幸せな夢から目を覚まさなくてもいいなら・・・星から来たあなた 12話
韓国ドラマ「星から来たあなた」12話視聴。
この恋の行方を叶わぬ恋としてだけ描くんじゃなくて、まるで駄目押しのように、夢の世界で優しく暖かく何気ない日常を、幸せな余生みたいな日常を、こういう人生もあるんだよ、と視聴者に見せる。
だからこそ、夢から覚めたあとの絶望は深くなる。
ミンジュンの独り虚空を掴む手。
誰とも繋がっていない手。
ミンジュンの抱えている悲哀の深さが、絶望の深さが出ている。
てっきりミンジュンの策略だと思っていた事故も、彼の超能力が衰えてきて防げなかったのね。かろうじてテレポーテーションで現場から逃げ去る。
ミンジュンって赤い血がどくどくと流れているのね。
ちゃんと熱い思いが流れている、恋情が流れている。
彼岸のイメージ。彼は死にかけていたんでしょう。
でもそこから呼び戻したのは、やはりソンイの彼を呼ぶ声。
ソンイの存在だけがこの世につなぎとめる楔なのだから。
彼女が自分の名前を呼ぶ声だけが、彼がこの世界に存在している理由なのだから。
彼を必要としている人が、この世界にいるということなのだから。
彼岸から戻ってきたミンジュンが見た幸せな夢に涙。
幸せな夢については、また別記事でがっつり書きます。
フィギョンも本当にいい男。12年間も恋焦がれた女の悲嘆は、彼にとってもとてつもなくつらいものだろうな。
でも、人の気持ちだけはどうにもならない。自分の気持ちもどうにもならない。
どんなに側にいても通いあわない気持ちもあるし、その人だけは駄目だと頭で分かっていても気持ちが迸ってしまうものだから。
恋って始末におえない。
でもだからこそ、奇跡なんだろうな、気持ちが通い合う軌跡は。
ちゃんと笑いの波状攻撃もあります。
またまた、チョン・ウンビョ登場(笑)
6話登場の400年前の不動産さん屋の10代あとの子孫だそうで(爆)
そして、チョン・ソンイ!
落ち目の自分をあそこまで堂々とアピールしてくれて笑わせてくれます。
チョン・ソンイって非常に動物的な勘が優れている人だと思う。数々のピンチをとっさの機転で回避しているし。
長年ちやほやされていてスポイルされているかと思いきや、人を見抜く目、その場の雰囲気をつかむ事が上手いのよね。
今回も自分の窮状をこれみよがしに語って、自分の思う方向にその場の雰囲気を持っていきます。自分のこと冷静に分析できてるじゃん!
スターから落ちてしまった彼女しか知らないのですが、「韓流の女神」と言われるだけあって演技には長けていたのではないかしらん。
ただし、法廷もの、医療もの、史劇を除くですけれども(笑)
そして、逢う男、逢う男に ♪ You Are MY Destiny ♪が鳴り響くホン・ボクチャ。
もう、癒される~(笑)
彼女という友人がいるからこそ、ソンイは救われているんでしょうね。
フィギョンは兄ジェギュンを疑い始める。
ジェギョンのバックボーンは「ピョルクデ」では描写されていませんが、手段を選ばないサイコパスとして描かれています。
自分の邪魔になった人間を排除していく。まるで道端に落ちているゴミをゴミ箱に捨てるかのように、気軽に。
そんな彼もフィギョンには優しかったのですが、弟が自分を探っていると気付きどうするのか。
そしてどうも前妻を精神病棟に入院という名目で監禁させているけれども。
何故、前妻は殺されずにいるのか。殺されていないということはジェギョンは前妻には執着しているということだから。
彼女を失うのが怖いから、監禁しているのか。
いずれにしても前妻もキーポイントになるのかな。
ミンジュンはソンイを守るために、そんなジェギョンと取引を・・・
罪を自分が被ることしか、方法はなかったのか?
・・・ソンイ命がけでミンジュンに会いに行く(笑)
ミンジュンが命がけでジェギョンと対決しているのに比べると、彼女の命がけは、なんだかお気楽でまたまた癒されたわ。
「あの人に会えるのはあと2カ月なのに。好きなのに。好きなんです。・・・僕はあの人が好きなんです。2カ月でも1カ月でもいい、一緒に過ごしたいんです。それで帰れなくなっても、地球で死ぬことになっても。・・・この幸せな夢から目を覚まさなくていいのなら、そうしたいです。だめなんでしょうか?」
ジャン弁護士に自分の恋情を告白するミンジュン。
ジャン弁護士のがっくりとした後ろ姿が心に強く残る。
ポーカーフェイスの仮面が剥がれたミンジュンは、こんなにもナイーブで、痛々しくって。
彼のたった一つの願い、共に過ごしたいというささやかな望みが、こんなにも難しいなんて。
もう、私の切なさバロメーターは切なすぎて振り切ってしまいそうです。
ト・ミンジュンに完墜ちです。泣けるよ~
ミンジュンの幸せな夢に何度も挿入される手を繋ぐシーン。
こんなにも手を繋ぎたがっているのに。
父親から捨てられたという欠落を持つソンイと、星に(調査団に)置いていかれたという欠落を持つ二人。
手を握り合うことは、互いの体温で互いを慰めることはできないのか。
彼らの手は、あんなにも、互いに手を繋ぎたがっているのに。
ミンジュンは真実をソンイに話す。
そしてソンイはミンジュンが掴んでいた腕を振り払うのだ。あんなにミンジュンが繋ぎたがっている手を・・・
誰とも繋がっていない手。
ミンジュンの抱ええている悲哀の深さが、絶望の深さが出ている。
12話で初めてソンイが試されているのかもしれない。ミンジュンを受け入れられるのか、と。
彼女の愛が試されているのかもしれない。
400年前の少女の代わりだ、みたいなことをミンジュンはソンイに言い放つ。
ソンイの心を傷つけるように。
まるでソンイを脅かすように追い詰めるミンジュン。
そう言いながらミンジュンのまなざしがソンイにすがるようで、彼の心から血が迸るのが見えるようで。
その虚空に向けた手をソンイに掴んで欲しいようで。
ソンイはどうするのか。
13話につづく。
はあ~、待ちきれないです。そして12話のエピローグには一緒に号泣。
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