こっちにコロコロ、ドラマ制作者の思惑にはまって転がされメロメロにされている私です。
前回の記事でも書きましたが、ジョンフ(チ・チャンウク)の闇の請負人ヒーラーの顔と新聞社に勤務するちょっと頼りない後輩パク・ボンス君の二つの両極の顔に転がされ、転がされ、一体私はどこまでメロメロの沼に入っていくのでしょうか?
カッコいい頼れる顔とへたれな母性本能をくすぐる顔と、これは反則技ですよ(笑)
まさに一人で二度おいしいグリコ状態。

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キム・ムンホ(ユ・ジテ)がいぶし銀のようにこのドラマを引き締めます。
彼がいなかったら相当あま~いドラマになっていたでしょうけれども。
10話を視聴して、彼がやりたいこと、やろうとしていることに今更ながら気づきました。

ムンホの少年時代に兄や兄の友人たちがまさに青春をかけて海賊放送というイリーガルな手段によって、社会を変えていこうとしたその時代のことを、自分の人生の輝かしい瞬間だったと思っているのね。
誰からも束縛されずに、ただ真実に向かって走って行った兄たちのことを胸が痛くなるくらい慕っていて。
だからこそ10話で無謀とも思えるネットニュース配信にムンホは乗り出したのです。
かつて兄たちがやっていたようにゲリラ的なニュース配信で真相を追っていくという手法。
おそらく兄たちは386世代かな。90年代に30才代で、80年代に大学を通い、60年代に生まれた 世代。
60年代に始まった軍事政権時代に生まれて、彼らが大学に通う80年代に軍事政権を没落させた世代。
彼らは暗がりを光に変え、彼らは絶望を希望に変えた世代。
胸を狙った拳銃を恐れず、暴悪な独裁政権に対抗し戦ったこの時代の英雄達、彼らをかつて386世代と呼びました。
そんな英雄だった兄が、その仲間が堕ちていくさまを見るのはムンホにとってどれだけつらかったことか。
だからこそ彼はかつての兄の手法をそっくりそのまま真似たのね。

でもって、ムンホはヨンシンの警護を頼んだヒーラーが思いのほか彼女に近づいていることに危機感を抱きます。
お金で雇った人間は、お金で裏切ることを知っているから。
だからってヒーラーの存在を警察にリークするなんて。
ヨンシンには優しいあしながおじさんの顔を見せていますが、意外にこの人は怖い人かもしれない。
自分の大事なものを守るために何を切り捨てていくべきかをとっさに計算できる冷静な人です。
彼がヨンシンに対してこのままあしながおじさんのスタンスで行くのか、それともそれ以上の感情が生まれるのか。
まだまだ読めません。

そして続きが、極私的萌えの考察です(笑) もう完璧に以下はネタバレですのでご注意を。

EPISODE 9
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思わずヨンシンへの思いが高じて自分を抑えきれずにキスをするジョンフ。
その後の彼の動揺がカワユイ~
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携帯電話を失くしたヨンシンが家族以外でただ一つ覚えていた電話番号。
彼女がヒーラーを恋心を抱いているのは、つり橋効果なんですよね。
いつも自分の危機に助けてくれるヒーラーに胸がどきどきして恋に落ちていると錯覚することはよくあることです。
でも冷静に考えるとたった一つ覚えていた電話番号、自分が辛い時、さびしい時に声が聞きたくなる相手というのも恋じゃないのかしら。
ボンスとしての自分に電話をかけてきてくれたことは嬉しいし、ヒーラーが現れてくれるかもと待っているヨンシンの姿を見ると切ないジョンフ。
すぐにでも駆け寄って、抱きしめて、抱きしめて、彼女の体温を感じたいのにね。
こんなにも近くにいるのに、両想いなのに、抱きしめることができない関係はもどかしくってやるせなくって、切ない。

EPISODE 10
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定番ですね、ドレスアップしたヨンシンにボンスがドキドキするのは。
しかし、ヨンシンはびしっとスーツを着たボンスに惚れないのかなぁ~? そんじょそこらにいない爽やかなイケメンですよ!
王子様だよ!
しかし、チ・チャンウク君はへたれな演技がウマい!(笑)
「奇皇后」で培ったタファンの演技が十分に活きています。ときどきタファンの面影を見るようで、そんな彼の顔に胸キュンです。
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大勢の前でインタビューすることに怖気づいているヨンシンを目で励ますボンス(ジョンフ)。
目と目で語り合えるって、信頼だし、愛だと思います。
とにかく自分の正体がばれる危険を知りながらもヨンシンのそばから離れることができない。

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ムンホと嬉しそうに電話で話すヨンシンを不愉快に見つめるジョンフ。嫉妬してます。ムンホとヨンシンはどんな関係なのか。
自分には見せない顔をヨンシンがムンホに見せていることにたいして「チッ」と言っているし(笑)
ボンスの仮面が剥がれおちてジョンフの素の顔が出ています。

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ボンスとしてそばにいながらもエレベーターを怖がるヨンシンに手を触れて、彼女を守ろうとするジョンフ。
自然と体が引き寄せられるのね。
ずっと一人で生きていて、一人だけの世界で生きてきて、誰にも頼らない、誰も信用しないと思っていたジョンフが、なりふり構わずヨンシンのそばにいるっていうことはそれだけで愛の告白だと思います。
なんだか泣けるな~

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待っても来ない人の代わりにそばにいる僕じゃダメかな?」
「冗談やめてよ」
「先輩が望めば、先輩が願うままに生きていける。できるだけ長く、先輩のそばで」
「それって告白?」
「うん」
「本気なの?」
「うん」
「・・・」
「あ~、考えてから返事しろよ」
「今はだめ。心にあなたのためのスペースがない。その人のせいで」
「・・・分かった。諦める」
「ごめんね」

ちょーっ!! するっと告白しちゃってるよジョンフ!
あっさりボンスとして告白してすぐ振られちゃいましたね。このタイミングで告白するなんてとこっちが驚きました(笑)
「先輩が望めば、先輩が願うままに生きていける。できるだけ長く、先輩のそばで」というところにジョンフの本音が透けて見えます。
ヒーラーとしてヨンシンの前に立つということは、誰にも知られていないヒーラーの秘密をヨンシンにさらけ出すということです。
秘密というのはジョンフがヒーラーだったということ。
その秘密をヨンシンに打ち明けるまでの勇気は、今はまだジョンフにはありません。
しかしヨンシンへの思いは募っていき、自分でも抑えきれなくなっている。
ヨンシンは自分だけ見つめてほしい、ヨンシンを守りたい、愛したい。
押さえきれない気持ちをボンスとして告白します。あわよくばボンスを受け入れてもらえるならば、彼女の望む姿ヒーラーにもなってあげれるよというニュアンスを含めた告白をして。
しかしボンスの仮面をかぶっているので、この告白はヨンシンの心に響かない。
断られたことに、それだけヨンシンがヒーラーのことを好きなのかを再確認して嬉しいような、それでいて今のままだと自分たちの間には何の進展がないことにがっかりとして。
そんな複雑でちょっと甘くて、ちょっとほろ苦い、そんなシーンでした。
私の心拍数は上がりっぱなしだったけれどもね。

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でた、韓国ドラマの伝家の宝刀。
出生の秘密、親の因果が子に巡りヒーローとヒロインはロミオとジュリエット状態。
「ヒーラー」もそうみたいですね。
どうやらジョンフの父はヨンシンの父を殺害したことを後悔して自殺したのか、みたいな物語展開になっています。
ジョンフはその事実を知ったらどうなるのでしょう。
彼が初めて、心から守りたいと思ったヨンシンの父を自分の父が殺していただなんて事実に彼は耐えれるのでしょうか。
自分が傷つくのに疲れ、他人には期待しないようになったと嘯いているジョンフの心がこれ以上傷つかないように祈るのだけれども、この展開だったら彼は間もなく知るのでしょうね。
ヒーラーでもなくボンスでもなく、ジョンフとしてヨンシンと向き合わなければいけない時が来ます。

ムンホがボンス(ジョンフ)の秘密を知り、ジョンフはムンホの秘密を知り、そしておぼろげに13年前に怒った事件の全貌が見えてきました。
登場人物が多くてなかなか萌え萌えシーンが少ないのですが、(えっ、こんなにキャプチャーしておいてメロメロでしょうなんて野暮なツッコミはなしです)意外にムンホ兄の妻への愛にも心が揺さぶられそうです。
ムンホが兄の書斎に隠しカメラを仕込んだ時に使った本がレマルクの「凱旋門」
なぜ「凱旋門」なのでしょうね。「ヒーラー」のあらすじは愛と復讐に満ちた「凱旋門」をたどっていくのかしら?

■ 「ヒーラー」11話は・・・ ■
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気になるぅ~

 

 

 

 

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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