睡魔と戦いながらいい事言うの難しいよ・・・あまちゃん96回

「あまちゃん」96回。

 
「あまちゃん」怒涛の1週間でした。ユイちゃんと若春子が切なくってね・・・
そして、アキちゃんのお約束の「眠れません！」攻撃（爆）
いやあ、週に1回はこの攻防戦がないと、落ち着かなくなっています、私。
確か74回では「水口さんだって社会人である前に健康な男性だ。そういった方面の欲望もあるだろう。理性を失い野獣と化して…」なんてぶつぶつ言っていたくせに、アキちゃんどんどんミズタクのテリトリーに踏み込んできます。
まるで寝込みを襲うようで（爆）
アキちゃんとミズタクの話って微妙にかみ合わないんだよなぁ。
自己中のアキちゃんはアキちゃんで自分の思ったことを後先考えずに口に出して、ミズタクはテンション低いしね。
「あまちゃん」ではいくつものエピソードが重複的に、登場人物が対比的に描かれている。
夏ばっぱと春子、春子とアキの母娘関係。アイドルになりたかった春子とユイ。
そして、太巻氏とミズタクもアイドルの原石を磨くということで、対比的に描かれていくのだろうか。

太巻は、春子を本当にアイドルとして育てたかった。鈴鹿ひろ美は事務所から言われてマネージメントしているだけだけど、春子は自分が見つけた原石ですから。春子をデビューさせようと太巻なりに頑張っていたはずなんです。
でも、自分が鈴鹿ひろ美の影武者にしてしまったことで、デビューさせにくくなった。そのことは、太巻のトラウマになったし、非常に残念な過去になったと思う。春子をデビューさせてやれなかったことは、ずっと心に重くのしかかっているはずです。（あまちゃんHPより）

そもそもミズタクが自身をユイちゃん派だと思っていたのは、太巻の顔色をうかがっていたからなんだと、思っています。

「何でも初めからうまくいくと思うなよ、水口。アメ女だって4年かかったんだから」
「でも、北鉄のユイちゃんは社長も本命だとおっしゃってたので・・・」
「面白いからいいんじゃね？あの海女の子も」
「アキですか？」
「なまりは直さない方がいいな」
「有馬めぐのシャドウに抜てきしたそうですね」
「あ？ああ・・・あいつ、ほら、最近これだから。男でもできたんじゃないかな。奈落にいた頃が一番面白かったよ。水口」（77回）

この時のミズタクの表情が何とも印象的で忘れられないのですが、自分が見つけてきたアキを「面白い」と言ってもらえた嬉しさと、そのアキを、GMTをアメ女の噛ませ犬にしようとしている（使い捨てにしようとする）上司への反骨心と。何とも言い表しがたい複雑な、表情でした。
テンションが低い男なので、すぐさま行動には出ない男ですが、低いなりに女子特有のうっとおしいノリにつきあったり、寿司屋で水を飲みながらつきあったり、薄いコート1枚で北三陸に行ったりと、行動はそれなりに熱い。
ユイちゃんは太巻がいいといったから、アキは自分が面白いと思ったからスカウトしたのです。
だからこそ93回ではユイちゃんに気付かなかったし、ユイちゃんの変貌にショックを受けていなかったのです。アキはミズタクが見つけた原石だから。

 
春子という素材に惚れこみながら、磨くことが出来なかった太巻は大きなトラウマを抱いています。
自分をプロテクトしながら、虚構の世界で「荒巻太一」というプロデューサー像を作っていきます。
2度と自分が傷つかないようにと、たびたび見せるこのポーズ。
アキを目の前にすると、否応なく自分が春子という原石を磨くことができなかったという自責の念に苛まされて、太巻は彼なりに辛いのでしょうね。
17週以降、太巻氏のアキをつぶす戦略と自分が決意したアキを売り出す戦略がぶつかる時に、ミズタクはどうするのか。考えただけでどきどき。
「僕も本気なんで、ここで引き下がる訳にはいかないんです」(69回)
この「本気」がみられるのか？
睡魔との戦いどころじゃない、太巻氏と戦いアキを売り出すミズタクの「本気」を見たいです。

 

17週につづく。
・・・って、16週はユイちゃんやら春子やら泣ける展開だったのに、私が語っていることと言えばミズタクだよ（爆）