神に誓って、じっちゃんの名に懸けてプラトニックですから・・・あまちゃん127~130回
ちょっと旅に出ている間にクランクインしてクランクアップしていた「潮騒のメモリー 母娘の島」(笑)
毎度展開が早すぎですが、クドカンの描きたいことはアキの芸能界でのサクセスストーリーじゃないのよね。
「母と娘」であり、「君の代わりは君しかいない」というテーマを、見せ方を変えながらずっと言い続けているのかな。
ミズタク中心(爆)に、127~130回を振り返る。
ざっくり振り返ろうと思ったら、かなりの長文に。
クールダウンしたように見えるミズタクだけれども、実は抑え込まれた熱情が、行動の端々にうかがえるのよね。
■ 「あまちゃん」127回 ■
自分が体験したことしか、感情表現ができないという、女優としてのアキの欠点を知るミズタク。
先週の熱いミズタクとうって変わって、まるで影のようにアキに寄りそうミズタクを愛でるのが、今週のミズタクファンの醍醐味か。
彼のまなざしは、アキちゃんしか見ていないんだよな。
そのまなざしが、胸にイタイ。
種市センパイみたいに感情表現が分かりやすい方が、生きていくのに楽なのに。
自分を押し殺すかのように、自分の存在を消すように黒子に徹しているミズタク。
太巻氏って、なんだかんだ言って、やっぱり鈴鹿さんにメロメロだと思う。
ミズタクがアキにメロメロのように、太巻氏も鈴鹿さんに振り回される幸せを味わっているかのよう。
まだ、ワンカットも撮れていないと言いながら、なんだか幸せそうでもあり(笑)
■ 「あまちゃん」128回 ■
新キャラ!と思った瞬間に、出番が終わってしまった前髪クネ男~~
ミズタクも「前髪野郎」と呼んでいた(笑)
「キスシーンやりたくないとか前髪野郎が言いだした」って。
シャイニング、ふたたび(笑)
「帰れ!」種市センパイに大声を出す。
最初から心配そうな面持ちでセンパイを見ているミズタクだったが、さりげなくフォローをしていたのよ。
でもアキちゃんが「帰ってけろ」といった後に、大声で「帰れ!」と言う。
クールだけれども、実は熱い・・・というミズタクにこのあたりから主従萌えが入ってきたかも~(笑)
アキちゃんが大切で、アキちゃんのことが絶対で、アキちゃんの気持ちが一番大切。
彼女が好きな人に対しては我慢するけれども、センパイがアキちゃんの気持ちを(仕事を)、損ねるようなことがあったら、全力で排除する。
そして、さりげなく後で、「貪るようなキス」の顛末を教えてあげたりして、アキちゃんの好きな人に対してのフォローもする。
ひゃあ、確かにミズタク、先週より出番が減ったかのように見えるけれども、実は実は、その熱さ、熱情が深く深く進んでいるような気がします。
ミズタクを見ているだけで、ヤケドしそう・・・
私だけ?
春子は夏ばっぱに「おかえり」「ごめん」「ありがとう」という言葉を求めるけれども、彼女はばっぱにどんな言葉をあげたのだろうか。
「行ってきます」ぐらい、言えばいいのに。
これは、駄目だ。黙って行ってしまうなんて、ルール違反。
春子は親孝行と言いながらも、どこかで夏ばっぱに甘えているんだ。
この渡されなかったウニ弁当が、哀しすぎる。
夏ばっぱの親心がこもったウニ弁当を、もらわなかった春子。
このシーンは、本当に号泣。
124回で夏ばっぱの背中を見て、ばっぱの孤独と慣れ合って生きてきた人生を想像したのに。
渡されなかったウニ弁当、食べられなかったウニ弁当。
「あまちゃん」では、食事のシーンはとても重要。「癒されていくこと」が描かれているから。
失恋した時に食べた「辛いときも。お腹はへるんだよね〜、焼きそば食べると、歯に青海苔がつくんだよね〜」の「焼きそば」、家出する電車に乗って食べる「ウニ丼」、母娘の25年来の和解の夜に食べた「うどん」。
ユイちゃんの「ナポリタン」、よしえとユイが作る「ピザ」。
食べたくて食べるんじゃないんです。
一口、一口、飲み込むことによって、自分の傷ついた心を飲み込んでいくのです。
哀しみを飲み込んでいくんです。
それなのに、ここにきて、食べられなかったウニ弁当だなんて、切なすぎます。
アキちゃんの女優としての欠点に気付いたミズタク。
常に心配そうに、稽古を見ている。
思えば、最初の「おめでた弁護士」の練習の時から、ミズタクはいつもアキちゃんを見守っていたよね(泣)
「東京の勉さん」とアキが言うのに倣ったわけではないだろうが、いつもアキの視界の片隅に佇む。
もう、ミズタクを見ていると、あれだな、アンドレに見えてきて仕方がない(笑)
「俺は影だ。常に影なのだ。けっして光にはなれない。だからこそ光を消すわけにはいかないのだ」(by アンドレ@ベルばら)
もう、このセリフが頭の中をクルクル回っています~
片眼を失ったアンドレのように、ミズタクも眼鏡の片方のレンズを割ってしまうし・・・
太巻氏の「笑ゥせぇるすまん」に、ちょっと笑っていいのか悩むミズタク。
太巻氏も、おちゃらけなければやっていけないんでしょうね~ミズタクに敬語なんて(笑)
でもって、つい「鈴鹿ひろ美に歌わせれば」と言ってしまうミズタク。
太巻氏が敬語を使うから、調子に乗ったのか?
絶対音感があるなら、あの歌声の破壊力は知っているでしょうに。
案の定、太巻氏にかみつかれてショボン。
「巻かれない。あんなダンサー崩れの踊りヤクザに ウチの娘を死んでも巻かれない!
だいたいさ、フィーチャリングとか、 andとかさwithとかさreturnsとかさ余計なもんでお腹一杯にするようなさ、 ラーメンライス的な発想?その安物根性が気に喰わないのよ!」
春子の啖呵、サイコー!!
しかし、なぜこのセリフを若春子の時に言えなかったのか。黙って泣き寝入りしたのかなぁ・・・
なにはともあれ、ミズタク、中間管理職の悲哀のような風体。
■ 「あまちゃん」130回 ■
「芝居続けろ、アキちゃん」と祈るようにつぶやくミズタク。泣ける・・・
ミズタクの熱さに気付かないアキちゃんに。そしてこの後彼を襲う不幸にまた泣ける(笑)
キョンキョン、迫真の演技(爆)
ってか、怖すぎる~
喧嘩上等ってやつです。
手際が良すぎる。
顔は避けて、ボディを痛めつけるそのテクニック。どこで覚えたの春子(笑)
最近春子は、感じのいい人だったのですが、やっぱり根はぎすぎすした女だってことを思い出させてくれました。
かっけ~です(笑)
ユイちゃんの天然(?)リークでついにアキの恋人を知ってしまった春子さんの怒りが向かうのは、アキじゃなくてミズタクなのね(笑)
正宗だって知っているのにね・・・
しかし、ここで春子とミズタクの会話が微妙にすれ違っているのが、面白い。
「ちょっと眼鏡外してみてくれる?」
「え?」
「いいから」
「・・・・・・」
「あんたがついていてどういうことよ!」
「すいません」
「ねえ!分かってるよね? 来年の夏まで恋愛禁止っていう条件で、予備校のCM受けたよね! ねえ水口! ねえ水口! 水口! 水口! こら水口!」
「でも・・・」
「“でも”じゃねえんだよ!」
「でも二人はプラトニックです!」
「“プラトニック”って?」
「神に誓って、じっちゃんの名に懸けてプラトニックですから」
「“じっちゃん”って誰だよ! “じっちゃん”って誰だよ!」
「あ! あっ!」
春子は母親としてではなく、会社の社長として、リスクマネージメント能力をミズタクに問いかけている。
ビジネスマンとしての契約書の重要性を、問いかけている。
それに対するミズタク、「プラトニックですから」って。
思わず、彼の心の奥底の本音がポロリと出てしまったかのようで、身震いする。
ミズタクにとっては「プラトニック」だから、アキとセンパイの恋を黙認してるんだわ(笑)
「プラトニック」でなければ、全身全霊をかけて妨害するのでしょう。
そしてミズタクの中では、契約よりもアキちゃんの気持ちが一番大切なのね。
例えボディブローを受けようとも、彼はアキちゃんを守るのです。
献身的に。
って、「じっちゃん」って誰?(笑)
ミズタクが無頼鮨でひとり、カウンターに座っている姿も、切ない。
思い起こせば「時間ですよ」の風間(藤竜也)を連想するのよね。
口下手で、自分の片恋をいつもそっとお酒と一緒に飲み込んだあの人に。
実は、ミズタクは嬉しいときも、悲しい時も、悔しい時も、無頼鮨で感情を、静かに整理するのかもしれない。
・・・酔っぱらいすぎると、感情が抑えきれずに爆発するけれども(爆)
無頼鮨は、ミズタクの感情の揺らめきが見える場所なのかも。
アキの女優の才能を不安に思っていたミズタクは鈴鹿ひろ美の答えに、静かに涙する。
「天野アキがよかったのよ。今日本で天野アキをやらせたら あんたの右に出る女優はいません。だから続けなさい。 向いてないけど・・・向いてないけど続けるっているのも 才能よ。」
それは、ミズタクがかつてアキに言った「君の代わりは君しかいない」というセリフにも呼応するし、そしてミズタク自身も彼の代わりは、アキのマネージャーはミズタクにしかできないのだから。
水口琢磨しかいないのだから。
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いつもながらの完璧な解説、ありがとうございます。
更新を待っておりました♪
この頃は、このブログ読まなきゃTV見ただけでは消化不良で・・・(笑)
おしぼりで涙を拭くのはやめてほしかったな。
龍平くんって、食べる時、本当においしそうに食べますよね。ビール飲むときも。演技なのかわからないほどに。
このおしぼりのシーンも涙を拭くより「あ~気持ちいい」って声が聞こえてきそうだったの。その後、きれいにおしぼり畳んでそうで・・・。
完全におっさん仕様です。
しかし、まだまだミズタクに夢中でございます。
おかげで仕事がはかどらないことはなはだしい。
困っております!
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♪Panyさん、コメントありがとうございます♪
>このブログ読まなきゃTV見ただけでは消化不良で・・・
おおお、なんというもったいなくもありがたいお言葉を頂戴して、小躍りしています。
妄想100%なんですが、楽しんでもらえて何よりです。
>おしぼりで涙を拭くのはやめてほしかったな。
ミズタクって、つつましやかですよね。
いつも同じスーツ、同じガラのネクタイを何本か、シャツの襟はしわしわで・・・
私服もそんなに派手ではなかったし、ベッドのシーツは確かニトリ(笑)
やりくりに苦労してるんだろうな~
美寿々さんはぞっこんだったし、(私たちもぞっこんだけれども)、世話をしてくそうな女性はその気になればいそうなのに、なんだかアキちゃん一筋(?)なのも、一途ですよね~
>まだまだミズタクに夢中でございます
うんうん! 同じく。
静かなミズタクはそれはそれで、視聴していて胸がイタイ。
「一般男性、ルパン三世」の時は、私1日デスクに座って、魂抜けていましたから(笑)