足はこう、生まれたての鹿みたいな感じ・・・あまちゃん126回(その3)

a0192209_8414625「あまちゃん」126回その3。

 
どうしてこんなに毎回15分の内容が濃いのかしら、と思います。たった15分なのに毎回書きたいことが山のようにあって困ってしまう・・・
まずは125回の補足から・・・
a0192209_8531291ヒロシのグッドジョブの動画を見た太巻は言う。
「これ見てたら、何か、もう、切なくなっちゃって・・・」
どうして太巻がアキに対して「切ない」と感じるか視聴時にはピンとこなかったのですが。
このアキがウニを採ったシーンとは、安部ちゃんという影武者の力を借りずとも、海女として存在できた瞬間だったよね。
アキはそのままのアキでいいんだ、影武者など使わずともやっていけると証明した瞬間。
反して、太巻は鈴鹿の影武者に若春子を起用したことにより、この二人に対して「君じゃないとダメだ」ということを言えなかったのだ。
「君の代わりは君しかいないんだよ」というのは、「あまちゃん」のテーマでもある訳です。
それをずっと誰にも言えなかった太巻の半生を考えると「切なく」なったんだろうな。
自分の原石たちに、大切な言葉を言えなかったことが「切なく」なったんだろうな。
自分が今まで壊してきた原石を思って「切なく」なったんだろうな。
そんな風に、思います。

 

 
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a0192209_944939「もしもし、ご無沙汰してます」「でかしたぞ!水口!よくやった!」
「一生懸命磨いたかいがありました。原石、やっと輝きました」
このシーンでは涙が・・・
冒頭のミズハグといい、ここでの「やっと輝きました」というセリフといい、胸が痛い。
それはまるで、ミズタクがこの瞬間、彼の中での一つの物語が終わったかのように、総括しているから。
「よし、大丈夫!」と夕焼けの中アキを抱きしめながら言ったのは、自分の中の言葉にできない色々な感情・・・人はそれを「愛」と呼ぶかもしれないけれども、その感情に決別した瞬間だから。
感極まって、アキを抱きしめ、そして自分の中でその感情を静かに整理したのだから。
「あまちゃん」のドラマでは決して言葉にされなかったミズタクの思い。
「好きだ」とか「愛している」ということは簡単だけれども、そんな簡単な言葉にできない自分の気持ちを、静かに、密かに整理した瞬間だから。
クールな面持ちの下に秘めた、熱情を、誰にも悟らせずに押さえ込んだ瞬間だから。
「やっと輝きました」って、なんだかアキに対する「さよなら」にも聞こえて、泣けるの。
「あまちゃん」においてのミズタクとアキの物語が終わったかのようにも聞こえる。
まだ、終わっていないよ、ミズタク~!
無理に整理しようとした、ミズタクの熱い、熱い情熱が、彼がコントロールできないほどに噴き出す瞬間を、この先の「あまちゃん」で見ることはできるのだろうか。
ここで、ミズタクの原石磨きの物語を、終えないで欲しい。
まだまだ、この先が、アキとミズタクが共に階段をのぼっていく様子を見たいのに。

 

 
a0192209_9173333何度告白しても、その度にスルーされるストーブさん(号泣)
今は、ミズタクであり、種市センパイの出番ですが、いつか必ずきっと、ストーブさんの出番は来るから。
しかしアキのスルー技術は驚異的。
ストーブさんの告白は何度も聞こえなかったり、聞こえないふりをしたり、彼の母の行方を突然打ち明けたり、と華麗にスル―。
種市センパイのアタックにも、ひらりひらりとかわして、蛇の生殺し状態(笑)
ミスタクに至っては、熱烈なハグに、背中を優しく叩いて、母性をアピール。
かっけ~、です(笑)

 

 
a0192209_9191419春子は「おかえりなさい」「ごめんなさい」「ありがとう」という言葉をいつも求める女だ。
でも何よりも共に過ごす時間が、本当はそんな言葉なんかよりも大切なんだよね、と思う。
何気ない日常の、愛おしさ。
そんな日常を繰り返すことにより、「自分がここにいていい」ということを、人は分かっていくのだろう。
そして、それが「ありがとう」という言葉になってくるんだろう。

 

 
■ 身もだえポイント ■
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a0192209_8433226めずらしい闘士ムキムキのユイちゃんと、ウニ4個を四万円(爆)で落札したヒビキ一郎。
思えば、ヒビキは「あまちゃん」において唯一ぶれない男かもしれない。すがすがしいほどに。
ユイちゃんがローカルアイドルであろうとも、必ずイベントにはいの一番に駆けつけているし。あ、アイドルになる前からか。
火だって、蛇だって、飛び越えて彼は彼の愛するアイドルの元へ猪突猛進。
「あまちゃん」の他の男子は、ヒビキのガッツを見習って欲しい(笑)

 

 
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a0192209_8473044まあ、どんな感動的なシーンより、126回の一番の見せ場はココでしょう(爆)
子鹿の足!!
古田さんの芸達者さに、薬師丸ひろ子は爆笑、能年ちゃんは肩を震わせて笑っているし。
その後、アキが演じた「生まれたての鹿の足」が全然ぶるぶるしていなくって、がに股でヨロヨロしているところが、何ともいえずツボにハマるのよ~

 

 
■ 次週は・・・ ■
a0192209_8425170がはは、シメられている。
どこまでも不憫なミズタク。眼鏡は吹っ飛んだのか?(笑)

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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  • コメント ( 2 )

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  1. はづきす

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    yucaさん、初めまして!
    検索で126回の感想を渡り歩いていて、こちらにたどり着きました。

    こちらでyucaさんがとても思いやり深く水口さんの心情を文章にされていて感動しました。実は土曜日から何度もこちらを訪れて拝読しています。

    私も、噂のミズハグは感動して萌える(*^o^*)反面寂しくて寂しくて、特に今週からのミズタクはクールで淡々とした以前の彼に戻っているのが余計に寂しさを増して…自分の気持ちを整理しちゃったんでしょうね。視聴している私までなんか何かが消火されてしまって半分腑抜けています。

    でも私は諦めません、水アキを!!(笑) アキが男性としての彼に気づくのはこれからです、絶対!!あと一か月希望を捨てないでいます☆

    またお邪魔します。

  2. moonlight-yuca

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    ♪はづきすさん、コメントありがとうございます♪

    はじめまして!
    うわ、検索でこんな僻地のブログにたどりついて下さってありがとうございます! 感謝感激だなぁ。
    ネットの僻地で、思いっきりミズタクへの愛を叫んでいます(笑)

    >ミズタクはクールで淡々とした以前の彼に戻っているのが余計に寂しさを増して
    そうそう、わかります。私も先週のお祭り騒ぎとはうって変わっての静けさに、ものすごく気が抜けてしまったのですが。
    しかし、何度も視聴し直すと、何気にミズタクのワンカットが差し込まれているのですよね。
    言葉にはミズタクは決してしないけれども、ミズハグで自分の気持ちを整理したかのようなミズタクだけれども。
    静かに、深く、熱く、熱くなっているような気がしてきました。

    >アキが男性としての彼に気づくのはこれからです
    アキは気づくのでしょうか?不安だな・・・
    しかし、ミズタクの物語はまだ終わってないような気がします。
    彼の熱情を、また私たちに見せてくれる、そんな気がしてなりません。

    また、お時間のある時にでも遊びに来ていただけたら光栄です。
    思いっきりミズタクへの愛を語っていきましょうね(笑)