暖簾に、暖簾に・・・押し寿司みでえな!・・・あまちゃん145回

a0192209_200186■ 「あまちゃん」145回 ■

ドラマも終盤に入るのに、たたみかけてくるような展開。
終着点がおぼろげに見えてきたドラマってだいたい終わり方がしりすぼみになるのに、「あまちゃん」はますますフルスロットル全開ですね。
145回のアキの啖呵は聞いていてすっきりしました。粋でいなせ。

懐かしんでる場合でないべ!
あんなもんじゃねえ。今のおらとユイちゃんが本気出したら、あんなもんじゃねえよ!
・・・・・・ゴメン。
さっきまで、ユイちゃんと喋ってたんだけど、あんまり張り合いねえがらさあ!
ユイちゃんいつからああなった? 昔はもっと、腹黒くて、自己中だったべ! 今はなんか、何喋っても、作り笑いで頷くだけで、何も返ってこねえ。
なんか、そういう諺あるよね?暖簾に、暖簾に・・・押し寿司みでえな!
やるよ!
おら、お座敷列車。ユイちゃんがやらなくても、安部ちゃんと2人でもやるよ!
あんた方にとっては、懐かしい思い出かもしんねえが、おらにとっては大事なスタート地点だ! 海女カフェ復活に向けての、大事なチャンスだ! 真剣にやってもらわないと困るんだ!
あ・・・!

ユイちゃんの「真剣にやってもらわないと困るんだ!」のセリフと、今のアキの心境が重なっていく。
ユイちゃんの腹黒さについては、63回くらいから「ブラックユイちゃん全開」と書いていますので、いまさら驚きませんが(笑)、アキの言うとおり面倒くさい女の子だ。
暖簾に押し寿司みたいな女の子だと思います。
その面倒くささが愛おしいのですけれどもね。
ユイちゃんについては146回で考察。

 

 
a0192209_20235387どうやら出世したらしいミズタク(笑)

 

 
a0192209_20243364歩合制らしいですけれども。
まあ、しかし北三陸に帰ってきて、なんと屈託なく笑うようになったんでしょうね。

 

 
a0192209_2025566「見つかるといいですね」と美寿々を華麗にスル―。
最初の頃は「僕は年上じゃないとダメなんです」とコナをかけてきた美寿々をメロメロにしていた同じ男とは思えない(笑) 車まで貢がせていたよね。
年上女性に可愛がられていた、ミズタクの過去の恋愛遍歴が伺えます。
テンション低いミズタクに年上女性がお熱をあげて入れ込んで、相手がつれないミズタクにメロメロになっているという女性遍歴(笑)
今の私のように、勝手にメロメロしていたんだろうな。
年下の女の子のうっとおしいノリは好きではないのです、ミズタク。
ところがそんな彼が、アキちゃんに振り回される。
追いかけて追いかけて、とうとう振り出しのスタート地点北三陸まで追いかけてくる。
はたから見たらアキちゃんにメロメロなのに気づかないミズタクの不器用さに、メロメロになっている私(笑)
アキちゃんにメロメロな彼は、以前のように「来るもの拒まず」ではなく「拒む」のです。
自分が見つけた原石のために、ね♪

 

 
a0192209_21263136ユイちゃんのPTSDについて話を聞きながら、陰鬱な顔をするミズタク。
潮騒のメモリーズ復活、というのが彼の当面の夢ですが、まあ、しかし、「ユイちゃん派だ」とかつて言ってた割にはユイちゃんには、やっぱりそっけない。
リアスメンバーでユイちゃんについて話をしている最中に、帰ってしまうなんて(笑)
ユイちゃんよりも勉さんが大切・・・というミズタクの気持ちが露骨にわかります。
もう、本当に、ユイちゃんを磨く気があるんだか、ないんだか(爆)
っていうか、ユイちゃんって鈴鹿さん以上に、自分で光を集めて輝くんじゃないかしらん。
アキちゃんの相方としてしか、ユイちゃんを見ていないんじゃないか?

 

 
a0192209_20365685勉さんを待つミズタク。
このシーンもいいなぁ。
夏ばっぱと春子の和解は、母と娘の和解でしたが、勉さんとミズタクの和解は師匠と弟子であり、父と息子のようでもあり。

 

 
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a0192209_2040564自分を待ってくれている人がいたと知ったミズタクの表情に、胸が衝かれます。
このドラマの中でミズタクだけが「家庭」とは縁遠い風情を醸し出していました。
「あまちゃん」は朝ドラなので、やっぱり「家族の再生」ということもテーマですが、ミズタクだけはいつも「家庭」の匂いがしなかった。
まるで「ムーミン」に登場するスナフキンのように、いつもゆらりゆらりと漂い、帰る場所を失ってしまった漂流者のようで。冷めた瞳を世界を眺めていた。
ハートフルだって、GMTの寮だって、無頼鮨のカウンターにいた時だって、どこか自分の居場所はここではないというような居心地の悪い顔をしていた。
どこだって「おかえり」とミズタクを待ってくれる人はいなかった。
そんなミズタクを勉さんは、裏切られていてもずっと待っていた。
彼の帰る場所を、作って。
ずっと。
「おかえり」って。
ホームドラマの帰結は「家族の再生」であり、「おかえり」と言ってくれる人であり、自分が自分らしくいられる場所を見つける、ということなんだろうなぁ。
おっと、ミズタクを語り出すと止まりません(笑)

 

 
a0192209_21235255だからね、大吉さんも「おかえり」って言ってくれる人のところに戻れるといいなぁ。

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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