I want to die in your arms・・・愛なんていらねえよ2

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「愛なんていらねえよ、夏」LAST2再視聴。

 
ドラマで使用される音楽が素敵なのだが、特に ♪ Fly me to the moon ♪の使われ方に、毎回ゾクゾクさせられる。亜子と礼慈の幼いころの思い出の曲であり、亜子とレイジの心を通わせるきっかけとなったオルゴールの曲。
♪ Fly me to the moon ♪で最初に思い出すのが、フランク・シナトラやナッキンコールのスタンダードナンバーであり、竹宮恵子の同名の秀逸なSFラブコメ「私を月まで連れてって!」(このころの「プチフラワー」という雑誌は、絢爛たる漫画家さんが実験的少女マンガを喜々として発表していたなぁ)
それから、なんたって「エヴァンゲリオン」のエンディングテーマ。
このスタンダードナンバーが、実は綾波レイのリリス化を暗示していた(綾波レイが水中(海中)を底(無意識=リリス)へと向かって沈んで行く姿は無意識への下降とも捉える事が出来るので)であるのには、舌を巻いたよな~
いけない、「エヴァ」を語ると際限がなくなるわ(爆)
9話で、オールゴールを握りしめて、嗚咽する亜子に涙。このドラマにおける広末涼子の見せ場の一つでした。亜子はレイジに光に満ちた世界に連れて行ってほしかったのに。真っ暗な世界にただひとり佇むだけの亜子。

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1、2話とこの9話、そして最終話は演出堤幸彦。やっぱりカットが違うのよね~ スピードがあり、かつ流れるようでいて、ワンカットが様々な感情を物語っている。
亜子とレイジの生活を次々に映し出すこのシーンも、すごいの一言。
2人が抱く喪失感が、伝わってきて苦しくなる。

 
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嘘が露呈し、真実をさらけ出し、別々の道を歩む二人の日常が交差する一瞬。
このシーンからは、生きることから逃げている2人のやるせない、孤独な気持ちが伝わってきて苦しいのよね。

 
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2人が一緒にいるには、嘘をつくしかないのか。
「しあわせゲーム」という嘘をつくゲームで、真実を語る二人に涙。初めて、互いの真実をさらけ出し、寄りそう。嘘と真実が逆転するという設定も、しびれるんだよなぁ~

レイジ:「亜子、ゲームやろか」
亜子 :「ゲーム?」
レイジ:「うん。しあわせゲーム。どっちが上手に嘘ついて、世界で一番、しあわせのふりできるか」
亜子 :「嘘であたしが勝てるわけないじゃない」
レイジ:「でもしあわせは知ってるでしょ。しあわせを話すんだったらさあ、そっちのほうが有利だと思うけど」
亜子 :「あたしがしあわせ? あたしのどこが?」
レイジ:「いたでしょ、家族。肉親の中だけだって、ちっちゃい、いい思い出、少しはあるでしょ」
亜子 :「…お兄ちゃんは、優しかった。…ぁ、これって別にあたしじゃなくてもいいんでしょ。お芝居でいいんだよね」
レイジ:「うん」
亜子 :「じゃ、お兄ちゃんはお兄ちゃんじゃなくていいんだ」
レイジ:「うーん? うん」
亜子 :「じゃ、ホストのレイジさんになって。…ほら、あたしホストクラブ行ったことないから、だから、てきとーな事言ったって嘘だってばれないじゃない」
レイジ:「亜子ちゃんの、すねてる、かわいい顔に乾杯」
亜子 :「レイジさんとあたしって、住んでる世界が違うんだね。…生まれたときからずっと」
レイジ:「…でもさあ、ね、いいじゃない。こうやって会えたんだからさ」
亜子 :「はじめてお店に来たとき、どう思った?」
レイジ:「目の見えない子ってね、はじめてだったから、…ちょっとーおどろいた。どうしたらいいかわかんなくてね。ほら、テーブルまで、どお、連れていこーかとかさ」
亜子 :「でも今はすっかり慣れたよね」
レイジ:「……そうねぇ。ずいぶん、いっしょにいたからね。…あとね、この子には、見えてるんじゃないかなって、何度も思った。…ちゃーんと見られてるような気がした。……そのころからかな、ただの、お客さんと思えなくなったの」
亜子 :「…あたしはねぇ、…たぶん、…はじめて会ったときから好きだった。……好きだって思っている時間が長い分、あたしの方がしあわせかも知れないね。…友だちがね、ホストなんて信じちゃだめだよって、あの人たちは、お金がすべてなんだからって。…でも、あたしはレイジさんのことそういう風に思えなかった。…だって、はじめて好きになったひとだから」

その時々の、私の心の琴線に触れたモノ・・・ 小説や、映画、音楽、ドラマ、ファッションについてだけの簡単な備忘録。 Everything was beautiful and nothing hurt.

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